豫州の夜を血に染める連続怪死と龐府に隠された禁断の秘密

裕王の寿宴を揺るがした双清班の惨劇から、事態はさらに泥沼の様相を呈してきました。

龐府の側室である覃夫人の首吊り遺体に続き、塩運使の劉仁励までもが不審な水死体で発見されます。

秦菀(沈菀)の執念の検視が、私塩ルートの闇と亡き父の捜査録に隠された真実へと迫る緊迫回です。

龐府を舞台に開幕する第二の猟奇事件と解剖台の告発

闇夜の襲撃と清暉園の梁に吊るされた覃夫人

龐府の庭園を散策していた秦菀と侍女の茯苓(フーリン)は、背後から迫る怪しい影を咄嗟に池へと突き落とします。

その正体は秦菀を狙う不届きな大公子であり、騒ぎを制した直後に凄惨な悲鳴が屋敷に響き渡りました。

側室の覃夫人が自室の梁から首を吊った状態で発見され、燕遅(イェン・チー)と白楓(バイ・フォン)はすぐさま現場へ急行します。

急報を聞いた塩運使の劉仁励は激しく動揺し、かつて双清班の班主だった覃夫人の遺体の前で慟哭しました。

彼は龐輔良が口封じのために殺害したと疑いますが、龐輔良は過去の事件が露見すれば全員破滅すると拒絶します。

第16話で彼らが密謀していた私塩密売の闇が、一族の利権を超えて複雑に絡み合っているのは明白でした。

曼陀羅の毒素と人証を覆す柱の布片

秦菀は事件の真相を解剖学的に突き止めるため、速やかに覃夫人の遺体剖検を開始しました。

第2話で行われた緊迫の剖検シーンと同じく、彼女は男性役人たちが嘔吐する中で冷静にメスを動かします。

胃の内部から検出されたのは、被害者の意識を奪うためのマン陀羅の種子の粉末でした。

側近の白楓(バイ・フォン)は、龐輔良の書斎近くにある柱から覃夫人の衣服と同じ絹織物の破片を発見します。

龐輔良は昨日彼女が十方客棧の株を要求したため追い出したと弁明しますが、物証は密会を物語っていました。

人証と物証の決定的な食い違いに、秦菀は誰かが周到にアリバイを偽造していると直感します。

容赦なき銀針の仕置きと実父が遺した直筆の手札

秦菀に下劣な態度で迫る大公子に対し、宿酔から目覚めた岳凝(ユエ・ニン)と燕離(イェン・リー)が激怒して叩きのめしました。

負傷した大公子は秦菀に治療を請いますが、彼女は表情を変えず極太の銀針を突き刺して絶叫させます。

普段は冷静な秦菀がみせる容赦のないお仕置きに、傍らで見ていた岳凝(ユエ・ニン)も胸のすく思いでした。

その夜、燕遅(イェン・チー)は秦菀の元を訪れ、元大理寺卿である実父の沈毅の手札を手渡します。

第1話の雨夜の滅門事件以来、彼女が捜し求めていた父の直筆の文字に触れ、秦菀は深く涙しました。

この捜査録の存在が、京城で展開される晋王案の再審への最大の武器となるのは間違いありません。

湖面に浮かぶ劉仁励の遺体と十万両の消えた銀票

再び龐府の奥から不気味な唱劇の歌声が響き渡り、晴娘が娘を捜す中で最悪の惨劇が幕を開けます。

湖の冷たい水底から引き揚げられたのは、官印を捨てて畏罪自殺したとされる劉仁励の遺体でした。

しかし秦菀は、溺死者にはあり得ない口鼻の白色粉末と、10年間隠されていた銃傷を発見します。

水面からは、密売の黒金と思われる十万両の銀票が大量に浮き上がっていました。

秦菀は双清班の演目の特徴から、これが奇術の仕掛けを用いた暗殺の偽装工作であると見抜きます。

李牧雲が塩運の帳簿を京城へ持ち去る中、豫州の利権ネットワークは完全に血で塗り替えられました。

白色粉末が証明する溺死の嘘と双清班の奇術トリック

今回の事件解決の決定打となったのは、劉仁励の遺体の口鼻に付着していた不審な白色粉末の存在です。

自ら入水した自殺者であれば、呼吸器の深部に水が乱入するためこのような粉末が残るはずがありません。

犯人は別の密室で彼を窒息死させた後、遺体を湖へと運んで自殺に見せかける工作を施したのです。

また、文官でありながら10年間練武を続けていた彼に残る銃傷の痕跡は極めて重要。

彼がかつて軍部や朝廷の秘密組織に属し、私塩の利権を握るために名前を変えた過去が推測されます。

十万両の銀票が湖面に浮かんだ奇妙な状況は、双清班の中に天道社の高度な暗殺者が潜んでいる証明。

亡き父の遺志を継ぐメスと京城へ向かう二人の反撃

実父の沈毅の手札を受け取った秦菀の涙に、彼女の孤独な復讐者の魂が救われるのを感じて胸が熱くなりました。

燕遅がどれほど彼女を大切に想い、影から支え続けているかが伝わる極上の演出

次回の記事では、李牧雲が京城で待ち受ける刑部の戦いと、発見された白色粉末の成分を徹底解剖します。

つづく