隠された素肌の露呈と宮廷を揺るがす命がけの嘘
潜入を続けていた男装女子の秘密が、ついに最高権力者たちの前で完全に暴かれる瞬間が訪れます。
絶体絶命の死刑宣告を免れるため、若い皇帝が放った前代未聞の偽りの懐妊狂言が幕を開けました。
朝廷の暗部では、悲劇の遺族を一網打尽にするための冷酷な血の罠が始動する激動のエピソードです。
策略と疑惑の心理戦!崩壊していく宮廷の平穏
暴かれた素顔と薯蓣の荷包に秘められた幼き日の約束
千羽衛の部屋で小強子こと拂暁(フー・シャオ)が身だしなみを整えているところへ、皇帝の趙沅(ジャオ・ユエン)が不意に姿を現します。
鏡の前にいた彼女の姿を目撃した皇帝は、男装の裏に隠された本物の女性の肉体を確信しました。
直後に駆けつけた統領の晏長昀(アン・チャンユン)は、主君の鋭い探りから必死に彼女の素肌を隠そうと布団を掛け直します。
自室に戻った統領は、髪を下ろした彼女の姿に激しい独占欲と焦燥感を抱き、厳しい言葉で叱責しました。
言い争う最中、彼の懐から大切な薯蓣の荷包が床へと滑り落ち、彼女の手へと渡ります。
この荷包は第1話のアクションシーンで紛失し、第8話で晏長昀(アン・チャンユン)が大切に保管していた唯一無二の遺品です。
それは第4話のシャボン玉の記憶へと繋がる、幼い頃に結婚を誓い合った少女からの贈り物でした。
一方、彼女が自分への恋心から潜入したと勘違いした皇帝は、夜通しで女性姿の肖像画を描き上げます。
翌朝、皇帝は自ら水を汲んで大量の好物を差し入れ、千羽衛の兵舎に激しい嫉妬の嵐を巻き起こしました。
激化する恋の火花と皇太后の怒りが招いた絶体絶命の危機
彼女がわざと側近の阿成に食事を分け与えると、皇帝と統領の二人の男は露骨に不機嫌な表情を浮かべます。
その夜、冷え込む部屋で晏長昀は自分の布団を彼女へ譲り、自らは寒さに震えながら夜を過ごしました。
心を通わせた彼女が自分の重みを確認すると、統領は照れながらお前は俺の人間だと本音を認めます。
幸せな時間が流れる中、皇帝の寝宮を訪れた太后が机の上の女性の肖像画を発見し、激怒して捜索を命じました。
彼女が部屋で新しい荷包を刺繍している最中、太皇太后の命を受けた喜嬷嬷に強硬に連行されてしまいます。
宮廷の奥深くで肉体の検証が行われ、彼女が偽太監であることが露見し、即座に死刑の命令が下されました。
窮地に駆けつけた趙沅(ジャオ・ユエン)は、愛する彼女の命を守るため小強子は龍子を身籠っていると大博打の嘘を放ちます。
主君の凄ましき圧力と彼女の必死の目配せを前に、太医は震えながら妊娠二ヶ月という偽の診断を下しました。
過去の記録から二人が五日間二人きりで過ごした事実が証明され、彼女は宮中に留め置かれることになります。
関酉の旧部を襲う悲劇の罠と宿敵の冷酷な包囲網
時を同じくして、都の外では新丞相の蕭権(シャオ・チェン)による血塗られた軍事作戦が静かに開始されていました。
蕭権(シャオ・チェン)は歌姫の初月を強引に蕭府へと拉致し、彼女の身柄を餌にして潜伏する裏切り者を誘い出します。
彼の真の狙いは、第2話の尋問で存在が明かされた秦家の忠臣である関酉の旧部を一網打尽にすることでした。
深夜、偽の初月が奏でる不気味な琴のの音に誘い出された雷叔の救出部隊が、凶悪な伏兵の銃撃に晒されます。
仲間たちが次々と無残に命を散らす中、負傷した雷叔は部下に守られながら命からがら脱出しました。
急行した晏長昀の前で、蕭権は捕らえた仲間を反逆者として扱い、目の前で冷酷に刺殺します。
仲間は統領の立場を守るため、あえて裏切り者と罵りながら凄惨な最期を遂げる道を選びました。
激怒した統領は事件の現場検証を盾にして蕭府の完全なる封鎖を命じ、全面戦争を宣言します。
しかし宮廷では、彼女の懐妊を本物と信じ込んだ蕭皇后が、裏切りの絶望から手巾を引き裂いて絶交を告げました。
偽りの龍子懐妊がもたらす後宮の決裂と薯蓣の伏線
今回、皇帝が放った懐妊という嘘は、蕭家の権力を削ぐための極めて危険な両刃の剣となります。
後宮を支配する太后の追及を逃れたものの、この嘘は第11話で一酔方休を過ごした蕭皇后との絆を引き裂きました。
生家と夫の板挟みで孤独に喘ぐ皇后にとって、唯一の理解者だった彼女の裏切りは精神的な致命傷です。
また、晏長昀が命がけで死守する薯蓣の荷包は、二人の血塗られた過去を繋ぐ最重要のピースとなります。
第5話のサンザシの丸薬騒動の裏で、彼が彼女を暗衛だと偽ってまで手元に置いた理由がここにありました。
自分を救ってくれた少女が目の前の刺客であると知らない統領の葛藤は、今後の復讐劇の悲劇性を高めます。
命をかけた愛の嘘と崩壊する絆の行方
湯を譲り合って俺の人間だと告白する甘い夜から、一転して処刑寸前の大博打へ至る展開に息を呑みました。
お互いの正体を知りながらも、復讐と保身のために嘘を重ね続ける二人の切ない視線の交わし合いが絶品です。
しかし、雷叔たちの血が流された蕭府の惨劇は、朝廷の平穏が完全に終わったことを冷酷に告げていました。
次回第14話では、宮廷に囚われの身となった彼女に対し、蕭権による執拗な正体暴露の罠が仕掛けられます。
偽りの腹の膨らみを維持し続けねばならない極限状態の中、彼女はどのような奇策で突破を図るのでしょうか。
宿敵の包囲網が狭まる中、すべてを失った蕭皇后の悲しき逆襲からも一瞬とも目が離せません。
つづく


