迫る皇位簒奪と反撃の狼煙!第32話の概要

丹薬の禁断症状に苦しむ祁王を脅迫し、ついに禅位詔書(譲位の勅書)を強奪した三殿下・穆無垠。北苑の黒幕・郘元華を王后として迎える狂気の偽装結婚が迫る中、左相・沈在野と四殿下・穆無瑕が軍を率いて決死の反撃に出ます。そして絶体絶命の危機において、ついに沈在野が穆無瑕へ従兄としての真実の身分を明かす、涙とカタルシスに満ちた必見のエピソードです。

狂王の結婚と京畿衛の蜂起!交差する救出劇

祁王の屈服と、穆無垠が奪う禅位詔書

祁王が突然、道教の寺院である清修観へ居を移したという知らせを受け、四殿下・穆無瑕は強い違和感を覚えます。不老長寿の丹薬を欲するだけで、黄老の術など信じていない父が朝政を放り出すはずがない。

科挙の状元・李典の案内で清修観の犬穴から潜入した穆無瑕と向清影は、信じがたい光景を目撃します。

※第22話から祁王へ丹薬を献上し続け、第31話で薬を断つという非道な手段に出た穆無垠。

丹薬の苦痛に身悶えする祁王に対し、穆無垠は薬と引き換えに禅位詔書を強要し、ついに大祁の最高権力を簒奪しました。

穆無瑕は密かに祁王へ接触し、京畿衛(都の守備軍)を動かすための密詔を受け取ります。

一方、詔書を手にした穆無垠は、密室に監禁していた郘元華の枷を外し、この江山(大祁の天下)を結納の品として君を娶ると狂気的な求婚を迫りました。大祁の支配を確信した郘元華は態度を軟化させ、彼を三郎と親しげに呼び、王后となることを承諾します。

京畿衛(きょうきえい)の説得と、沈在野が動かす軍の忠誠

沈在野、穆無瑕、姜桃花が合流し、反撃の策を練ります。

※第21話で姜桃花が穆無垠の密室へ潜入し、壁に喜の字が貼られた婚儀の部屋を発見した記憶(コールバック)がここで活きます。

桃花は、穆無垠が右相の娘・孟蓁蓁を娶るというのは完全な嘘であり、本命の王后は郘元華であると断言。彼女は一人で孟蓁蓁の元へ向かい、沈在野と穆無瑕は兵の調達へ走ります。

穆無瑕は京畿衛の周将軍に祁王の密詔を見せますが、玉璽(皇帝の印)が押されていないことを理由に軍の出動を拒否されてしまいます。しかし、穆無瑕が彼を校場(練兵場)へ連れて行くと、そこにはすでに全軍を掌握した沈在野の姿がありました。

姚靖将軍をはじめとする京畿衛の幹部たちは、かつて沈在野が鍛え上げた直属の部下たちだったのです。軍人としての使命を説く沈在野の圧倒的な統率力に感服した周将軍は、直ちに勤王護駕(君主の危機を救う)の号令を下しました。

表哥との再会!手帕(ハンカチ)が繋ぐ血の絆

婚儀の当日。穆無垠が郘元華に鮮やかな紅の婚礼衣装を着せている頃、清修観では右相・孟仲言が祁王を足元に這いつくばらせ、丹薬を餌に嘲笑っていました。あと3刻(約6時間)で三殿下が即位する。権力の絶頂に酔いしれる孟仲言でしたが、そこへ沈在野の軍が突入し、彼を拘束します。

穆無瑕は後門から祁王を救出しますが、孟家の残党に背後をとられ人質にされてしまいます。

その瞬間、沈在野が私と四殿下を交換しろと前に出ました。

※第18話で姜桃花が発見し、第30話で向清影が語った表哥の存在。

沈在野は懐から謝の文字が刺繍された手帕(ハンカチ)を取り出し、私こそが穆無瑕の従兄だと敵に名乗りを上げます。敵がその言葉とハンカチに気を取られた一瞬の死角を突き、沈在野は隠し持っていた飛鏢を放ち、侍衛の喉を正確に貫きました。

ついに血を分けた従兄弟としての再会を果たした二人。沈在野は穆無瑕に祁王の護衛を任せ、単身で最後の決戦の地である皇宮へと向かいます。

花轎の密談と、姜桃花が暴く偽装結婚の罠

同じ頃、宮中へ向かう孟蓁蓁の花轎(輿)の中に、姜桃花と侍女・青苔が潜み込んでいました。

桃花は穆無垠はあなたを王后にする気などない。宮中には別の花嫁(郘元華)がおり、あなたは到着と同時に殺されると『李代桃僵(他人の身代わりとなって犠牲になる)』の計略を警告します。

宮中の控え室に入った孟蓁蓁の背後に、穆無垠が手配した刺客の侍女が迫り、彼女の首を絞め上げました。間一髪で青苔が刺客を斬り捨て、桃花の言葉が真実であったと悟った孟蓁蓁は、生き残るために桃花との共闘を決意します。

大殿では、穆無垠が文武百官を剣で脅し、禅位詔書を読み上げて無理矢理に平伏させていました。しかし、権力の象徴である玉璽の箱を開けようとしたその瞬間、大殿の扉を開け放って姜桃花が姿を現します。

その女は孟蓁蓁ではない。北苑の黒幕、郘后だ!

堂々と真実を暴露する桃花の声が響き渡り、朝堂はかつてない騒然とした空気に包まれました。

独自考察:穆無垠の李代桃僵の計と、孟家の完全なる破滅

今回、穆無垠が仕掛けた李代桃僵(すももが桃の身代わりになる)の計略は、彼の狂気と冷酷さを象徴しています。

彼は最初から右相・孟仲言の権力と軍事力だけを利用し、娘の孟蓁蓁を妃にする気など微塵もありませんでした。孟蓁蓁を花嫁として宮中へ呼び寄せ、密かに暗殺して死体を隠し、赤い蓋頭(ベール)を被った郘元華とすり替えて堂々と結婚の儀式を行う。そして既成事実を作った後で、文武百官を武力で制圧するという恐るべきクーデター計画です。

この罠に自ら飛び込んでいった孟仲言の最期は滑稽ですらあります。祁王を足元に這いつくばらせ、己が天下を操っていると錯覚した瞬間にすべてを失う。権力に固執するあまり、次期皇帝の異常な本質を見抜けなかった孟家は、ここで完全に政治的生命を絶たれることになります。

第32話の感想と、朝堂の最終決戦

ついに、ついに沈在野が穆無瑕に表哥であることを明かしました!ハンカチを見せて敵の気を引き、一撃で仕留める暗殺スキルの高さと、従弟を絶対に死地へ向かわせない過保護ぶり。沈在野の格好良さがすべて詰まった最高の名シーンです!

そしてラストの姜桃花!花轎に隠れて孟蓁蓁を味方につけ、一番良いタイミングで朝堂の扉を開け放つその度胸。完全に左相の妻としての貫禄を備えています。

玉璽を目前にして正体を暴かれた穆無垠と郘元華は、この絶体絶命の状況からどう反撃するのでしょうか。沈在野の軍も到着し、大祁の皇宮を舞台にした最終決戦の火蓋が切って落とされる第33話、一秒たりとも見逃せません!

つづく