第17話ネタバレ:四殿下・穆無瑕(ムー・ウーシア)暗殺のジレンマと沈在野(シェン・ザイイエ)の涙

北苑の細作として四殿下・穆無瑕の暗殺を命じられた姜桃花(ジャン・タオホア)。しかし、彼の高潔さを知る桃花は猛毒の香を自ら消し止めます。一方、暗殺者の背後に『灡衣閣(らんいかく)』の影を見た左相・沈在野は桃花への疑念を深めました。互いを想いながらも騙し合う二人の切ない対峙と、暴走する細作網の恐怖が描かれる緊迫のエピソードです。

灡衣閣の陰謀と偽りの赤い糸(詳細あらすじ)

向清影(シャン・チンイン)の囮作戦と、寒門学子・李郊寒(リー・ジアオハン)の登場

解毒薬の欠乏により体調を崩す姜桃花でしたが、細作の拠点『灡衣閣』の店主・楊万青(ヤン・ワンチン)に弱みを見せるわけにはいきません。沈在野の厳しい監視を潜り抜けるため、桃花は左相の妹・向清影を隠れ蓑に利用します。 失恋に悩む向清影に「男心を掴む秘訣を教える」と持ちかけ、街の化粧品店へ誘導。わざと不恰好な化粧を施して彼女を店に足止めし、その隙に暗殺の標的である蔵書閣へ向かいました。

一人残された向清影は、街角で無頼漢に絡まれる寒門の学子・李郊寒を救出します。流麗な言葉を操る李郊寒に興味を持った向清影は、穆無瑕への当てつけも兼ねて彼と街を散策し始めました。

五柳居(ごりゅうきょ)の猛毒香と、沈在野が抱く疑惑の芽

一方、暗殺者を始末した沈在野でしたが、敵の動きがあまりにも単調であることに違和感を覚えます。真の標的が別にあると察知し、直ちに蔵書閣へ引き返しました。

同じ頃、桃花は蔵書閣の『五柳居』に忍び込み、指示通り猛毒の薫香を点火。しかし、階下へ降りて書物の貸出記録を確認した瞬間、血の気が引きます。五柳居は他でもない四殿下・穆無瑕の専用部屋でした。慌てて部屋へ引き返し、火を揉み消して窓を放ちます。 そこへ穆無瑕本人が現れました。桃花は咄嗟に窓から書物を落とし、彼の足止めを図ります。本を拾い上げた穆無瑕の視線の先には、仲睦まじく歩く向清影と李郊寒の姿。嫉妬に駆られた穆無瑕は彼らに合流し、李郊寒と『異神録』の話題で意気投合します。

危機を回避した桃花の背後に、沈在野が静かに立ち塞がりました。五柳居にいる理由を厳しく問われた桃花は、「不器用な向清影と四殿下を縁結びするため、赤い糸を置きに来た」と嘘を吐き、沈在野の掌に紅縄を握らせてその場を逃れます。 しかし、護衛の湛盧(タンロ)が捕らえた暗殺者の自白により、黒幕が桃花の衣服の仕立て先である『灡衣閣』だと判明。沈在野の胸中に、決定的な疑念が黒く渦巻き始めました。

桃花印記(とうかいんき)の露見と、沈在野が流した一筋の涙

相府へ戻った桃花は激しく吐血。汚れた衣を着替えるため侍女の青苔(チンタイ)を走らせますが、衣を持って現れたのは沈在野でした。 屏風越しに血濡れの衣と、毒の発作を示す『桃花印記(腕の痣)』を目撃した沈在野。必死に「流行の化粧だ」と誤魔化す桃花に対し、彼は外出を固く禁じました。

しかし桃花は命令に背き、灡衣閣へ直行。楊万青に解毒薬を強く要求します。奥の部屋に潜む三殿下・穆無垠(ムー・ウーイン)の合図により、半分の解薬を得た桃花。穆無垠は北苑・郘后(りょこう)からの連絡が途絶えている事実に、密かに涙を流していました。

命を繋ぎ相府へ戻った桃花を待っていたのは、真実を求める沈在野の悲痛な眼差しです。 大祁と四殿下には決して危害を加えない。もし背けば二度と肉親には会えない。桃花が再び立てた重い毒誓を聞き、冷酷な左相・沈在野は瞳に涙を湛えながら、彼女の言葉を信じ抜く道を選びました。

暴走する細作網!楊万青による四殿下拉致

沈在野の信頼を裏切れない桃花は、穆無瑕の暗殺を回避しつつ楊万青の目をごまかす策を練り始めます。しかし、楊万青の行動は桃花の予想を遥かに超えていました。 桃花の筆跡を偽造した書状で穆無瑕を茶社へ誘い出し、背後から強襲して拉致監禁したのです。

青苔からの急報を受け、桃花は身の危険も顧みず現場へ急行。扉を蹴り開けた彼女の目に飛び込んできたのは、縛られた穆無瑕の首筋に冷たい匕首を押し当てる楊万青の姿でした。

独自考察:なぜ三殿下・穆無垠は北苑の沈黙に涙したのか?

今回のエピソードで最も異彩を放つのは、灡衣閣の奥で穆無垠が見せた「涙」です。大祁の皇子でありながら北苑の細作網を束ねる彼が、郘后からの指令(手紙)が途絶えただけで涙を流し、「忙しいだけだ」と必死に弁解する姿は異常と言えます。

この描写から推測されるのは、穆無垠が単なる利益目的の裏切り者ではなく、北苑あるいは郘后本人に対して「歪んだ血縁的愛情」や「狂信的な忠誠」を抱いている可能性です。大祁の宮廷で幼い頃から行宮へ追いやられ、第一世家や世子・穆無垢の陰で冷遇されてきた穆無垠。彼にとって北苑からの接触は、自身の存在価値を認めてくれる唯一の光だったのではないでしょうか。彼の狂気の根源が「孤独」にあるとすれば、この冷徹な暗殺指令の裏に隠された悲哀が浮かび上がってきます。

第17話の感想と、絶体絶命の次回展開への期待

第17話は、互いに真実を隠しながらも心を通わせる姜桃花と沈在野の切ない関係性に胸が締め付けられました。特に、沈在野が屏風越しに桃花の危機を察知しながらも、彼女の嘘をあえて暴かず、涙を堪えて誓いを信じるシーン。冷血な奸臣がここまで一人の女性に執着し、譲歩する姿は必見です。向清影と李郊寒、そして穆無瑕の微笑ましい三角関係も、重い本編の素晴らしい清涼剤となっています。

しかし、事態は最悪の方向へ。桃花の名を騙り、穆無瑕に刃を突き立てた楊万青。大祁の皇子を人質に取られた桃花は、細作としての掟と沈在野への誓いの間で、いかなる決断を下すのか。流血必至の第18話、一秒たりとも見逃せません!

つづく