偽りの殺意と口移しの別れ!第18話左相の決断と崖っぷちの救出劇

北苑の細作網に囚われた姜桃花が、四殿下・穆無瑕の命を救うため決死の偽装工作を図ります。しかし現場へ踏み込んだ左相・沈在野に深い誤解を与え、無情な鞭打ちの拷問を受ける事態へ。離縁状(和離書)と麻酔薬を仕込んだ最期の口付け、そして断崖絶壁で繰り広げられる怒涛の救出劇が息つく暇もなく展開されます。

四殿下・穆無瑕暗殺の罠と、すれ違う二人の愛憎

断魂香の偽装と、謝の文字が暴く沈在野の正体

茶社に拘束された四殿下・穆無瑕の首筋に刃が突き立てられる寸前、姜桃花が部屋へ飛び込みました。ここで皇子を殺せば、左相・沈在野の徹底的な捜査を招く。拠点が潰れれば、北苑の郘后の怒りを買うぞ桃花は論理的に楊万青を説き伏せ、暗殺の手段を『断魂香』へと変更させます。桃花が事前に小麦粉を混ぜて毒性を極限まで薄めた偽の香。楊万青は香が燃え尽きるのを扉の外で見届け、明日死報が届かなければ桃花を処罰すると言い残して立ち去りました。

楊万青の気配が消えた直後、桃花は急いで窓を開け放ちます。穆無瑕の縄を匕首で切り裂いた瞬間、彼の袖から一枚の手絹(ハンカチ)が滑り落ちました。そこに刺繍されていたのは謝の一文字。桃花の脳裏に、以前沈在野の書斎の暗格で見た全く同じ手絹の記憶が閃きます。法治の理想を説いて姿を消したという穆無瑕の敬愛する表兄。その正体が他ならぬ沈在野であると、桃花は完全に確信しました。しかし次の瞬間、扉が乱暴に蹴り開けられます。踏み込んできた沈在野の目に映ったのは、昏睡する穆無瑕と、鋭い匕首を握りしめる姜桃花の姿でした。一切の弁明を聞き入れず、沈在野は桃花を地下牢へ投獄します。

鞭打ちの拷問と、和離書に込めた麻酔薬の口付け

薄暗い牢獄。沈在野の厳しい尋問に対しても、桃花は黒幕の名を決して口にしませんでした。さらに春猟で私が射抜かれたのは、あなたを籠絡するための苦肉の計だったと残酷な真実を突きつけます。怒りに任せて沈在野が石壁を殴りつけると、彼の拳から鮮血が床へ滴り落ちました。沈在野が立ち去った後、拷問係は桃花へ容赦ない鞭打ちを下します。背中を血に染めた桃花の惨状を振り返り見た沈在野は、激しい心痛に駆られ、彼女を自身の住まいである『争春閣』へ移送。黒幕を炙り出すため、明日、四殿下が山へ向かうという偽の情報を街へ流しました。

罠に気づいた桃花は、沈在野へ一通の『和離書(離縁状)』を突きつけます。疑心暗鬼のままでは、正室だった孟蓁蓁のように互いを折磨(苦しめる)するだけです決別の酒を注ぐ桃花。沈在野が苛立ちと共に杯を床へ叩き落とすと、桃花は自らの口に酒を含み、不意に沈在野の唇を塞ぎました。口移しで酒を飲まされた沈在野は情動を抑えきれず、激しい口付けを返して二人は関係を持ちます。しかし、桃花の唇には強力な迷薬(麻酔薬)が塗られていました。深い眠りに落ちた沈在野を残し、桃花は夜の闇へ消えます。直後に目覚めた沈在野は、護衛の湛盧へ明日入山する者は、見つけ次第すべて殺せ(格殺勿論)という冷酷な命令を下しました。

楊万青の逆襲!暴走する馬車と断崖の死闘

相府を抜け出した桃花は楊万青の元へ向かいます。奥の部屋に三殿下・穆無垠が潜んでいると察知し、左相の介入で失敗し、手酷い鞭打ちを受けたと自身の傷跡を提示。さらに、穆無垠が宦官を暗殺した事実を知っていると暗に仄めかし、自らの忠誠心と利用価値を証明しました。しかし穆無垠は、沈在野と四殿下の繋がりを危険視し、穆無瑕の抹殺を改めて決断します。その頃、意識を取り戻した穆無瑕は桃花を助けようと屋敷を飛び出しますが、楊万青の配下に捕らえられてしまいました。

翌日、楊万青と共に馬車で山道を進む桃花。隙を突いて楊万青を車外へ突き落とそうとしますが、力及ばず失敗に終わります。穆無垠はすでに桃花の裏切りを完全に見抜いていました。後続の馬車には、気絶した穆無瑕が乗せられています。山頂では、桃花の囮として動いていた侍女の青苔が湛盧に捕縛されていました。眼下に馬車を認めた沈在野は、桃花が四殿下を殺しに来たのだと断定し、無情にも弓隊へ一斉射撃を命じます。

降り注ぐ矢雨の中、楊万青が馬車の隠し機関を作動させました。側面の扉が外れ、気絶した穆無瑕の身体が断崖絶壁へと投げ出されそうになります。桃花は自身の命も顧みず、穆無瑕の衣を死に物狂いで掴み引き留めました。その自己犠牲の姿を山頂から目撃した沈在野。彼は即座に自身の剣を渾身の力で投擲し、暴走する馬車の車輪へ深々と突き立て、間一髪で二人の命を崖っぷちで食い止めました。

なぜ姜桃花は和離書を突きつけたのか?悲壮な覚悟の裏側

今回のエピソードで桃花が沈在野に突きつけた『和離書』は、彼への愛情が消えたからではありません。むしろ、これ以上沈在野を北苑との血生臭い暗闘に巻き込まないための、究極の自己犠牲です。

桃花は穆無垠の冷酷な本性を知っており、明日の山行が自分自身の死に直結する可能性が高いと悟っていました。あえて冷たい言葉で沈在野を突き放し、苦肉の計の真相を暴露することで、彼の中から自分への未練を断ち切ろうとしたのです。迷薬を塗った口移しの酒も、沈在野を眠らせて自身の死地への赴きを邪魔させないための緻密な計略でした。しかし、その行為の裏に隠された桃花の不器用な愛情を、沈在野は痛いほど理解していたからこそ、激しい怒りと喪失感に苛まれたのです。

崖っぷちの絶体絶命!第18話の感想と次回の行方

第18話は、互いを守るために嘘を重ね、傷つけ合う二人の愛憎劇に胸が締め付けられました。口に酒を含んでの強引なキスシーンは、本作屈指の美しくも悲しい名場面です!桃花の背中に刻まれた痛々しい鞭の痕を見た瞬間の、沈在野の狼狽ぶりには彼の本心が完全に露呈していました。

そして迎えたラストの馬車アクション。穆無瑕を必死に引き上げる桃花の姿を見て、沈在野は自らの誤解に気づきました。車輪に剣を突き立てて馬車を止めた神技は圧巻の一言。しかし、断崖絶壁で動きを止めたとはいえ、周囲には楊万青の伏兵と沈在野の弓隊が入り乱れる大混乱の状況です。意識のない穆無瑕を抱え、桃花と沈在野はこの死地をいかにして脱出するのか?息を呑む第19話の展開が今から待ちきれません!

つづく