隠された過去と密室の真実!第21話の概要

左相・沈在野による北苑使節団への厳しい尋問により、姜桃花が冷宮で受けてきた凄惨な虐待の事実が白日の下に晒されます。記憶を失ったはずの桃花は、沈在野の匂いに過去の記憶の断片を呼び起こされ、深く混乱。一方、三殿下・穆無垠の背後で暗躍していた北苑の真の黒幕・郘元華(りょげんか)が遂に姿を現し、大祁の都を飲み込む巨大な陰謀が動き出します。

匂いが呼び覚ます記憶!迫る沈在野と穆無垠の狂気

北苑使節団の告白と、沈在野の深き愛情

三殿下・穆無垠の屋敷に監禁されていた姜桃花は、屋敷の侍衛たちが北苑使節団が沈在野に拘束されたと噂しているのを立ち聞きします。自身が北苑へ送り返されることを恐れた彼女は、野菜を運ぶ木箱に身を潜めて屋敷を脱出。左相府へと潜入しました。

護衛の湛盧の機転で密かに尋問部屋の裏手へ導かれた桃花の耳に、衝撃的な会話が飛び込んできます。使節団の者たちは、己の保身のために冷宮時代の桃花と弟・姜長玦(ジャン・チャンジュエ)に対する凄惨な虐待を次々と告白しました。長玦の薬を求めて雪の降る氷の上に平伏する桃花を嘲笑い、食事を絶ち、唐辛子水を飲ませたという非道な仕打ち。※第19話で判明した北苑での最下層以下の扱いという過酷な真実が、ここでより生々しい絶望として描写されます。

激怒するはずの沈在野でしたが、最後に引き出された三人の宮人に対してのみ態度を一変させます。かつて幼い桃花を哀れみ、密かに援助したと語る彼らに、沈在野は多額の黄金を与え、彼女を守ってくれたことへの深い感謝を伝えました。冷酷な左相が己のためだけに見せた底知れぬ愛情。壁越しにその言葉を聞いた桃花は、記憶がないはずの胸の奥で激しく感情を揺さぶられ、自身の持っていた手帕(ハンカチ)を落としてその場を逃げ出しました。

寒門学子・李郊寒の策論と、孟家の卑劣な罠

一方、朝堂では四殿下・穆無瑕が、寒門の学子・李郊寒の優れた策論(論文)を重臣たちに推挙していました。しかし、門閥を重んじる貴族たちは見向きもしません。沈在野は今の朝堂に彼の才を解する者はいないと暗に高淵(こうえん)を頼るよう助言します。

高淵は李郊寒の才能を絶賛するものの、無位無冠の彼を即座に引き上げることはできません。この会話を密かに盗み聞きしていたのが、高淵の門生である孟懷瑞(モン・ホワイルイ)でした。没落しつつある孟家の復権を狙う孟懷瑞は、高淵の使いと身分を偽って李郊寒へ接近。より平易な策論を書き直せと言いくるめて彼の書いた原稿を騙し取り、己の手柄として盗用する卑劣な手段に打って出ました。

深夜の潜入と、呼び覚まされる賭坊と添水村の記憶(コールバック)

穆無垠の屋敷へ戻った桃花。その背後にはすでに北苑の真の権力者・郘元華が立っていました。桃花の狡猾さを警戒する郘元華の指示により、侍女の青苔は別院へ移され、人質として厳重に隔離されます。

その深夜、沈在野が密かに桃花の部屋を訪れました。君が受けてきた過去の屈辱はすべて私が晴らす。弟の長玦も必ず守り抜くその真摯な誓いに桃花は動揺しますが、初対面の際に彼が放った誰も信じるなという冷酷な言葉と、穆無垠の洗脳が頭をよぎり、彼を冷たく突き放します。それでも青苔を探し出せば真実が分かると説得され、二人は屋敷内の捜索を開始しました。

巡回兵が迫り、暗がりに身を潜める二人。至近距離で沈在野の衣から漂う特有の香りが桃花の鼻腔をくすぐります。※この瞬間、第6話の賭坊で仮面の男が沈在野だと匂いで見抜いた場面や、第8話の添水村での逃避行の記憶が鮮烈にフラッシュバックします。なぜ彼を見るたびに胸が痛むのか。沈在野は桃花を逃がすために自ら囮となって夜の闇へ消え、その背中を見送る桃花の心口には、確かな喪失の痛みが走っていました。

密室の婚儀部屋と、郘元華(りょげんか)へ捧げる天下

沈在野の陽動を利用し、桃花は穆無垠の書斎に隠された銅銭の仕掛けを解き明かします。重い扉の奥に広がっていたのは、真紅に彩られた婚儀の部屋でした。寝台の上に残されていたのは、間違いなく郘元華のブレスレット。和親の相手が自分だという穆無垠の言葉が、完全な嘘であったと桃花は確信します。

その頃、穆無垠と郘元華は夜の山頂に立ち、眼下に広がる大祁の都を見下ろしていました。目に見えるこの天下のすべてを、あなたに捧げよう狂気すら孕んだ穆無垠の愛の誓い。二人の歪んだ共犯関係が、両国を巻き込む巨大な戦火の引き金となろうとしていました。

穆無垠の狂信的な愛と郘元華の正体!隠された野望を考察

今回、穆無垠が北苑の黒幕である郘元華に対して天下を捧げると誓うシーンにより、彼の行動原理がすべて繋がりました。大祁の第三皇子でありながら、幼い頃から行宮へ追いやられ、誰からも見向きされなかった彼にとって、国家や血筋に対する忠誠心など存在しません。彼を支配しているのは、自身の存在価値を認めてくれた郘元華への狂信的な愛です。

本来なら大祁の皇子が北苑の細作と結託するなどあり得ませんが、穆無垠にとっては大祁の皇位すら、彼女へ贈るための貢ぎ物に過ぎないのです。密室をわざわざ婚儀の部屋として飾り立てていた異常性。彼の抱える深い孤独と狂気が、この権力闘争をより予測不能な惨劇へと導く最大のイレギュラー要素となっています。

蘇る記憶と沈在野の献身!第21話の感想と次回の見どころ

第21話は、沈在野が使節団を尋問するシーンでの恩人への報奨に心を打たれました!悪人を罰するだけでなく、桃花に優しくしてくれた宮人たちに報いる姿。冷徹な仮面の裏に隠された、彼の不器用で深い愛情がたまりません。

そして、匂いによって徐々に沈在野の記憶を取り戻しつつある桃花の葛藤!賭坊や添水村での命懸けの逃避行が、こうして匂いの記憶としてコールバックされる脚本の緻密さに震えます。ついに穆無垠の嘘に気づいた桃花は、青苔を救い出し、北苑と穆無垠の陰謀を阻止することができるのでしょうか。李郊寒の策論を盗んだ孟家の悪事も絡み合い、すべてが激動する第22話の展開から目が離せません!

つづく