悲願の科挙復活と、冷酷な仮面の下に隠された自己犠牲
大祁の未来を懸けた科挙復活が、ついに朝廷の重い扉を開じ開ける第24話。寒門の天才・李郊寒の死を乗り越え、四殿下・穆無瑕と左相・沈在野が完璧な連携で世家(貴族)の牙城を崩します。一方、記憶を取り戻しながらも北苑の黒幕を暴くため孤独な戦いを続ける姜桃花は、最愛の沈在野を冷たく突き放す悲壮な決断を下しました。涙と策謀が交差する必見のエピソードです。
学子を甲冑とする沈在野の策!そして桃花の切なき宴
亡き父の悲願!穆無瑕の跪願と沈在野の心理戦
寒門の学子・李郊寒の理不尽な死を悼み、四殿下・穆無瑕は深く己を責めていました。朝堂へ向かった彼は、大殿の冷たい石畳の上に跪き、祁王へ科挙の復活を命懸けで直訴します。祁王は世家(貴族)からの反発を恐れて退朝を宣言しますが、そこへ左相・沈在野が絶妙な激将法を仕掛けました。北苑の使臣が滞在する今、殿下を跪かせたままでは大祁の恥。さらに、科挙を拒めば『祁王は世家を恐れている』と天下の笑い者になります己の権威を何よりも重んじる祁王の心理を正確に突いたこの一言が、ついに科挙復活の聖旨を引き出しました。
※第10話や第23話で語られた、沈在野の亡き父・謝冠玉(シエ・グアンユー)が命を懸けて求めた寒門の道という悲願が、時を超えてここで回収されます。穆無瑕と沈在野が主考官に任命されると、沈在野は直ちに情報戦を展開。科挙復活は四殿下が跪いて勝ち取った恩であると天下の学子たちに触れ回り、彼らを穆無瑕を世家から守るための強固な甲冑(盾)へと作り変えたのです。
向清影の潜入と、記憶喪失を演じ切る姜桃花
相府の争春閣で密かに回復していた侍女・青苔は、深夜に密かに穆無垠の屋敷へ向かいます。その不穏な動きを察知し、尾行したのが沈在野の妹・向清影でした。屋敷の奥深くで姜桃花と再会した向清影。彼女は、桃花が姿を消して以来、沈在野が一切の食事を絶ち、生気を失って憔悴しきっている事実を涙ながらに伝えます。科挙の準備で忙しいと皆は言うけれど、兄が苦しんでいるのはあなたのせいよ。その言葉に、完全に記憶を取り戻している桃花の胸は張り裂けそうになります。しかし、ここで感情を見せれば沈在野を危険な罠に引きずり込むことになりかねません。桃花は必死に動揺を押し殺しました。
監視下の宴!沈在野を遠ざける愛と、三殿下の科挙妨害
大祁を離れる北苑の黒幕・郘元華(りょげんか)から兄弟に手加減するなと厳命を受けた穆無垠。彼は沈在野の動向を牽制するため、桃花に沈在野を宴席へ招くよう指示します。宴の席で沈在野と向かい合った桃花。背後に穆無垠の監視役(清風)の気配を感じ取った彼女は、青苔を救ってくれたことへ感謝を述べつつも、話を聞いても他人の物語のようだと記憶喪失の仮面を完璧に被り続けました。
次も会えるかと追いすがる沈在野を、桃花は冷たい視線で突き放し、夜の闇へと消えます。己を完全に切り離すことで沈在野を守ろうとする、彼女なりの壮絶な愛。その冷酷な拒絶の裏にある北苑の真実を独りで暴くという過酷な覚悟を悟った沈在野。護衛の湛盧に見守られながら木簪を彫り続ける彼は、過去の己の不信を激しく後悔しつつ、彼女が選んだ修羅の道を背後から命懸けで守り抜く決意を固めました。
一方、暗躍する穆無垠は元正室・孟蓁蓁と結託していました。二殿下(穆無痕)が科挙の試験問題を売り捌くであろうと予測した二人は、孟蓁蓁を通じて二殿下に能工巧匠(からくり細工の職人)を推薦。試験の不正を故意に助長し、科挙そのものを根底から崩壊させる恐るべき陰謀を始動させます。
巧妙なる激将法と世論操作!沈在野が仕掛ける盤面の真意
今回、沈在野が見せた政治手腕は群を抜いています。祁王に科挙を承認させた激将法(相手のプライドを刺激して行動させる計略)も見事ですが、その後の天下の学子を穆無瑕の甲冑にするという情報操作こそが彼の真骨頂です。
科挙復活に猛反発する世家(貴族)たちの矛先が、主考官である穆無瑕に向かうのは火を見るより明らか。そこで沈在野は四殿下があなたたちのために命を懸けたという美談を流布しました。これにより、もし世家が穆無瑕を攻撃すれば、彼らは大祁の全知識人(学子)を敵に回すことになります。武力ではなく世論の波を最強の防壁として利用する。個人の武勇に頼らない、宰相としての恐るべき頭脳戦が描かれています。
第24話の感想と、科挙という新たな戦場(次回へ)
第24話は、記憶を取り戻した桃花が沈在野を冷たく突き放すシーンの切なさに涙腺が崩壊しました!本当は誰よりも抱きしめたいはずなのに、監視の目を気にして微塵も隙を見せない桃花の精神力。そして、木簪を彫りながら彼女が微笑んで腕の中に飛び込んでくる幻を見る沈在野の姿に、胸が締め付けられます。
朝堂では、科挙という新たな戦場が設けられました。穆無垠と孟蓁蓁という最凶のタッグが仕掛けるカンニング助長工作。自分を天才だと勘違いしている孟懷瑞(モン・ホワイルイ)も絡み合い、試験場が大混乱に陥るのは必至です。沈在野と穆無瑕は、この大規模な不正工作の網目をどうやって潜り抜け、真の逸材を見つけ出すのでしょうか。すれ違う二人の愛の行方と、科挙に渦巻く陰謀が激突する第25話の展開から絶対に目が離せません!
つづく


