あらすじ
東瑜(とうゆ)は、姉の幸せを守るため、その身代わりとなって北朔(ほくさく)国へと嫁ぐことに。しかし、婚礼の行列を迎えに来た使者である北朔の王、周時予(ジョウ・シーユー)と、ひょんなことから結婚してしまう。
政略結婚の旅路は、刺客に狙われる危険なものだった。そんな中、一枚の玉佩(ぎょくはい)が不思議な力で時間の扉を開き、二人は「死ぬとまた最初からやり直す」というループに巻き込まれてしまう。
まるでゲームのように何度も死と再生を繰り返す中で、月令(ユエリン)と周時予(ジョウ・シーユー)は互いに支え合い、困難に立ち向かっていく。最初は自らの運命を変えようともがくだけだった二人は、やがて国を背負うという大きな使命に目覚め、共に成長する過程で深く愛し合うようになる。
タイムループの中で育まれる、二人の恋と成長の物語。
見どころ
1. 「身代わり婚」×「タイムループ」という斬新な設定
本作の最大の特徴は、古典的な政略結婚の物語に「死に戻り」というタイムループの要素を組み合わせた点です。命を落とすたびに時間が巻き戻り、危機を乗り越えるために奮闘する二人の姿は、まるでゲームの攻略のよう。この斬新な設定が、物語にサスペンスとロマンスをもたらします。
2. 対立から生まれる絆と、共に成長するロマンス
最初は反発し合う「犬猿の仲」だった月令と周時予が、何度も生死を共にするうちに、互いを唯一無二の存在として認め、支え合うようになります。個人の運命に抗うだけでなく、やがて国の未来を背負うまでに成長する二人の姿と、その過程で育まれる深い愛情が見どころです。
3. 甘いラブストーリーが好きなファン向けの王道時代劇
タイムループというユニークな設定は序盤に集中しており、物語が進むにつれて、二人の関係性をじっくり描く「先婚後愛(結婚してから好きになる)」の甘いラブストーリーが中心となります。
一部の批評では、ストーリー展開がやや単調であることや、俳優の演技がビジュアルの美しさを超えられていないという意見もあります。しかし、複雑な設定や重厚な物語よりも、美男美女が繰り広げる分かりやすいラブストーリーを楽しみたい視聴者にとっては、気軽に楽しめる作品と言えるでしょう。主演のハニケズィ(哈妮克孜（ハーニー・コーズ）)の美しさも注目ポイントです。
各話あらすじとネタバレ(全24話)
1話
東瑜(とうゆ)国の公主・月令(ユエリン)は、活発で武芸好きな少女。彼女の姉が、国の平和のため北朔(ほくさく)国へ政略結婚で嫁ぐことになった。しかし姉には想い人がおり、その結婚は彼女を深く悲しませるものだった。姉の辛い姿を見ていられない月令は、とんでもない計画を立てる。それは、姉を密かに逃がし、自分が身代わりとなって北朔へ向かうという大胆なものだった。計画の途中、月令は北朔からの使者である周時予(ジョウ・シーユー)と出会う。だが、二人は謎の刺客に襲われ、死と再生を繰り返す不思議な運命に巻き込まれていく。
2話
偽の公主として北朔(ほくさく)へ向かう月令(ユエリン)。護衛の周時予(ジョウ・シーユー)との旅は、小さなケンカをしながらも少しずつ距離が縮まっていく。道中、二人が持つ玉佩に隠された秘密が明らかになる。一方、月令を追う謎の組織や、捕らえられた侍女の星熠(シンイー)も必死に生き残ろうともがいていた。ようやく都にたどり着いた月令を待っていたのは、豪華な歓迎の宴。しかし、その裏では早速、宮廷の危険な罠が仕掛けられていた。彼女はこの最初の試練をどう乗り越えるのか。
3話
毒殺されかけた月令(ユエリン)は、身を守るため周時予(ジョウ・シーユー)に護衛を頼む。二人の距離が少しずつ近づき始めた頃、故郷から弟の星熠(シンイー)が都に到着する。一方、宮廷では絶対的な権力を持つ丞相・周景淵(ジョウ・ジンユエン)が帰還。彼の鶴の一声で、月令の嫁ぎ先は皇帝から北王・周時予へと突然変更されてしまう。政略の駒として扱われることに耐えかねた月令は、弟と共に都からの逃亡を決意する。そんな彼女の気を引こうと、南王の周智玄(ジョウ・ジーシュエン)も動き出す。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、物語は新たな局面を迎える。
4話
月令(ユエリン)は大事な帳簿を手に入れるため、花魁に変装して風月閣に潜入する。作戦は順調に進むけど、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう。そこに現れた周時予(ジョウ・シーユー)の機転でなんとか切り抜けた。その頃、風月閣では南王・周智玄(ジョウ・ジーシュエン)が弟の周時予を陥れるための罠を仕掛けていた。ところが、計画にミスが発生。予期せぬ形で周時予が矢に倒れてしまう。月令は彼を救おうとするが、うまくいかない。さらに、彼女は別の衝撃的な事実を知ることになる。
5話
死んだと思っていた護衛の文宇(ブンウ)と、まさかの再会を果たした月令(ユエリン)。しかし、彼の様子はどこかおかしい。そんな中、月令は身の安全のため、大嫌いな北王の屋敷で暮らすことになる。驚いたことに、そこでは文宇が執事として彼女に仕えることになった。新しい生活が始まり、二人の距離は少しずつ縮まるかと思われた。ところが、月令の弟や謎の踊り子、クセの強い郡主まで現れて、北王府は波乱の予感。月令は無事に過ごせるのか。そして文宇の本当の目的とは。
6話
弟のシンイーと共に街へ出たユエリンは、市場で不当な扱いを受ける東瑜(とうゆ)の民を目の当たりにする。義憤にかられて助けに入った結果、二人とも牢屋に入れられてしまう。そこでユエリンは、自国の民が北朔(ほくさく)で強いられている過酷な現実を初めて知る。一方、ユエリンを快く思わない北王府の居候ガオ・ルオイーは、この機に乗じて彼女を陥れるための罠を仕掛ける。偽の救出劇によって、ユエリンとシンイーは夜の荒野へと連れ出され、絶体絶命の危機に陥る。その時、知らせを聞いたジョウ・シーユーが駆けつけるが…。
7話
月令(ユエリン)は、身分を隠す文宇(ブンウ)という男性と街で会い、少しずつ心を通わせていく。子供たちが歌う童謡をきっかけに二人の距離は縮まるが、その楽しい時間を邪魔する人物も現れる。一方、月令の弟・星熠(シンイー)は、ある人物の巧みな話術にはまり、決して口外してはならない一族の秘密を漏らしてしまう。そんな中、二人が訪れた夜市で突然の襲撃事件が発生する。その事件をきっかけに、月令は文宇の正体に関する衝撃の事実を知ることになる。
8話
周時予(ジョウ・シーユー)は、まだ彼に心を閉ざしている月令(ユエリン)を狩りに連れ出す。東瑜(とうゆ)の名馬に乗り、故郷を思い出しながら森を駆ける月令。しかし、狩りの途中で二人ははぐれてしまい、月令は森でトラブルに見舞われる。彼女を探しに来た周時予は、ある重要な約束を彼女と交わすことになる。一方、弟の星熠(シンイー)は蘇念(スー・ニエン)との意外な交流を深めていた。それぞれの関係が、少しずつ変化の兆しを見せ始める。
9話
故郷を思ってふさぎ込む月令(ユエリン)。兄の星熠(シンイー)は彼女を元気づけるため、東瑜(とうゆ)の風景画を描いたという天才画家、秦思遠(チン・スーユエン)に会わせることにする。二人が風変わりな秦思遠と親しくする様子を、周時予(ジョウ・シーユー)は面白くない気持ちで見ていた。一方、月令に近づきたい弟の周智玄(ジョウ・ジーシュエン)も、秦思遠を利用しようと画策する。やがて月令の屋敷で絵画の会が開かれるが、その華やかな場の裏では、それぞれの思惑が渦巻いていた。そして、周時予と周智玄の兄弟間の対立は、ついに皇帝の前で頂点に達する。
10話
皇帝の命により、周時予(ジョウ・シーユー)は罪を償うため桞州の災害救済へ向かうことになった。月令(ユエリン)は彼の身を案じ、特別な薬を手に入れようと奔走する。だが、二人の想いは届かず、タイミングの悪さからすれ違ってしまう。
一人王府に残された月令は、宮中で開かれる老太妃の宴に招かれる。しかし、そこは嫉妬と陰謀が渦巻く場所だった。何者かの悪意ある罠にはまり、月令は絶体絶命の危機に陥る。そんな彼女を救ったのは、全く予想もしなかった意外な人物だった。
その頃、遠く離れた桞州で任務に励む周時予にも、新たな脅威が静かに迫っていた。
11話
柳州で民を救うため、独断で国の食糧庫を開けた周時予(ジョウ・シーユー)。その行動が都で問題となり、彼は謀反の疑いをかけられてしまう。一方、都に残された月令(ユエリン)は、軟禁状態の北王府から脱出し、愛する人のもとへ向かおうと決意する。弟の星熠(シンイー)は、街で起きた刺客騒ぎをきっかけに、謎多き女性・蘇念(スー・ニエン)への疑いをますます深めていく。離れた場所で、それぞれの思惑と危機が交錯し、物語は新たな局面を迎える。
12話
毒の罠から生還した周時予(ジョウ・シーユー)と月令(ユエリン)。二人は協力して、柳州を苦しめる食糧強奪事件の解決に乗り出す。周時予の鋭い推理と月令の助けで、事件の真相が少しずつ明らかになっていく。一方、北王府に囚われた星熠(シンイー)は、蘇念(スー・ニエン)の意外な協力を得て脱出を計画する。都では、周時予を陥れようとする新たな陰謀が動き出していた。周智玄(ジョウ・ジーシュエン)が、側近の楊旭(ヤン・シュー)にそそのかされ、危険な決断を下そうとする。柳州での事件解決と、都で渦巻く陰謀が交錯する回だ。
13話
被災した柳州の地で、復興資金を集めるためのチャリティー公演が開かれる。月令(ユエリン)はこの公演を成功させようと奔走する。一方、舞台に立つ芸妓のスー・ニエンには、公演の裏で果たさなければならない別の目的があった。彼女はある人物の暗殺を計画していたんだ。公演当日、会場にはそれぞれの思惑を抱えた者たちが集結する。華やかな舞台は、予期せぬ襲撃者の乱入によって一転、混乱の渦に巻き込まれていく。登場人物たちの運命が激しく交錯する、緊迫した回だ。
14話
周時予(ジョウ・シーユー)の不可解な行動をいぶかしんだ月令(ユエリン)は、彼の後を追う。そこで彼女は、周時予がこれまで隠してきた本当の目的と、彼の背負う重い使命を知ることになる。一方、弟の星熠(シンイー)は、侍女の蘇念(スー・ニエン)への想いを募らせ、彼女の真意を確かめようと行動に出る。
柳州の復興がようやく軌道に乗り、都へ戻る準備を始めた矢先、街に原因不明の病が急速に蔓延する。多くの人々が次々と倒れる中、周時予は民を見捨てず柳州に残ることを決意。月令もまた、彼のそばで共に戦うことを選ぶ。しかし、状況は悪化の一途をたどり、二人は絶体絶命の危機に追い込まれる。
15話
柳州を襲った毒物事件は、周時予(ジョウ・シーユー)と月令(ユエリン)の活躍によりついに解決する。後山で解毒草を見つけ出した二人は、多くの命を救った。この過酷な経験を通して、二人の関係はこれまでになく親密なものへと変わっていく。
その一方で、月令の弟・星熠(シンイー)は蘇念(スー・ニエン)への片思いに苦しんでいた。彼の真っ直ぐな想いは、なぜか蘇念には届かない。
一行が都へ戻ると、そこでは新たな宮廷の陰謀が動き出していた。柳州での事件の黒幕をめぐる追及が始まり、権力者たちの思惑がぶつかり合う。恋愛模様の大きな進展と、激化する宮廷闘争が同時に描かれる、見逃せない回だ。
16話
災害支援の功績を認められ、皇帝主催の家宴に招かれた月令(ユエリン)と周時予(ジョウ・シーユー)。月令は、以前気まずい関係になった皇太妃への贈り物を探すため、秦思遠(チン・スーユエン)と市へ出かける。そこで彼女は、北朔(ほくさく)の地で東瑜(とうゆ)の人々が置かれている厳しい現実を目の当たりにする。そして迎えた宴の夜。月令は、ライバルたちの嫉妬や陰謀の渦に巻き込まれていく。次々と降りかかる困難に対し、二人はその特別な力で立ち向かおうとするが、ついに絶体絶命の危機が訪れる。
17話
周時予(ジョウ・シーユー)と月令(ユエリン)が持つ玉佩に隠された秘密が明らかになる。一方、月令は北朔(ほくさく)で東瑜(とうゆ)の民が受ける差別に心を痛め、ただの政略結婚では意味がないと強く決意する。宮廷では、周時予が国のための新政策を提案するが、兄・周景淵(ジョウ・ジンユエン)の猛反対に遭い、対立が激化。そんな中、月令は街で窮地に陥ったかつての侍女と衝撃的な再会を果たす。彼女を救うため、月令は誰もが驚く大胆な方法で大金を手に入れようと動き出す。
18話
月令(ユエリン)の口紅ビジネスが大きな成功を収める一方、西市(市場)で皇族の郡主たちを巻き込んだ大きな騒動が起きてしまう。月令は騒動の最中に怪我を負うが、周時予(ジョウ・シーユー)はこの事件を利用し、ある計画を実行に移す。彼の策略は成功し、東瑜(とうゆ)の民が商売しやすい環境が整えられた。この一件を通して、月令と周時予(ジョウ・シーユー)の信頼関係は深まり、二人の距離は急速に縮まっていく。しかし、その幸せな時間の裏では、皇帝・周景淵(ジョウ・ジンユエン)が彼らを引き裂くための非情な罠を仕掛けていた。
19話
月令(ユエリン)が庶出の公主であるという秘密が、周宸昱(ジョウ・チェンユー)によって宮廷で暴露されてしまう。月令は絶体絶命の危機に陥り、公主府に幽閉される。彼女を救い、二人の結婚を正式なものにするため、周時予(ジョウ・シーユー)は危険を承知で東瑜(とうゆ)へ向かうことを決意する。可汗から和親の証を手に入れるためだ。しかし、その裏では周宸昱の暗殺計画が進行していた。二人の運命が大きく揺れ動く、緊迫した展開が続く。
20話
北王・周時予(ジョウ・シーユー)で命を落としたという報せが都を駆け巡る。丞相・周景淵(ジョウ・ジンユエン)はこれを好機と捉え、東瑜との開戦を強く主張。朝廷全体が開戦へと傾いていく。その頃、公主府では月令(ユエリン)が愛する人の安否を案じ、ただ吉報を待っていた。宮廷の権力争いが激化する中、死んだはずの男の登場で事態は一変する。しかし、安堵も束の間、周時予には愛と忠誠を試される、あまりにも非情な選択が突きつけられることになる。
21話
周時予(ジョウ・シーユー)が自分を避ける本当の理由を知り、月令(ユエリン)は深く傷つく。彼が政略結婚の板挟みになっていると悟った彼女は、時予を解放するため、自ら身を引くという辛い決断を下した。その方法として、なんと自分の婿を公募する婿選び大会の開催を宣言する。
この好機に、野心家の周智玄(ジョウ・ジーシュエン)が名乗りを上げる。彼はあらゆる汚い手を使って勝ち進み、駙馬(夫)の座を手に入れようと画策する。一方、何も知らなかった周時予は、その知らせを聞いて大慌てで公主府へ駆けつける。果たして、月令の婿の座は誰の手に渡るのか。二人の恋の行方は、誰も予想しなかった形で決着を迎える。
22話
周時予(ジョウ・シーユー)との結婚が決まり、二人は着々と準備を進める。婿選び騒動の真相を知った月令(ユエリン)は、周時予への信頼をさらに深めていく。
一方、弟の星熠(シンイー)は行方不明だった想い人、蘇念(スー・ニエン)との再会を果たす。しかし彼女は毒に侵され、危険な状態にあった。星熠は蘇念を救うため、大きなリスクを冒して解毒薬を手に入れようと奔走する。
そんな中、周時予との結婚に絶望した高洛伊(ガオ・ルオイー)が、侍女にそそのかされてある行動に出る。これが父・高遠(ガオ・ユエン)の怒りを買い、周時予との対立を決定的なものにしてしまう。それぞれの恋と策略が交差し、物語は緊迫した局面を迎える。
23話
周時予(ジョウ・シーユー)との結婚を控え、幸せな日々を送る月令(ユエリン)。彼女は、公主府に身を寄せる蘇念(スー・ニエン)のつらい過去を知り、凍てついていた心を少しずつ開いていく。結納品が届き、府内がお祝いムードに包まれる中、その裏では周時予の成功を妬む者や、国を揺るがす大きな陰謀が静かに進行していた。結婚式を目前にした夜、予期せぬ毒牙が二人に襲いかかる。そして運命の結婚式当日、皇宮ではついに最後の戦いの火蓋が切られることになる。
24話(最終回)
高遠(ガオ・ユエン)が仕掛けた謀反は、ついに最終局面を迎える。彼は全てを掌握したと確信し、朝廷で自らの野望を明らかにする。だが、それは周時予(ジョウ・シーユー)と皇帝が周到に準備した、壮大な罠の始まりだった。皇帝の弱々しい姿も、禁軍の忠誠も、すべては謀反人をおびき出すための芝居。形勢は一気に逆転し、追い詰められた高遠は最後の凶行に走る。その刃が向けられた先には、予期せぬ人物が立ちはだかる。月令(ユエリン)と周時予、二人の愛の行方と、全ての因縁に決着がつく、息をのむ最终回。
キャスト、登場人物
阿史那月令(アシナ・ユエリン)
哈妮克孜（ハーニー・コーズ）
周時予(ジョウ・シーユー)
焉栩嘉(イエン・シュージャー)
阿史那星熠(アシナ・シンイー)
張嘉元(チャン・ジャユエン)
蘇念(スー・ニエン)
黃喬(ホアン・チャオ)
