あらすじ
世界的なベストセラーSF小説を実写化した本作は、重厚な謎解きと壮大なスケールで観る者を圧倒する超大作です。
あらすじ
物語は2007年の現代中国から始まります。世界中の著名な科学者たちが、相次いで謎の死を遂げるという異常事態が発生。時を同じくして、一部の科学者の網膜には、不可解な数字のカウントダウンが浮かび上がるという怪現象が起きていました。物理学の根幹を揺るがすこの未曾有の危機に、科学界は混乱と恐怖に陥ります。
ナノテクノロジー研究の第一人者である汪淼(ワン・ミャオ)は、ある日、粗野だが腕利きの刑事・史強(シー・チアン)に強引に協力者として引き抜かれます。彼が案内されたのは、一連の事件を調査するために設立された極秘の「合同作戦センター」でした。
史強(シー・チアン)の指示で、汪淼(ワン・ミャオ)は科学者たちの交流団体「科学フロンティア」に潜入。そこで彼は、驚異的な没入感を誇るVRゲーム『三体』の存在を知ります。ゲームの世界で待ち受けていたのは、過酷な環境によって滅亡と再生を繰り返す異質な文明でした。
ゲームにのめり込むうちに、汪淼(ワン・ミャオ)は「科学フロンティア」の背後にある謎の組織「ETO」の存在に気づきます。そして、その指導者が、かつて自殺した若き天才物理学者・楊冬(ヤン・ドン)の母親、葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)であるという衝撃の事実にたどり着きます。
一体なぜ科学者たちは死ななければならなかったのか?VRゲーム『三体』に隠された真実とは?そして、葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)が率いるETOの真の目的とは?
点と点がつながる時、物語は単なるサスペンスから、地球文明の存亡をかけた、二つの文明による壮絶な戦いへと変貌を遂げていきます。汪淼と史強(シー・チアン)は、人類の未来を背負い、まだ見ぬ敵との決死の闘いに身を投じることになるのです。
見どころ
原作へのリスペクトと驚異の再現度
原作小説の持つ複雑で壮大な世界観を、驚くほど忠実に映像化しています。難解な科学理論や哲学的な問いかけを丁寧に描き出し、原作ファンも唸らせるクオリティを実現。物語の根幹をなす世界観が尊重されているからこそ、観る者は安心してその世界に没入できます。
難解なSF設定を可視化する映像美
「物理法則が通用しない」という異常現象や、VRゲーム『三体』の奇妙で美しい世界など、文章だけでは想像が難しい概念を、圧倒的な映像美で表現しています。特に、ミクロの世界から宇宙規模のマクロの世界までを一貫して貫く「円」のモチーフや、低次元文明の限界を象徴する「虫」といったシンボリックな演出は、物語に哲学的な深みを与えています。
骨太な人間ドラマと緊迫のサスペンス
本作の魅力はSF要素だけではありません。極限状況に置かれた人々の葛藤や選択、主人公・汪淼と刑事・史強という対照的な二人が育む奇妙な友情、そして謎の組織ETOとの息詰まるような頭脳戦など、重厚な人間ドラマとサスペンスが物語の推進力となっています。
人類の未来を問う普遍的なテーマ
「もし地球外に高度な文明が存在したら、人類はどう向き合うべきか?」という根源的な問いを投げかけます。単なるエンターテイメントに留まらず、人類の未来、文明間の関係、そして困難にどう立ち向かうべきかといった、普遍的で壮大なテーマを扱っており、観る者に深い思索を促します。
SFファンはもちろん、本格的なミステリーや重厚な人間ドラマを求める方にも、自信をもっておすすめできる一作です。
各話あらすじとネタバレ
1話
ナノマテリアル研究者・汪淼(ワン・ミャオ)の周りで、奇妙な出来事が起こり始める。世界中の著名な科学者たちが、「物理学は存在しない」という謎の言葉を残して次々と自殺していたのだ。ある日、彼の元に軍と警察が現れ、一連の事件の調査協力を依頼される。それは、事件の鍵を握るとされる謎の学術組織「科学境界」への潜入捜査だった。常識が通用しない巨大な謎を前に、汪淼(ワン・ミャオ)は自身の信じる科学と世界の真実の狭間で揺れ動く。これは、未知の脅威との静かなる戦争の始まりだった。
2話
ナノ科学者の汪淼(ワン・ミャオ)は、相次ぐ科学者の自殺の謎を追う中で、自殺した物理学者・楊冬(ヤン・ドン)の元恋人から「物理学は存在しない」という衝撃的な言葉を聞かされます。彼は真相を探るべく、謎の学術組織「科学境界」に接触。そこで、人類が信じる科学法則の絶対性を揺るがす、ある不気味な仮説を知ることになります。一方、彼の身の回りでは不可解な現象が起き始め、ついに自身の視界に謎のカウントダウンが出現。見えない脅威が、刻一刻と彼に迫っていました。
3話
ナノマテリアル研究者の汪淼(ワン・ミャオ)は、自身の写真にだけ現れる謎のカウントダウンに悩まされていた。現象の正体を突き止めようと躍起になるが、事態は悪化の一途をたどる。彼が撮る写真には必ず数字が写り込み、ついには彼の視界に直接カウントダウンが現れ始める。精神的に追い詰められ、周囲からも孤立していく汪淼(ワン・ミャオ)。彼を監視する刑事・史強(シー・チアン)もその異常な行動に気づき始める。万策尽きた汪淼は、以前接触した謎の女性、申玉菲(シェン・ユーフェイ)に助けを求めるが、彼女から提示されたのは不可解な要求だった。
4話
ナノ物理学者の汪淼(ワン・ミャオ)は、自身の視界にのみ現れる謎のカウントダウンに精神をすり減らしていた。現象を止めるため、彼は謎の女性・申玉菲(シェン・ユーフェイ)の指示に従い、自身の研究プロジェクトを一時中断する。カウントダウンは消えたものの、それは更なる不可解な謎への入り口に過ぎなかった。刑事・史強(シー・チアン)(シー・チアン)からの協力要請を断った汪淼(ワン・ミャオ)は、自ら真実を突き止めようと動く中で、自殺した天才物理学者・楊冬(ヤン・ドン)(ヤン・ドン)の母親・叶文洁(イエ・ウェンジエ)と接触する。そして彼は、申玉菲(シェン・ユーフェイ)から「3日後、宇宙があなたのために瞬く」という、信じがたい挑戦を突きつけられるのだった。
5話
謎のカウントダウンに悩まされるナノマテリアル学者の汪淼(ワン・ミャオ)は、物理学者の申玉菲(シェン・ユーフェイ)に告げられた通り、「宇宙の瞬き」という驚異的な現象を目の当たりにします。自らの常識が根底から覆される事態に、彼は精神的に極限まで追い詰められていきます。科学では説明不可能な恐怖に苛まれる中、意外な人物からかけられた言葉が、彼の心を支えることになります。果たして汪淼は、この超常現象の恐怖を乗り越え、再び研究者として立ち上がることができるのでしょうか。
6話
ナノ科学者の汪淼(ワン・ミャオ)の眼前に突如現れた謎のカウントダウン。その現象は彼を精神的に追い詰めていく。型破りな刑事・史強(シー・チアン)は、汪淼を保護しつつ、共に謎の解明に乗り出すことを決意。彼は、汪淼を「科学フロンティア」へ潜入させ、真相に迫ろうと試みる。一方、相次ぐ科学者の不審死の鍵を握るとされる老物理学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)。彼女の落ち着き払った態度の裏には、文化大革命時代に経験した壮絶な過去が隠されていた。科学を揺るがす超常現象と、複雑な人間ドラマが交錯し、物語は新たな局面を迎える。
7話
ナノ科学者の汪淼(ワン・ミャオ)は、立て続けに起こる不可解な現象の謎を解明するため、科学団体「科学境界」への接触を図る。そこで彼は、紹介されたVRゲーム『三体』に全ての答えがあると告げられる。半信半疑のまま、刑事の史強(シー・チアン)と共に最新鋭のVR機器を装着し、ゲームの世界へログインする汪淼。彼が足を踏み入れたのは、太陽の動きが不規則で、文明が何度も滅んでは再生を繰り返す過酷な異世界だった。汪淼はそこで出会った人物と共に、この世界の法則を解き明かすための旅に出る。
8話
ナノ科学者の汪淼(ワン・ミャオ)は、謎のVRゲーム「三体」の中で、ある文明が完全に崩壊する様を目の当たりにし、大きな衝撃を受けます。そのリアルすぎる内容に、刑事の史強(シー・チアン)はゲームの背後に潜む意図を疑い始めます。一方、現実世界では、科学者たちの不審な死が続いており、作戦センターは「科学境界」と接触した研究者たちの保護を開始。汪淼もその協力にあたります。そんな中、保護対象となった別の科学者にも奇妙な視覚異常が発生。さらに、一連の事件を追うジャーナリストの影も現れ、謎はますます深まっていきます。
9話
科学者をテロから守る作戦司令センターで、保護施設の場所という極秘情報が外部に漏洩する緊急事態が発生。史強(シー・チアン)は情報提供者とみられる不審な男を尋問するが、男は謎めいた言葉で挑発するばかりで、見えない敵の存在がちらつきます。一方、科学者連続自殺の謎を追う汪淼(ワン・ミャオ)は、鍵を握る申玉菲(シェン・ユーフェイ)と接触するため、再びVRゲーム「三体」にログインすることを決意。今回は相棒の史強も同行し、ゲームの中で驚愕の光景を目の当たりにすることに。そしてゲームの後、ついに申玉菲の口から世界の真実の一端が語られます。
10話
物理学者・楊冬(ヤン・ドン)の自殺の謎を追う汪淼(ワン・ミャオ)と史強(シー・チアン)は、彼女が生前、科学を捨てて穏やかな生活を望んでいたかのような行動を取っていたことを知る。しかし、その矢先の自殺という不可解な事実に、捜査はさらに混迷を深めていく。一方、汪淼は、物語の鍵を握る老科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)から、これまで固く閉ざされてきた彼女の過去について話を聞く機会を得る。文化大革命の時代、若き日の彼女が経験したある出来事とは…。現代の謎と過去の出来事が、静かに繋がり始める。
11話
若き日の葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)は、過酷な労働の日々の中で、一人の記者と出会い、束の間の心の安らぎを得る。しかし、彼に託された善意は、やがて彼女の運命を大きく揺るがす悪夢へと変わる。信じていた者からの突然の裏切りと、組織からの非情な圧力。絶望の淵に立たされた彼女は、人生を決定づける重大な選択を迫られることになる。彼女の過去に秘められた、壮絶な物語が明らかになる。
キャスト、登場人物

汪淼(ワン・ミャオ)
張魯一(チャン・ルーイー)

史強(シー・チアン)
于和偉(ユー・ホーウェイ)

葉文潔(イエ・ウェンジエ)(青年期)
王子文(ワン・ズーウェン)

葉文潔(イエ・ウェンジエ)
陳瑾(チェン・ジン)