あらすじ
現代。とある大学で文学史を学ぶ学生・張慶(チャン・チン)帝は、古代文学を現代的な視点で読み解く自身の考えを指導教授に認めてもらうため、一つの物語を書き始めます。
その物語の主人公は、范閑(ファン・シエン)。彼は、自身の出生にまつわる大きな秘密を抱えたまま、海辺の小さな町・澹州(澹(たん)州)で祖母と暮らす青年です。ある日、謎めいた師が范閑(ファン・シエン)の元を訪れたことをきっかけに、彼の穏やかだった生活は終わりを告げ、次々と危険な陰謀と試練に巻き込まれていきます。
范閑は、謎の師と、目隠しをした護衛の指導を受けながら、薬の知識や武術の腕を磨き、数々の危機を乗り越えていきます。やがて、自身の出生の謎と母が遺した秘密を探るため、范閑は故郷を離れ、都(京都(けいと))へと旅立つことを決意します。
複雑な人間関係と思惑が渦巻く都で、范閑は様々な人々と出会い、人生の厳しさや温かさに触れながらも、持ち前の正義感と善良さを失うことなく、力強く生き抜いていきます。現代的な価値観を持つ范閑が、古代を思わせる世界で繰り広げる、波乱に満ちた壮大な人生の物語が、今、幕を開けます。
このドラマは、緻密なストーリーの中に、手に汗握る権力争いやアクション、そして現代的な考えを持つ主人公が巻き起こすユーモラスなエピソードが散りばめられており、多くの視聴者から高い評価を得ています。
各話あらすじとネタバレ(全46話)
1話
現代の記憶を持ったまま古代っぽい世界の赤ちゃんに転生した范閑(ファン・シエン)が、謎の護衛・五竹(ウージュー) に守られながら田舎で育ち、変人師匠・費介(フェイ・ジエ)から毒と医術、五竹から戦闘術を叩き込まれ、青年に成長したところで、都からの使者と思われる「紅甲(こうこう)の騎士」が現れて… To Be Continued!
2話
京都(けいと)からの迎えを拒む祖母。范閑(ファン・シエン)は屋敷で毒殺されかけるが、持ち前の知識と機転で回避し、鑑査院の刺客・滕梓荊(トン・ズージン)と対決。毒殺計画の裏に継母・柳如玉(リウ・ルーユー)がいることを知るが、真相を確かめるため京都行きを決意。祖母や五竹(ウージュー) との別れを経て旅立ち、道中、恩師・費介(フェイ・ジエ)と再会し、鑑査院内部の陰謀を知る。京都到着早々、新たな罠に襲われそうになるが謎の男に助けられ、慶(けい)帝廟へと導かれる。
3話
慶(けい)帝廟を訪れた范閑(ファン・シエン)は、供物台の下に隠れていた鶏もも肉を持つ美少女・林婉児(リン・ワンアル)と運命的な出会いを果たす。一方、慶(けい)帝は范閑の慶廟入りが自身の計画であったことを示唆し、護衛の宮典と太子の関係に釘を刺す。ようやく范府に到着した范閑だが、二夫人やその息子・范思轍(ファン・スージョー)から早速手荒い歓迎を受ける。しかし、駆けつけた妹・范若若(ファン・ルオルオ)の助けで場は収まり、兄妹は再会を喜ぶ。その後、范閑は父・范建(ファン・ジエン)に呼ばれ書斎へと向かう。
4話
父・范建(ファン・ジエン)と対面した范閑(ファン・シエン)は、自分が都に呼ばれた真の理由を知る。それは、亡き母・葉軽眉(イエ・チンメイ)が遺した莫大な富「内庫」の管理権を、婚約者・林婉児(リン・ワンアル)との結婚によって継承することだった。さらに、その婚約者が長公主(ちょうこうしゅ)の隠し子であるという衝撃の事実も明らかに。一方、内庫の実権を握る長公主や、皇位を狙う太子は、范閑の存在を疎ましく思い、妨害工作を始める。複雑な権力争いに巻き込まれながらも、范閑は自身の人生を犠牲にすることを拒否する。そんな中、范閑が匿う滕梓荊(トン・ズージン)が、范思轍(ファン・スージョー)に見つかりそうになるピンチが訪れる。
5話
滕梓荊(トン・ズージン)は范閑(ファン・シエン)に過去を打ち明け、鑑査院から家族の情報を得るための密書奪取を依頼。范閑は協力を決意する。一方、林婉児(リン・ワンアル)は親友の葉霊児(イエ・リンアル)に唆され、顔も知らない婚約者・范閑との婚約破棄を決意。范閑は弟の范思轍(ファン・スージョー)と『紅楼』出版ビジネスを始めることになるが、その本を巡って郭保坤(グオ・バオクン)らと衝突。騒ぎを収めた范閑は、靖王世子(せいおうせいし)・李弘成(リー・ホンチョン)から詩会に招待される。鑑査院へ向かおうとする范閑と別れた范若若(ファン・ルオルオ)と范思轍は、待ち伏せていた葉霊児に遭遇する。
6話
范閑(ファン・シエン)は林婉児(リン・ワンアル)との面会を(知らぬ間に)回避し、鑑査院へ潜入。そこで再会した王啓年(ワン・チーニニン)の嘘を見抜きつつも、滕梓荊(トン・ズージン)の件の調査を依頼し、母・叶轻眉の遺した理想の重さを知る。一方、宮廷では慶(けい)帝帝や林宰相、太子らの思惑が交錯。范(ファン)家では、范閑が父に疑われた弟・范思轍(ファン・スージョー)を意外な形で弁護し、父子の関係に変化の兆しが見える。
7話
范閑(ファン・シエン)は父の助けで滕梓荊(トン・ズージン)を釈放させ、継母とも和解。澹(たん)州での暗殺の黒幕を探るため、滕梓荊の紹介で情報屋へ向かうが、そこで得た情報と、あまりに簡単に手に入ったことに強い疑念を抱く。靖王の世子が主催する詩会では、郭保坤(グオ・バオクン)に詩で勝負を挑まれるも、杜甫の名作を披露して圧勝。その後、後庭で第二皇子(だいにこうじ)・李承澤(リー・チェンザー)に遭遇し、不穏な言葉を投げかけられるが、范閑は動じない。一方、これらの出来事はすべて慶(けい)帝帝に報告されており、范閑が大きな渦の中心にいることが示唆される。
8話
范閑(ファン・シエン)は第二皇子(だいにこうじ)の誘いを断り、偶然にも想い人・林婉児(リン・ワンアル)と再会するが、互いに勘違いしたまま別れる。一方、滕梓荊(トン・ズージン)は妻子が殺されたという偽の報告を受け取り、郭保坤(グオ・バオクン)への復讐を決意。范閑は滕梓荊を止めるため、郭保坤を捕らえて尋問するが、彼は犯行を否定。そこに現れた王啓年(ワン・チーニニン)により、滕梓荊の妻子は無事で、報告書は偽造だったという衝撃の事実が明かされ、滕梓荊はついに家族と涙の再会を果たす。
9話
范閑(ファン・シエン)は婚約破棄を狙ってわざと郭保坤(グオ・バオクン)を殴り、騒ぎを大きくする。郭保坤側の訴えで法廷に引き出された范閑は、司理理(スー・リーリー)のアリバイ証言で窮地を脱しようとするが、太子の介入で失敗。さらに滕梓荊(トン・ズージン)まで利用されそうになるが、突如現れた侯公公(こうこうこう)により、滕梓荊の件が慶(けい)帝帝の計画だったことが明かされ、事態は一変する。
10話
范閑(ファン・シエン)に対する訴えは取り下げられるが、范閑は太子を挑発。皇帝に呼び出された梅執礼(メイ・ジーリー)は、一度は許されたかに見えたが、裏で始末される運命に。滕梓荊(トン・ズージン)は危険を顧みず范閑の護衛として残ることを決意。一方、婚約破棄を諦めない范閑は、靖王府に乗り込み結婚相手を探そうとするが、「鶏肉の君」は見つからなかった。
11話
范閑(ファン・シエン)は医者を装って林婉児(リン・ワンアル)に接近し、兄・林ゴン(リン・ゴン)の信用を得る。ついに婉児と対面した范閑は、彼女が慶(けい)帝廟で出会った「鶏肉の君」だと気づき、夜の再会を約束。しかし婉児の想い人が郭保坤(グオ・バオクン)だと聞かされ動揺する。夜、范閑は婉児の部屋に忍び込むが、親友の葉霊児(イエ・リンアル)と鉢合わせし戦闘に。誤解が解けた後、范閑は婉児に正体を明かすが信じてもらえず、詩会で書いた詩を再び書くことで、自分が婚約者の范閑本人であることを証明する。
12話
范閑(ファン・シエン)は、探し求めていた「鶏肉の君」が婚約者の林婉児(リン・ワンアル)本人であることを知り、二人はついに想いを通わせる。范閑は婉児の病を治すと誓うが、婉児の母・長公主(ちょうこうしゅ)や第二皇子(だいにこうじ)は二人の婚約破棄を進めようとしていた。一方、范閑と司理理(スー・リーリー)の関係を疑う葉霊児(イエ・リンアル)は、司理理の身辺を探るうちに危険な密会を目撃し、命を狙われる。范閑が婉児への想いを深める裏で、彼を暗殺すべく新たな刺客・程巨樹(チェン・ジューシュー)が解き放たれようとしていた。
13話
范閑(ファン・シエン)と滕梓荊(トン・ズージン)は牛欄街で程巨樹(チェン・ジューシュー)らに襲撃され、滕梓荊は范閑を守って命を落とす。怒りに燃える范閑は程巨樹を倒すが、鑑査院は北斉との関係を理由に程巨樹を釈放しようとする。范閑は朱格(チュー・ゴー) に直談判するも拒否され、友の仇を討つため、白昼堂々、北門で程巨樹を待ち受けることを決意する。
14話
親友・滕梓荊(トン・ズージン)を殺された范閑(ファン・シエン)は、鑑査院の意向に反し、民衆の前で仇である程巨樹(チェン・ジューシュー)を討つ。その行動は鑑査院一処の朱格(チュー・ゴー) の怒りを買うが、慶(けい)帝帝(けいてい)の介入により事なきを得る。悲しみに暮れる滕梓荊(トン・ズージン)の遺族に別れを告げた范閑(ファン・シエン)は、王啓年(ワン・チーニニン)と共に暗殺事件の黒幕を追い始めるが、刺客の正体、軍用品の弩、謎の令牌、そして関係者の不審死など、新たな謎と危険な陰謀に直面する。
15話
親友・滕梓荊(トン・ズージン)の仇を討つため、范閑(ファン・シエン)は王啓年(ワン・チーニニン)と手を組み、事件の鍵を握る司理理(スー・リーリー)の追跡を開始する。皇帝や父・范建(ファン・ジエン)の思惑が交錯する中、范閑は司理理の逃亡ルートが陽動であることを見抜き、東の宿屋でついに彼女を追い詰める。しかし、司理理は毒を使って范閑たちを始末しようと試みるのだった。
16話
ファン・シエンとワン・チーニエンは司理理(スー・リーリー)を追跡するが、山賊に扮した北斉のスパイという彼女の罠にはまる。しかし、鑑査院の精鋭部隊「黒騎」が現れて介入し、司理理は捕縛される。ファン・シエンは、道中の妨害や政治的な駆け引きをかわしながら司理理を都へ護送するが、尋問は鑑査院に引き継がれる。彼はイエ・リンアルの不審な事故から、牛欄街暗殺事件の背後にいる強力な黒幕の存在に気づき始める。
17話
滕梓荊(トン・ズージン)殺害の黒幕を突き止めるため、范閑(ファン・シエン)は王啓年(ワン・チーニニン)の助けを借りて鑑査院への潜入を決意。一方、范若若(ファン・ルオルオ)は太子を探り、その裏の顔と司理理(スー・リーリー)への執着の可能性を知る。鑑査院に潜入した范閑は、言若海(イエン・ルオハイ)の協力(?)のもと、心理戦で司理理から黒幕が林婉児(リン・ワンアル)の兄・林ゴン(リン・ゴン)であることを聞き出す。翌日、范閑は林ゴンと対峙しようとするが阻まれ、葉霊児(イエ・リンアル)に真相を知っていることを告げる。
18話
親友の仇である林ゴン(リン・ゴン)への復讐を決意した范閑(ファン・シエン)だったが、寸前で五竹(ウージュー) に阻止される。范閑の代わりに五竹が林ゴンを暗殺。林ゴン殺害は第二皇子(だいにこうじ)の仕業と疑われる中、五竹は范閑に、母の遺した箱の鍵が皇宮か太平別院にある可能性を告げる。范閑は父・范建(ファン・ジエン)に太平別院への立ち入りを願うが、拒否されてしまう。
19話
林ゴン(リン・ゴン)殺害の疑いをかけられた范閑(ファン・シエン)は、太子(たいし)と林宰相(りんさいしょう)に呼び出されるが、慶(けい)帝帝(けいてい)の召喚で難を逃れる。宮中で慶(けい)帝と謁見した范閑(ファン・シエン)は、慶(けい)帝の策略(北斉侵攻の口実作り)を知り、太常寺協律郎に任命されるも、林ゴン殺害について探りを入れられる。一方、林宰相の腹心・袁宏道(ユエン・ホンダオ)は司理理(スー・リーリー)を拷問するが口を割らない。范閑は自ら林家へ赴き、林宰相と対峙。林宰相は林ゴンが牛欄街事件の黒幕だと明かし、范閑の反応を探る。范閑は知らなかったフリで乗り切り、林宰相から娘・婉児(ワンアル)と長男・大宝(ダーバオ)の将来を託され、婉児との結婚を改めて認められる。
20話
林若甫(リン・ルオフー)は范閑(ファン・シエン)への支持を表明するが、太子への警戒を促す。一方、太子は林ゴン(リン・ゴン)殺害の真相を知るため司理理(スー・リーリー)に接触しようと鑑査院へ向かうが、陳萍萍(チェン・ピンピン)に阻止される。范閑は陳萍萍と初対面し、彼が林ゴンの件の後始末をすると告げられる。その後、范閑は慶(けい)帝帝に召喚され、太子から犯人だと疑われるが、そこに現れた陳萍萍は、真犯人は東夷城の四顧剣だと驚きの報告をする。
21話
林ゴン(リン・ゴン)殺害の犯人を四顧剣と断定した陳萍萍(チェン・ピンピン)と慶(けい)帝帝は、それを口実に北斉討伐を決定。林若甫(リン・ルオフー)は息子の死が利用されたと知りつつも、国の決定を受け入れる。范閑(ファン・シエン)は林婉児(リン・ワンアル)に林ゴン殺害を否定し、苦悩を深める。一方、陳萍萍は司理理(スー・リーリー)に口止めをし、范閑の将来を巡って范建(ファン・ジエン)と対立。最後に五竹(ウージュー) から、陳萍萍が范閑を気にかけるのは、亡き母・葉軽眉(イエ・チンメイ)のためだと明かされる。
22話
五竹(ウージュー) の記憶を頼りに、母・葉軽眉(イエ・チンメイ)の隠れ家「太平別院」を探るため、范閑(ファン・シエン)は林婉児(リン・ワンアル)たちとピクニックを装い城外へ。一方、都では北斉との戦いを巡り鑑査院内部に不穏な動きが。ピクニック先では、林若甫(リン・ルオフー)が范閑を試すために刺客を放ち、太子も現れるなど波乱の展開に。范閑は五竹の助けで別院に潜入するが、そこで待っていたのはなんと慶(けい)帝帝だった。燕小乙(エン・ショウイツ)の鋭い察知能力を慶(けい)帝の機転で切り抜けるも、別院の謎は深まるばかりだった。
23話
林若甫(リン・ルオフー)が范閑(ファン・シエン)を探るために仕掛けた罠で、誤って太子が捕らえられてしまう。これを機に太子は林若甫と范閑に接触し同盟を持ちかけるが、そこへ二皇子(だいにこうじ)が介入し、事態はさらに複雑化。范閑は母の遺した鍵を探すため、翌日の宮中訪問を利用して潜入する計画を立てる。一方、婉児との間にあったわだかまりが解け、二人の絆はより一層深まった。
24話
范閑(ファン・シエン)は柳夫人と共に後宮を訪れ、宜貴嬪、淑妃、寧才人ら個性的な妃たちと面会する。太后には謁見を許されず、謎の宦官・洪四庠(ホン・スーシャン)から警告を受ける。その後、長公主(ちょうこうしゅ)に呼び出され、彼女自身が牛欄街刺殺事件の黒幕であることを告白される。怒りを抑えた范閑は、その場を後にする。一方、北斉との和平交渉のため使節団が都に来ることになり、鑑査院内部では和平妨害の動きが起こる。そんな中、范閑は北斉使節団の接待副使に任命される。
25話
陳萍萍(チェン・ピンピン)暗殺計画が実行されるも、范閑(ファン・シエン)と影子(インズ)の活躍、そして陳萍萍自身の策略により失敗に終わる。陳萍萍は范閑を鑑査院の後継者に指名するが、朱格(チュー・ゴー) は反対。一方、北斉との交渉中、潜入していた言氷雲(イエン・ビンユン)が捕らえられ、人質交換の材料とされる。言氷雲の情報漏洩は内部の裏切り者によるものと判明するが、陳萍萍は調査を打ち切る。言若海(イエン・ルオハイ)は朱格を唆し、鑑査院内部の不穏な動きが続く。
26話
鴻臚寺での交渉を終えた范閑(ファン・シエン)は、父・范建(ファン・ジエン)から夜宴での注意を受けると共に、自分が慶(けい)帝国の文壇の期待を背負っていることを知らされる。一方、范閑は夜宴後に五竹(ウージュー) と皇太后の寝宮へ忍び込み鍵を盗む計画を立て、王啓年(ワン・チーニニン)に偽の鍵の製作を依頼する。祈年殿での夜宴には、長公主(ちょうこうしゅ)や皇太子、第二皇子(だいにこうじ)らも顔を揃え、不穏な空気が漂う。宴の最中、第二皇子の提案から科挙の話題になると、荘墨韓(ジュアン・モーハン)が范閑の有名な詩は盗作であると告発し、証拠として同じ詩が書かれた古い書画を提示する。
27話
荘墨韓(ジュアン・モーハン)に詩の盗作疑惑をかけられた范閑(ファン・シエン)。絶体絶命の中、酔った勢いで膨大な数の詩を暗唱し、「詩仙」として逆に名声を高め、荘墨韓を失墜させる。しかし、その夜、皇太后の持つ鍵を盗み出すため五竹(ウージュー) と共に宮中に侵入。鍵の奪取には成功するも、長公主(ちょうこうしゅ)と荘墨韓の密談を盗み聞きし、言氷雲(イエン・ビンユン)の情報漏洩と肖恩(シャオ・エン)救出という裏取引を知ってしまう。逃走中に燕小乙(エン・ショウイツ)に矢で射られ、負傷してしまう。
28話
長公主(ちょうこうしゅ)の密談を聞いた刺客が范閑(ファン・シエン)ではないかと疑った燕小乙(エン・ショウイツ)が范府を訪れるが、范閑は五竹(ウージュー) の助けと機転で窮地を脱する。その後、范閑と五竹は母・葉軽眉(イエ・チンメイ)が残した箱を開封。中から現代の武器と、五竹への愛情のこもった手紙、そしてこの世界の驚くべき真実と范閑自身の出生の秘密が記された范閑宛ての手紙を発見する。
29話
母親の謎解きを一旦保留した范閑(ファン・シエン)は、後宮から盗んだ鍵を婚約者・婉児の協力で太后の寝宮に無事返却する。一方、詩作で名声を得た范閑は、長公主(ちょうこうしゅ)が言氷雲(イエン・ビンユン)を売ったという告発文を五竹(ウージュー) の協力で都中にばらまき、彼女を窮地に追い込む。陳萍萍(チェン・ピンピン)に計画を見抜かれるも、范閑は長公主への攻撃理由を語り、次の標的が郭攸之(グオ・ヨウジー)であることを明かす。陳萍萍の調査で郭攸之の関与が裏付けられ、慶(けい)帝帝に報告されると、長公主は保身のために郭攸之を切り捨て、彼は失脚する。
30話
郭攸之(グオ・ヨウジー)の投獄で逆恨みした郭保坤(グオ・バオクン)は范閑(ファン・シエン)への復讐を誓う。慶(けい)帝帝の前で長公主(ちょうこうしゅ)は言氷雲(イエン・ビンユン)の件で范閑にも疑いをかけようとするが、陳萍萍(チェン・ピンピン)は長公主が鑑査院の機密を知っていたこと自体を問題視し、慶(けい)帝の不信感を煽る。陳萍萍の仕掛けた罠により、鑑査院の内通者である朱格(チュー・ゴー) が特定され、追い詰められた朱格は鑑査院の強大化を恐れて長公主に協力したと告白し、范閑への懸念を示しつつ自決する。計画が失敗した長公主は慶(けい)帝の怒りを買い、宮殿の前でひざまずかされる。一方、范閑は父・范建(ファン・ジエン)に対し、林婉兒への真剣な愛を改めて誓うのだった。
31話
范閑(ファン・シエン)は亡き友のため、長公主(ちょうこうしゅ)の厳罰を慶(けい)帝帝に求め、その結果、長公主は都からの追放処分を受ける。娘の林婉児(リン・ワンアル)は母との辛い対話を経て、どんな困難があろうとも范閑と共に生きる決意を新たにする。一方、長公主は去り際に范閑への報復と不気味な「贈り物」を匂わせる。その後、慶(けい)帝は范閑を、太子と二皇子(だいにこうじ)がいる場へ「家宴」と称して呼び出し、新たな波乱を予感させる。
32話
慶(けい)帝帝は范閑(ファン・シエン)、太子、二皇子(だいにこうじ)を食事に招き、腹を探り合う。そして慶(けい)帝は、林婉児(リン・ワンアル)との結婚を条件に、范閑に北斉への使節団派遣を命じる。一方、長公主(ちょうこうしゅ)は左遷された燕小乙(エン・ショウイツ)に范閑暗殺を指示。陳萍萍(チェン・ピンピン)は范閑に北斉での注意点を伝え、鑑査院三処は秘密兵器を提供。范閑は師匠の費介(フェイ・ジエ)と再会するが、費介は危険な任務に猛反対。しかし、言氷雲(イエン・ビンユン)救出への范閑の決意は固く、費介も折れる。林婉児に必ず生きて帰ると約束し、范閑は父・范建(ファン・ジエン)が手配した護衛と共に、陳萍萍と費介に見送られ、北斉へと旅立つ。
33話
北斉への使節団として出発することになった范閑(ファン・シエン)。出発前、彼は慶(けい)帝帝から北斉の小皇帝毒殺と肖恩(シャオ・エン)暗殺という密命を受ける。師匠の費介(フェイ・ジエ)や家族、そして謎多き守護者・五竹(ウージュー) との別れを経て、范閑は護衛の高達(ガオ・ダー)、お調子者の王啓年(ワン・チーニニン)らと共に危険な旅路へと出発する。しかし、その道中には肖恩奪還を狙う上杉虎(シャンシャンフー)や、范閑への復讐に燃える郭保坤(グオ・バオクン)が雇った殺し屋の影が迫っていた。さらに、范閑の母・葉軽眉(イエ・チンメイ)と肖恩の間にあったかもしれない過去の繋がりも示唆され、旅はますます複雑な様相を呈していく。
34話
五竹(ウージュー) は苦荷(クー・ホー)の弟子・海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)を退け、滝壺の奥で苦荷との決戦に臨む。一方、范閑(ファン・シエン)は護送中の肖恩(シャオ・エン)が王啓年(ワン・チーニニン)殺害を企んでいることを見抜き阻止するが、燕小乙(エン・ショウイツ)による暗殺の魔の手も迫っていた。郭保坤(グオ・バオクン)は范閑への復讐を企てるも準備段階で早くも暗雲が漂う。そんな中、范閑は司理理(スー・リーリー)の心の壁を崩し、彼女が慶(けい)帝国の皇族の末裔であり、北斉で密偵を強いられていたという悲しい過去を知る。陳萍萍(チェン・ピンピン)の不可解な動きもあり、范閑は肖恩から秘密を聞き出すため新たな計画を立てる。
35話
范閑(ファン・シエン)はわざと肖恩(シャオ・エン)を逃がす芝居を打ち、王啓年(ワン・チーニニン)が捕らえる。しかし、そこに北斉の聖女・海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)が現れ、范閑と交戦。さらに刺客・燕小乙(エン・ショウイツ)や、肖恩の弟子・上杉虎(シャンシャンフー)も現れ、事態は大混乱に。郭保坤(グオ・バオクン)も父のために范閑を狙うが失敗。乱戦の中、司理理(スー・リーリー)が范閑をかばい矢を受ける。范閑は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)に謎の”薬”を使い、一時的に撃退。その後、范閑は郭保坤と取引を結び、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)とは和解の兆しを見せる。
36話
慶(けい)帝国使節団を率いる范閑(ファン・シエン)は、北斉の国境で錦衣衛の沈重(シェン・ジョン)と対面する。沈重は肖恩(シャオ・エン)を残虐に扱い、范閑に敵意を示す老婆を殺害するなど、その冷酷さを見せつける。夜、肖恩を狙う刺客(海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ))が現れるが、范閑は彼女を匿い、追ってきた沈重と腹を探り合う。范閑は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)との共闘を探りつつ、郭保坤(グオ・バオクン)を別行動させ、上京へ向かう。城門では上杉虎(シャンシャンフー)が待つ中、沈重は肖恩への仕打ちで彼を挑発。范閑一行は民衆から罵声を浴びながらも、堂々と入城する。
37話
北斉の都・上京に到着した范閑(ファン・シエン)一行は、沈重(シェン・ジョン)の策略による民衆の敵意に晒される。范閑は慶(けい)帝国の軍旗を掲げて挑発し、次々と現れる挑戦者や九品高手の何道人(ホー・ダオレン)と激闘を繰り広げる。一方、慶(けい)帝は范閑を援護するため辺境軍を北斉国境へ進軍させる。宮殿では、范閑の書物のファンである小皇帝と謁見。小皇帝は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)が自身の味方であることを明かし、沈重排除の協力を持ちかけるが、范閑は慎重な姿勢を見せる。言氷雲(イエン・ビンユン)の引き渡しを沈重に要求するも、引き延ばされてしまう。范閑は郭保坤(グオ・バオクン)に錦衣衛の大牢の場所を探るよう命じるが、その動きは沈重に監視されていた。
38話
范閑(ファン・シエン)は郭保坤(グオ・バオクン)を囮にして沈重(シェン・ジョン)の監視を欺き、密偵網再建のため何道人(ホー・ダオレン)と接触する。言氷雲(イエン・ビンユン)の居場所を探る中、鍵を握るのが沈重の妹だと突き止め、彼女を脅迫して協力させる。その裏で何道人が沈重の注意を逸らし、范閑はついに監禁されている言氷雲との対面に成功するが、言氷雲は范閑を疑う。
39話
范閑(ファン・シエン)は沈重(シェン・ジョン)の妨害をかわし、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)の助けもあって言氷雲(イエン・ビンユン)を救出する。しかし言氷雲は、自分が肖恩(シャオ・エン)との交換材料だったことに激怒。范閑は、北斉の小皇帝や上杉虎(シャンシャンフー)と接触し、彼らを利用して肖恩を脱獄させ、同時に邪魔な沈重を排除するという大胆な計画を進める。一方、沈重も范閑の動きを察知し、上杉虎らを迎え撃つ準備を整える。北斉を舞台にした范閑の危険な策謀が、いよいよ本格的に動き出す。
40話
范閑(ファン・シエン)は言氷雲(イエン・ビンユン)の反対を押し切り、上杉虎(シャンシャンフー)を利用して沈重(シェン・ジョン)を排除する計画を実行。上杉虎は罠と知りつつ肖恩(シャオ・エン)救出を優先するが、部下の犠牲により自身は脱出。沈重は身代わりとは知らず肖恩死亡と判断。范閑は助かった肖恩を追うが、何道人(ホー・ダオレン)の裏切りと狼桃(ラン・タオ)の追撃に遭い、肖恩と共に崖から突き落とされる。一方、慶(けい)帝国では范閑の安否を巡り、費介(フェイ・ジエ)と范建(ファン・ジエン)が陳萍萍(チェン・ピンピン)を激しく問い詰める。崖下で助かった范閑に対し、瀕死の肖恩が長年隠してきた秘密を語り始めようとする。
41話
范建(ファン・ジエン)は黒騎撤退の件で慶(けい)帝帝と陳萍萍(チェン・ピンピン)に詰め寄るが、陳萍萍はそれが肖恩(シャオ・エン)に秘密を吐かせるための策だと明かす。一方、洞窟で瀕死の肖恩は、范閑(ファン・シエン)に「お前はワシの孫だ」という衝撃的な(陳萍萍に植え付けられた)嘘と共に、20年前に苦荷(クー・ホー)と神廟を探し、葉軽眉(イエ・チンメイ)と出会った過去と、神廟の秘密を語り始める。さらに、葉軽眉がその後、慶(けい)帝と結ばれ子供を身ごもったことを告げ、范閑は自身の本当の父親が慶(けい)帝である可能性に気づき愕然とする。
42話
肖恩(シャオ・エン)から自身の出生の秘密(慶(けい)帝帝の息子である可能性)と陳萍萍(チェン・ピンピン)の計画の一端を知らされた范閑(ファン・シエン)。一方、陳萍萍は范閑を利用した壮大な計画(神廟の秘密を探るため)を范建(ファン・ジエン)に明かし、慶(けい)帝は陳萍萍への疑いを深める。范閑は、言氷雲(イエン・ビンユン)こそが肖恩の本当の孫であり、すべてが陳萍萍の筋書き通りだったことに気づき恐怖するが、鑑査院の主となり母の死の真相を探ることを決意する。
43話
母の死の真相と密輸の謎を追う決意をした范閑(ファン・シエン)は、王啓年(ワン・チーニニン)の協力を得る。一方、北斉では沈重(シェン・ジョン)が妹と言氷雲(イエン・ビンユン)の関係に激怒。范閑は沈重に協力を断られた後、大胆にも敵対していた上杉虎(シャンシャンフー)に接触し、協力を取り付ける。二人は皇宮へ赴き、范閑は巧みな弁舌と上杉虎の恭順な態度で太后に取り入る。太后の前で、范閑は沈重による肖恩(シャオ・エン)殺害や密輸の不正を暴露。追い詰められた沈重は慶(けい)帝国転覆の計略だと主張するが、范閑は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)への恋心を口実にその場を切り抜け、裏では皇帝と連携して沈重排除の布石を打つのだった。
44話
范閑(ファン・シエン)は、言氷雲(イエン・ビンユン)から密偵網の一部を引き継ぎ、郭保坤(グオ・バオクン)を新たな責任者として配置。皇太后との関係を利用した噂を上京に流し、邪魔者である沈重(シェン・ジョン)の信用失墜を狙う。噂は効果を発揮し、沈重は徐々に孤立していく。一方、范閑は海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)との関係を深めるふりを続け、さらに司理理(スー・リーリー)からは思いがけない告白を受ける。そして迎えた皇太后の誕生日の宴で、范閑は新たな挑戦者・狼桃(ラン・タオ)の存在を知り、沈重と上杉虎(シャンシャンフー)の間にも不穏な空気が流れる。
45話
太后の誕生祝宴で、范閑(ファン・シエン)は狼桃(ラン・タオ)との武術試合を迫られるが、海棠朶朶(ハイタンドゥオドゥオ)の機転と二人の「剣舞」で場を収める。その裏で、太后は范閑との交易を決定し、それに反対した沈重(シェン・ジョン)は上杉虎(シャンシャンフー)の告発によって失脚する。范閑は上杉虎に肖恩(シャオ・エン)の遺志を伝え、北斉の諜報網を何道人(ホー・ダオレン)に託す。出発前、病床の荘墨韓(ジュアン・モーハン)と感動的な最後の対面を果たすが、北斉を発つ日に彼の訃報を知る。一方、失脚した沈重は范閑一行の襲撃を計画していた。
46話(最終回)
荘墨韓(ジュアン・モーハン)の遺志を受け継いだ范閑(ファン・シエン)だったが、帰国の途中で沈重(シェン・ジョン)の襲撃に遭う。激闘の末、沈重は投降し、黒幕が二皇子(だいにこうじ)と李雲睿(リー・ユンルイ)であることを暴露した後、上杉虎(シャンシャンフー)に殺害される。道中、二皇子の腹心・謝必安(シエ・ビーアン)が現れ、范閑の大切な人々を人質に取り、二皇子への協力を迫る。范閑は脅迫を跳ねつけるが、謝必安と私兵に包囲される。絶体絶命の状況で范閑が兵士たちを牽制した直後、味方であるはずの言氷雲(イエン・ビンユン)に背後から刺され、倒れてしまう。
キャスト、登場人物

范閑(ファン・シエン)
張若昀 (チャン・ルオユン)

林婉児(リン・ワンアル)
李沁(リー・チン)

慶(けい)帝
陳道明(チェン・ダオミン)

陳萍萍(チェン・ピンピン)
吳剛(ウー・ガン)