あらすじ
『瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~』の呉謹言(ウー・ジンイエン)と、『琉璃~めぐり逢う2人、封じられた愛~』の劉学義(リウ・シュエイー)が主演する、復讐と陰謀が渦巻く壮絶な「相愛相殺」ラブ史劇。原作は人気小説『春花厭』。ヒット作を連発する一流スタッフが集結し、従来の甘いラブストーリーの枠を超えた、スリリングで中毒性の高い愛憎劇を描き出します。
大炎国の皇子・慕容璟和(ぼようけいわ)は、威北軍を率いて反乱の地・青州を奪還する。しかし、勝利を収めた直後、青州の城下は謎の大火に見舞われ、多くの民が犠牲となった。
「青州の裏切りを恨んだ慕容璟和(ぼようけいわ)が、火を放ち民を虐殺した」――。
そんな噂が広まり、国を守った英雄は一夜にして「人屠将軍(人殺し将軍)」と蔑まれる存在に成り下がる。
大火で家族を無残に奪われた青州の少女・眉林(びりん) への復讐を胸に誓う。彼女は秘密組織「暗廠(あんしょう)」に入り、毒を飲んで感情を捨てた暗殺者「死士」となるための過酷な訓練に耐え抜いた。
そしてついに、眉林(びりん) に最初の任務が下される。その標的は、彼女が憎み続けた仇敵――慕容璟和その人であった。
眉林(びりん) は「暗廠」の手引きにより、隣国から和平のために送られてきた百人の美女の一人として慕容璟和の後宮に入る。復讐を果たすべく、虎視眈々と彼の命を狙う眉林。
しかし、彼女はまだ知らない。この暗殺計画そのものが、ターゲットである慕容璟和自身によって仕組まれた罠であり、彼こそが「暗廠」を裏で操る真の主人であるということを……。
見どころ
1. 復讐から始まる、壮絶な「相愛相殺」ラブストーリー
本作の最大の魅力は、ヒロインが愛する家族の仇としてターゲットの命を狙い、一方のヒーローは自らの目的のために彼女を利用するという、緊張感に満ちた「相愛相殺(愛し合いながら殺し合う)」の関係性です。互いに嘘と策略を巡らせる中で、抗いがたく惹かれ合ってしまう二人。裏切りと愛の間で揺れ動く激しい感情のぶつかり合いは、観る者の心を鷲掴みにします。原作はヒロインが徹底的に虐げられる物語ですが、ドラマ版では男女共に強さを持つ「双強」設定に改変。ただ傷つけ合うだけでなく、互いの傷を理解し、救い合う「救済文学」の側面も加わり、より深みのある物語へと昇華されています。
2. 謎多き「人殺し将軍」 × 復讐に生きる美しき暗殺者
『琉璃』で多くの視聴者を虜にした劉学義(リウ・シュエイー)が演じるのは、表向きは「人屠将軍」と恐れられる冷酷な皇子・慕容璟和。足が不自由でどこか物憂げな雰囲気を漂わせながら、裏では巨大な陰謀を操るミステリアスなキャラクターです。その複雑な魅力を、繊細かつ妖艶な演技で体現しています。
対するヒロイン・眉林を演じるのは、『瓔珞<エイラク>』で社会現象を巻き起こした呉謹言(ウー・ジンイエン)。か弱さを一切見せず、復讐のためだけに生きる強い意志を持った暗殺者という役どころは、まさに彼女の真骨頂。美貌を武器にターゲットに近づきながらも、時折見せる人間らしい葛藤を見事に演じきっています。原作にあった「ヒーローが別の女性(白月光)を想う」設定は、ドラマでは「友情」に変更されており、二人の一途で純粋な愛の行方に、より一層集中できる脚本となっています。
3. 『瓔珞』『楚喬伝』の超一流スタッフが贈る、圧巻の映像美
本作には、『招揺』『護心』といったヒット作を手掛けた制作会社を筆頭に、『楚喬伝』『瓔珞<エイラク>』『司藤』など、数々の名作ドラマに携わった業界トップクラスのスタッフが集結しています。特にこだわり抜かれた衣装デザインは必見。慕容璟和がまとう豪華な衣装にあしらわれた「逆鱗」の刺繍は彼の反骨精神を象徴し、眉林の暗殺者としての制服は「血脈」をテーマにするなど、キャラクターの内面を視覚的に表現しています。さらに、中国の広大な土地(横店、貴州)で行われたロケ撮影による壮大な自然美や、無形文化遺産を取り入れた絢爛豪華な美術セットも、物語への没入感を高めています。
4. 中毒者続出!スピーディーで刺激的なジェットコースター展開
「まるで長編版のショートドラマ」と評されるほど、本作は息つく暇もないスピーディーな展開が特徴です。甘いラブシーンだけでなく、拷問、毒、裏切りといった過激で刺激的なエピソードが次々と繰り広げられ、一度観始めたら止められない中毒性を生み出しています。予測不能なサスペンスと、破滅的でありながらも純粋な二人の愛の行方を、ぜひその目でお確かめください。
各話あらすじとネタバレ
1話
10年前、少女・眉林(びりん) は、将軍・慕容璟和(ぼようけいわ)の軍が引き起こしたとされる火事で父を亡くした。彼女は復讐を誓い、暗殺組織の一員として生きる道を選ぶ。そして10年の時が経ち、ついに機会が訪れる。隣国との和平の証として送られる美女の一団に紛れ込み、父の仇である慕容璟和に近づく任務を与えられたのだ。人殺し将軍と恐れられる冷酷な彼に、眉林は正体を隠して接近する。しかし、彼は一筋縄ではいかない男だった。復讐に燃える暗殺者と、謎多き将軍。二人の危険な駆け引きが、今始まる。
2話
青州での一件で虐殺将軍の汚名を着せられた慕容璟和(ぼようけいわ)。彼は皇帝の命で都・昭京へ帰還する。しかし、彼を待っていたのは、民衆からの激しい非難と罵倒だった。その裏では、兄である太子・慕容玄烈(ぼようげんれつ)の陰謀が渦巻いている。
一方、璟和の命を狙う刺客の眉林(びりん)らと共に彼の監視を続ける。彼女は璟和の冷酷な振る舞いを目の当たりにするが、同時に彼の隠された苦悩や孤独を垣間見ることになる。宮廷内の権力争いと、璟和の本当の目的。物語はさらに複雑に絡み合っていく。
3話
青州での悲劇から立ち直れず、酒に溺れる景王・慕容璟和(ぼようけいわ)。そんな中、西焉との和平を祝う盛大な宴が開かれる。そこで皇太子の慕容玄烈(ぼようげんれつ)が、璟和の侍女である眉林(びりん) に目をつける。絶体絶命の状況で、璟和は眉林を守るために驚くべき行動に出る。しかし、その直後、今度は眉林が誰も予想しなかった行動を起こす。この一夜を境に、止まっていた運命の歯車が大きく動き出し、復讐と陰謀の物語が本格的に幕を開ける。
4話
和親の宴での暗殺未遂により、眉林(びりん) は牢獄に投獄されてしまう。この事件は、大炎と西焉の国家間の問題にまで発展し、都には不穏な空気が流れる。西焉の使者である越秦(えつしん)は、眉林の身を案じ、彼女を救い出すために危険な計画を立てる。
一方、景王・慕容璟和(ぼようけいわ)は、眉林の処遇を巡り、内心で葛藤していた。彼女の瞳に宿る強い意志が、彼の心から離れない。そんな中、牢獄内で何者かが眉林の命を狙う。絶体絶命の危機に陥った眉林の前に現れたのは、意外な人物だった。それぞれの思惑が交錯し、物語は大きく動き出す。
5話
慕容璟和(ぼようけいわ)は、偽の軍用令牌の件から皇太子を追い詰めるための新たな策を練っていた。そんな彼の元に、彼を深く想う女将軍・殷落梅(いんらくばい)が都へと帰還する。彼女の存在が、今後の展開にどう影響するのか。
一方、眉林(びりん) は危険を顧みず、単独で謎の組織の拠点へ潜入する。そこで彼女は、組織の核心に触れる重大な秘密を知ってしまう。しかし、その直後に予期せぬ事件が発生。眉林は炎の中に閉じ込められ、絶体絶命の危機に陥る。璟和は彼女を救うため現場に駆けつけるが、そこで知らされる事実はあまりにも過酷なものだった。
6話
眉林(びりん) は仇討ちのため、慕容璟和(ぼようけいわ)に協力を申し出る。二人の間に協力関係が芽生えるが、眉林に好意を寄せる越秦(えつしん)の登場で、璟和は嫉妬心を隠せない。眉林は、事件の鍵を握る首に芍薬の紋様がある女を探すため、鴻胪寺での生活を始める。しかし、捜索は難航。一方、宮廷では璟和と兄・玄烈の皇位をめぐる対立が激化し、一触即発の状態に。そんな中、鴻胪寺で新たな事件が発生。真相を突き止めるため、眉林は自らの身を危険に晒す、ある大胆な策を実行する。
7話
尚嬷嬷(しょうばあや)の罠にはまった眉林(びりん) だったが、慕容璟和(ぼようけいわ)の機転によって救われる。璟和は彼女の身の安全を確保するため、表向きは罰として、鸿誥寺に眉林を匿うことにした。そこで二人は、璟和の亡き母が遺した大切な刺繍屏風の修復を始める。
共同作業を通して、二人の間には少しずつ変化が生まれていく。一方、越秦(えつしん)は眉林を案じ、太子・玄烈は弟を陥れるための次なる非情な策を巡らせていた。宮廷の陰謀が絡み合う中、璟和たちが追っていた別の事件で、予想外の人物が浮かび上がる。
8話
殷落梅(いんらくばい)から正体を厳しく追及された眉林(びりん) 。彼女は青州の復讐のため、慕容璟和(ぼようけいわ)を狙っていると大胆に告白する。一方、慕容璟和は眉林の監視を名目に、彼女が暮らす鴻胪寺での同居を強引に開始。一つ屋根の下で始まった奇妙な共同生活を通じて、二人はお互いの知られざる一面に触れていく。上巳の節句の夜、ある人物の取引を巡り、それぞれの思惑が複雑に交錯する。眉林と慕容璟和の関係に変化が訪れると共に、新たな謎が浮かび上がる回。
9話
眉林(びりん) は仲間を救うため危険を冒し、その行動が慕容璟和(ぼようけいわ)との間に亀裂を生む。彼は眉林の身を案じるあまり、彼女に厳しい選択を迫る。その頃、眉林の友人である書墨(しょぼく)が敵の罠にかかり命の危機に瀕する。彼の主君である越秦(えつしん)は深い悲しみに沈む。復讐の炎を燃やす眉林は、青州で起きた大火災の真相に繋がる新たな手がかりを手に入れる。友情、悲しい別れ、そして芽生え始めた恋心が複雑に絡み合い、物語は予測不能な方向へと進んでいく。
10話
兄・玄烈の監視の目を欺くため、慕容璟和(ぼようけいわ) に夢中なフリを続けると決める。彼は鴻胪寺に通い詰め、舞の練習に苦戦する眉林を助けたり、高価な贈り物をしたりと、猛烈なアプローチを開始する。彼の行動が兄を騙すための演技だと分かっている眉林。それでも、自分の本当の誕生日を祝ってくれたり、些細な言葉を覚えていてくれたりする璟和の優しさに、彼女の心は次第に揺れ動いていく。そんな中、眉林の誕生日当日に、彼女に想いを寄せる越秦(えつしん)と璟和が鉢合わせし、恋の火花が散る。
キャスト、登場人物

慕容璟和(ぼようけいわ)
劉學義(リウ・シュエイー)

眉林(びりん)
吳謹言(ウー・ジンイエン)

越秦(えつしん)
畢雯珺(ビー・ウェンジュン)

落梅(らくばい)
趙小棠(チャオ・シャオタン)