あらすじ
中国・唐代の長安を舞台に、一人の女性が自らの才覚と仲間との絆を武器に運命を切り開いていく、壮大なサクセスストーリー。
商家の娘・何惟芳(か いほう)[演:ヤン・ズー]は、逆境のなか離縁を経験し、都へと逃れてくる。類まれなる牡丹栽培の技術と、天賦の商才を持つ彼女は、長安で「天下第一の貪官」と悪名高い蒋長揚(しょう ちょうよう)[演:リー・シエン]と出会う。
初めは反発し合いながらも、何惟芳(か いほう)は蒋長揚が実は国を憂い、民を思う心を持つ人物であることを知っていく。二人はやがて、花卉職人と投資家という最高のパートナーとして手を組むことに。
何惟芳は、同じように様々な事情で苦しむ女性たちを集めて花坊を立ち上げ、希少な牡丹の栽培や、牡丹を使った化粧品・薬品開発で事業を拡大していく。女性が弱き者と見なされがちな時代に、彼女たちは知恵と勇気で次々と困難を乗り越え、自らの力で輝かしい地位を築き上げていく。
これは、美しき牡丹の花が咲き誇る都で、逆境に屈せず咲き誇った女性たちの愛と友情、そして成長の物語である。
見どころ
逆境から這い上がる!力強い女性たちのサクセスストーリー
主人公・何惟芳は、悲劇のヒロインでは終わらない。自らの知識と才覚を信じ、困難を知恵と行動力で乗り越えていく姿は、現代の私たちにも勇気を与えてくれます。また、彼女のもとに集う女性たちが、互いに助け合い、支え合いながら共に成長していく「シスターフッド(女性の連帯)」の物語は、本作の大きな魅力の一つです。
『Go! Go! シンデレラは片想い』のカップルが再共演!
主演は、中国を代表する実力派女優ヤン・ズーと、人気俳優リー・シエン。社会現象を巻き起こした大ヒットドラマ『Go! Go! シンデレラは片想い』以来の共演となる二人が、今作では酸いも甘いも噛み分けた大人の男女を演じます。互いに自立した個人として認め合い、次第に惹かれ合っていく洗練されたロマンスから目が離せません。
圧巻の映像美!徹底的に考証された絢爛豪華な唐代文化
本作は、唐の時代を忠実に再現するため、歴史学者や牡丹の専門家など20名以上が監修に参加。唐三彩を視覚コンセプトに、唐代の絵画や出土品を参考にして作られた1500着以上の豪華な衣装、当時の流行を再現した繊細なメイク、そして壮大なスケールで建てられた長安の街並みや庭園など、細部にまでこだわり抜かれています。まるで唐代にタイムスリップしたかのような、絢爛豪華な映像美を堪能できます。
物語を彩る「牡丹」の奥深い世界
「国色天香」と称えられ、富貴の象徴とされる牡丹。本作では、単に美しい花としてだけでなく、物語の主軸をなす重要なモチーフとして描かれます。主人公が牡丹を育て、新たな価値を生み出していく過程を通して、古人の卓越した園芸技術や匠の精神、そして牡丹にまつわる豊かな文化に触れることができます。
各話あらすじとネタバレ(全32話)
1話
商人の娘・何惟芳(か いほう)は、病気の母を救うため、名家の劉暢(りゅう ちょう)に嫁ぐ。 しかし、彼女を待っていたのは冷たい夫と、財産だけが目当ての姑だった。 結婚初日から屈辱的な扱いを受け、正妻でありながら孤独な日々を送ることになる。それでも彼女は、持ち前の賢さと度胸でその逆境に立ち向かっていく。ある日、祈祷のために訪れた寺で、謎めいた役人・蒋長揚(しょう ちょうよう)と最悪の出会いを果たす。この出会いが、彼女の運命を大きく動かし始めることになる。
2話
母の形見である牡丹を大切に育てる何惟芳(か いほう)。その姿に、冷たかった夫・劉暢(りゅう ちょう)の心にもわずかな変化が生まれる。そんな中、劉家に寧王(ねいおう)の娘である吉安県主(きつあんけんしゅ)と、謎多き役人・蒋長揚(しょう ちょうよう)が訪れる。わがままな県主は惟芳の牡丹を欲しがり、屋敷は不穏な空気に包まれる。宴の席では刺客まで現れ、事態はさらに緊迫。そして惟芳は、亡き母の死にまつわる劉家の恐ろしい秘密を知ってしまうのだった。
3話
夫・劉子舒(りゅう しじょ)のかつての恋人、李幼貞(り ようてい)が劉家にやってくる。 彼女は尊大な態度で牡丹を追い詰め、家の中をかき乱す。一方、牡丹は自分の嫁入り道具である店が、義父によって勝手に売られようとしていることを知る。それを止めようとする中で、牡丹は信頼していた侍女を失うという悲劇に見舞われる。この辛い出来事をきっかけに、これまで耐えるだけだった牡丹の心に大きな変化が訪れる。虐げられてきた彼女が、ついに立ち上がる決意を固める重要な回。
4話
夫から心が離れた妻・牡丹と、夫の心を取り戻したい元恋人・県主。決して交わるはずのなかった二人の利害が一致し、ある大胆な計画が実行に移される。宴の席で、夫・劉暢(りゅう ちょう)と県主が密会している現場が皆に目撃されてしまい、牡丹は悲劇のヒロインを演じる。しかし、その涙の裏では、すべてが彼女の描いた筋書き通りに進んでいた。牡丹はついに、窮屈な劉家から離縁を勝ち取るための大きな一歩を踏み出す。
5話
夫の劉暢(りゅう ちょう)から理不尽な暴力を受けた何惟芳(か いほう)は、ついに離縁を決意する。彼女は自らの体を傷つけ、役人の蒋長揚(しょう ちょうよう)に助けを求めるという大胆な賭けに出た。役所での話し合いでは、劉家の権力によって追い詰められる惟芳。しかし、蒋長揚の予期せぬ介入によって、形勢は逆転する。離縁に向けて大きく前進したかに見えたが、解放を目前にして、劉家からの新たな脅威が彼女の命に迫る。絶体絶命の状況で、意外な人物が彼女に手を差し伸べる。
6話
夫の家を飛び出した何惟芳(か いほう)だったが、頼りの実家にも裏切られ、絶体絶命の窮地に陥る。追っ手が迫る中、彼女は自らの死を偽装するという大胆な賭けに出た。一方、夫の劉暢(りゅう ちょう)は、父・劉申(りゅう しん)と家の将来を巡って激しく対立する。
舞台は華やかな都・長安へ。過去を捨て、別人として生きることを決意した惟芳。しかし、戸籍も金もない彼女を待っていたのは、甘くない現実だった。ようやく見つけた働き口の酒肆では、新たな人間関係と、善意を装った悪意が彼女を待ち受ける。
7話
暴力的な亭主・王擎(おう けい)のもとから、命からがら逃げ出した何惟芳(か いほう)。頼る者もない長安の都で、彼女は戸籍がないという大きな壁にぶつかる。絶体絶命の状況で野宿を続ける彼女だったが、大切に育ててきた牡丹瓊田玉露(ぎょくろ)が美しい花を咲かせ、一筋の希望となる。戸籍を手に入れるため、彼女は怪しげな噂を頼りに万貫堂という店を訪れる。そこで待っていたのは、驚くべき人物との再会と、とんでもない取引だった。無事に身分を手に入れた矢先、恩人である五娘(ごじょう)が窮地に陥っているのを目撃してしまう。
8話
夫との離縁を果たした牡丹は、新たな仲間・秦勝意(しん しょうい)(しんしょうい)と共に長安で再起を誓う。生活のため、得意な花の栽培で商売を始めることを決意するが、元手がない。彼女は投資を仰ぐため、花鳥使の蒋長揚(しょう ちょうよう)に大胆な商談を持ち掛ける。自らの覚悟を示すため、危険な清涼山へ一人で花を採りに行った牡丹。しかし、そこで皇族の狩猟区に迷い込むという予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう。
9話
投資家の蒋長揚(しょう ちょうよう)と、利益の9割を持っていかれるという非常に不利な契約を結んだ何惟芳(か いほう)。しかし彼女はへこたれず、相棒の秦勝意(しん しょうい)(しんしょうい)と共に新しい小型牡丹懐袖香の開発に成功します。手頃な価格で売り出したこの花はすぐに評判となり、二人は事業を拡大するための資金を手にしました。
新しい住まいと庭を探す中で不動産詐欺に遭うというトラブルに見舞われますが、何惟芳はその逆境さえも利用するたくましさを見せます。庭の雑草を元手に時間を買うという彼女の驚くべき商才が明らかになり、商売人としての才能が開花し始める回です。
10話
牡丹は商売のパートナーである勝意(しょうい)との絆を深め、彼女に文字を学ぶよう勧める。一方、隣人である蒋長揚(しょう ちょうよう)の屋敷を訪れた牡丹は、彼の常軌を逸した豪勢な暮らしぶりに遭遇する。その裏に何か大きな秘密が隠されていることを、彼女は直感的に見抜く。そんな中、元婚約者の劉子舒(りゅう しじょ)は牡丹の噂を耳にし、彼女の行方を探し始めるが、二人の道はすれ違う。牡丹は街で新たな商売の種を見つけるが、予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう。それぞれの思惑が交錯し、物語が大きく動き出す。
11話
元夫・王擎(おう けい)の執拗な嫌がらせはエスカレートし、牡丹の花屋は客からのクレームで大混乱に陥る。王擎の策略によって屋台は破壊され、牡丹は商売の危機に立たされる。しかし、彼女はしおれた花を再利用する新しい商売のアイデアを思いつく。協力を求めて訪ねた香粉屋で、牡丹は力強く頼もしい女性・朱福(しゅふく) と出会う。この出会いが、苦しい状況を打開する希望の光となるかもしれない。
12話
商売仲間を追い払ったことをきっかけに、何牡丹(か ぼたん)、朱福(しゅふく) 、勝意(しょうい)の三人は義姉妹の契りを結び、絆を深める。彼女たちは新しい香粉作りに挑戦するが、人々の好みの違いという壁にぶつかる。しかし、牡丹の画期的なアイデアが、この問題を解決へと導き、商売は軌道に乗り始める。
一方、宮廷では皇帝の不在を良いことに寧王(ねいおう)が権力を強め、古参の大臣たちとの対立が激化。不穏な空気が流れ始める。
そんな中、牡丹はある出来事をきっかけに、金貸しの蒋長揚(しょう ちょうよう)が抱える誰も知らない秘密の一面を目撃することになる。商売の成功、宮廷の陰謀、そして登場人物の意外な顔が描かれ、物語が大きく動き出す。
13話
牡丹(何惟芳(か いほう)は、夜の帰り道に偶然、ある人物の恐ろしい秘密を目撃してしまう。その日から彼女は悪夢にうなされ、恐怖から心を閉ざし、その人物を避けるようになる。一方、元夫の劉暢(りゅう ちょう)は、宮仕えの理不尽さと現在の妻との関係に苦しみ、酒に溺れる日々を送っていた。そんな中、牡丹はついに念願だった自分の花屋を開店させる。しかし、彼女の周りには、じわじわと監視の影が忍び寄っていた。
14話
商売が軌道に乗り始めた何惟芳(か いほう)は、長安の花業界を仕切る組合花行への加入を目指す。しかし、女性店主というだけで不当な扱いを受け、交渉は決裂。すると花行は、惟芳の店への肥料の供給を止めるという妨害工作を始める。窮地に立たされた惟芳だが、諦めずに仲間たちと自分たちで肥料を作ることを決意する。陰ながら彼女を支える蔣長揚(しょうちょうよう) 。そんな中、惟芳の店に高価な花を買いに来る不思議な客が現れ、その行動の裏には意外な人物が関わっていた。
15話
蒋長揚(しょう ちょうよう)に協力し、死んだはずの徐先生をかくまうことになった牡丹。彼の店に、新たな仲間が加わる。一方、蒋長揚の意外な過去を知った牡丹は、彼と先に結婚したら負けという奇妙な賭けをすることに。そんな中、二人が一緒にいるところを蒋長揚の叔母に目撃され、結婚するよう迫られてしまう。絶体絶命のピンチを、牡丹は機転を利かせた芝居で乗り切ろうとする。
16話
蒋長揚(しょう ちょうよう)の叔母・馮夫人が、牡丹と蒋長揚の仲を取り持とうと、ユニークで少し変わった計画を実行します。そのお節介が、二人の関係に意外な変化をもたらすかもしれません。一方、牡丹の店花満築は、ライバル店の悪質な妨害に遭い、評判を落とす危機に直面します。根も葉もない噂を流され窮地に立たされた牡丹ですが、彼女は驚くべき方法でこの困難に立ち向かいます。都では新たな権力争いの火種がくすぶり始め、その影響は牡丹の身にも静かに迫っていました。
17話
山中で何者かに命を狙われた牡丹(ぼたん)は、通りかかった謎の女性に助けられるも、反撃の際に素手で刃を受け、手に大怪我を負ってしまう。屋敷に戻った牡丹は、心配させまいと怪我を隠そうとするが、訪ねてきた蔣長揚(しょうちょうよう) にすぐに見抜かれてしまう。蔣長揚(しょうちょうよう) は、牡丹の敵が単なる商売敵ではないと推測し、部下に犯人探しを命じる。やがて明らかになった犯人の正体から、牡丹は過去に決着をつけるため、ある人物と対峙することを決意する。そんな中、腕利きの女医と出会い、自身の怪我の深刻さを知らされることになる。
18話
蒋長揚(しょう ちょうよう)が抱える過去の痛みに、牡丹がそっと寄り添う。彼の不器用な優しさが、ある親子を救うことになる。二人の間には、ただの商売相手ではない、確かな信頼が芽生え始めていた。
その頃、牡丹の店花満築では、大事な牡丹が虫の被害にあうという大事件が発生。何者かの仕業であることは明らかで、仲間の中に裏切り者がいるのかと、店には不穏な空気が流れる。
牡丹は仲間を信じ、自らの知恵と度胸で真相を突き止めようと動き出す。花の業界に渦巻く嫉妬と陰謀に、彼女はどう立ち向かうのか。
19話
牡丹は蒋長揚(しょう ちょうよう)の屋敷で宴を開き、自身の店花満筑の名声を高めるための見事な商才を発揮します。その裏で、勝意(しょうい)は優しく接してくる元夫との関係に心を揺らし、牡丹から厳しいながらも的確な助言を受けます。一方、劉暢(りゅう ちょう)と郡主・李幼貞(り ようてい)の関係は、結婚を巡る意見の食い違いから急速に悪化。良かれと思って行動した郡主の行いが、逆に劉暢の怒りを買い、二人の溝は決定的になります。やけ酒をあおった劉暢は、とある場所で過去の因縁がある人物と思わぬ再会を果たし、自身の未熟さを露呈することになりました。
20話
愛する人のため、劉暢(りゅう ちょう)は自らの地位を捨てて大きな決断を下す。その選択は、彼の父親や周囲を巻き込み、新たな波紋を広げていく。一方、仲間である牡丹に励まされ実家に戻った勝意(しょうい)は、希望とは裏腹の厳しい現実に直面し、心を深く傷つけられる。そんな中、蒋長揚(しょう ちょうよう)は思わぬ形で劉暢と関わり、同時に裏では冷徹な仕事人の顔を見せる。それぞれのキャラクターが試練に立ち向かう、見逃せない展開が続く。
21話
蒋長揚(しょう ちょうよう)が仕事で洛陽へ旅立つ。彼は牡丹に心温まる贈り物を用意し、二人はしばしの別れを惜しんだ。その一方で、牡丹の過去を知った王擎(おう けい)と、彼女の存在を疎ましく思う李幼貞(り ようてい)が、それぞれに行動を開始する。二つの悪意はやがて一つに繋がり、牡丹は身分を偽ったという罪で役所に告発されてしまう。順風満帆に見えた牡丹の人生の歯車が、一気に狂い始める。その頃、蒋長揚は遠い洛陽の地で、まだ何も知らずにいた。
22話
賤籍に落とされ、軍営に送られた何惟芳(か いほう)。そこは、罪人が新兵の弓矢の練習台にされる非道な場所だった。絶え間ない侮辱と死の恐怖の中、牡丹は口のきけない一人の少女と心を通わせる。このままでは殺されると悟った牡丹は、生き残るため、自身の持つ薬草の知識を武器に危険な賭けに出る。一方、都では牡丹の危機を知った蒋長揚(しょう ちょうよう)が、彼女を救うために奔走する。しかし、劉暢(りゅう ちょう)への想いをこじらせた李幼貞(り ようてい)の嫉妬の炎も燃え上がり、その魔の手が牡丹に迫っていた。
23話
軍営から蒋長揚(しょう ちょうよう)の助けで長安に戻った牡丹は、待っていた仲間たちと再会を果たす。 一方、牡丹の店花満築を乗っ取った王擎(おう けい)は、その評判を利用して商売を続けていた。牡丹は、自分を裏切った友人・勝意(しょうい)とも再会し、彼女が王擎に利用されていただけだと知る。家族との決別を心に決めた牡丹は、蒋長揚との絆を深めつつ、王擎からすべてを取り戻すための反撃計画を開始する。誰もが避ける大きな仕事を利用し、牡丹の知恵を武器にした逆襲が始まる。
24話
花行の策略にはまり、厄介な仕事を押し付けられた王擎(おう けい)。牡丹はこの機会を逃さず、彼をやり込めて花満筑を取り戻すための反撃を開始する。見事、店を取り戻した牡丹だったが、苦楽を共にした仲間である勝意(しょうい)は、彼女の元を去り、別の道を歩むことを決意する。一方で、牡丹は自分を陥れた李幼貞(り ようてい)への報復も実行に移す。そんな中、店で仕入れた米に問題が見つかり、その背後には都の役人である劉申(りゅう しん)の汚職が絡んでいることを突き止める。牡丹の新たな戦いが、今始まろうとしていた。
25話
都の米市場に蔓延る不正の根を絶つため、何惟芳(か いほう)と蒋長揚(しょう ちょうよう)が手を組む。背後に巨大な権力がいることを知った二人は、それぞれ違う場所で動き出す。蒋長揚は役人たちの世界で巧妙な罠を仕掛け、牡丹は民衆を味方につけて不正を告発する一大ムーブメントを巻き起こしていく。官と民、二つの戦線から悪徳役人・劉申(りゅう しん)を追い詰める二人の見事な連携プレーは必見。果たして、彼らは巨大な悪の正体を暴き、民に平穏を取り戻すことができるのか。
26話
何惟芳(か いほう)に、いとこの李荇(り こう)や元夫の劉暢(りゅう ちょう)が次々と求婚してくるが、彼女は自立の道を選ぶ。自分の店を持つため奔走するも、目当ての物件は他人の手に渡ってしまう。それでも諦めず、東市に新店舗花満築を開き、商才を発揮して順調な滑り出しを見せる。
その一方で、親友の勝意(しょうい)は夫の暴力に苦しんでいた。ある日、耐えかねた彼女は悲劇的な事件を起こしてしまう。親友の死に打ちひしがれる牡丹だったが、彼女の名誉を守るため、一人で世間の偏見に立ち向かうことを決意する。さらに、県主からの妨害で店の経営が危機に陥るが、牡丹は新たな商機を見つけ出し、困難に立ち向かっていく。
27話
牡丹(何惟芳(か いほう)は、友人のために自分自身の店を開く計画を立てる。一方、蒋長揚(しょう ちょうよう)は過去の経験から、牡丹を危険から守ろうと決意を固めていた。そんな中、不穏な影が彼らに忍び寄る。蒋長揚の命を狙う刺客が現れ、屋敷は緊迫した空気に包まれる。さらに、牡丹に嫉妬する県主・李幼貞(り ようてい)は、彼女を陥れるための罠を仕掛ける。貴女たちの前で、牡丹は絶体絶命の窮地に立たされる。馬が彼女に襲い掛かろうとしたその時、予想外の人物が颯爽と現れ、彼女を救うことになる。
28話
牡丹(ぼたん)を巡る寧王(ねいおう)からの理不尽な要求に対し、蒋長揚(しょう ちょうよう)は自らのキャリアを賭けた大胆な交渉に打って出る。その驚くべき策は、周囲の人々の度肝を抜くことになる。一方、渦中の牡丹こと何惟芳(か いほう)は、絶体絶命の状況でも冷静さを失わず、むしろ強い覚悟を見せる。そんな中、李幼貞(り ようてい)への想いと巨大な権力との間で板挟みになった劉暢(りゅう ちょう)は、人生を根底から揺るがす重大な決断を迫られていた。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、登場人物たちの運命が大きく動き出す一話。
29話
何惟芳(か いほう)との別れを経て、劉暢(りゅう ちょう)の娘である李幼貞(り ようてい)との結婚を決意し、新たな道を歩み始める。一方、多くの困難を乗り越えてきた何惟芳と蒋長揚(しょう ちょうよう)も、ついに結婚の日を迎えることになった。しかし、式の直前、李幼貞の婚礼のために用意された特別な花に問題が発生する。その花を育てたのは、何をおいても惟芳だった。彼女は自身の専門知識を活かし、この緊急事態の解決に乗り出す。二組の結婚が交錯する中で、それぞれの運命が大きく動き出す。
30話
蒋長揚(しょう ちょうよう)と牡丹は、多くの儀式を経て偽りの祝言を挙げた。形だけの結婚のはずが、二人の間には互いを思いやる温かい空気が流れる。その一方で、劉暢(りゅう ちょう)の新婚生活は、初日から嫉妬と絶望に満ちた波乱の幕開けとなった。祝言の翌日、牡丹は亡き母との思い出が詰まった芳園へと拠点を移し、その再建に向けて新たな一歩を踏み出す。そこで才能ある女性たちと出会い、事業家としての顔を見せ始める。牡丹とのすれ違いに寂しさを感じる蒋長揚。そんな彼の元に、寧王(ねいおう)から妾として一人の女性が送り込まれてしまう。
31話
蒋長揚(しょう ちょうよう)の意思に反して、宁王の策略で側室・蓮舟を迎える宴が開かれる。蒋長揚は困惑するが、正妻の牡丹は動じない。牡丹は宴の席で見事な立ち回りを見せ、蓮舟に屋敷の管理権をすべて譲ることで、周囲を黙らせる。その夜、初夜から逃げてきた蒋長揚と牡丹は、乗り込んできた蓮舟を協力して追い返すことに成功する。偽装夫婦の間に、確かな絆が芽生え始める。一方、牡丹の店は大繁盛。蒋長揚は牡丹が遠くへ行ってしまうと勘違いし落ち込むが、誤解だと分かり安堵する。庭仕事の最中、二人は牡丹の母が遺した酒を見つけ、それをきっかけに親密な時間を過ごす。
32話(最終回)
庭園芳園の開園を目前に控え、牡丹は何惟芳(か いほう)は準備に追われる日々を送っていた。そんな時、亡き友の弟・秦六郎(しん ろくろう)と出会う。重い病を抱える彼を、牡丹は献身的に支える。しかし、心労と過労が重なり、彼女自身が倒れてしまう。そばで優しく見守る蒋長揚(しょう ちょうよう)や、庭園で働く仲間たち。人々の温かさに触れながら、牡丹は少しずつ元気を取り戻していく。そして、多くの人々の想いが詰まった芳園は、ついに美しい春の日に開園を迎えるのだった。
キャスト、登場人物

何惟芳(か いほう)
楊紫(ヤン・ズー)

蔣長揚(しょうちょうよう)
李現(リー・シエン)

劉暢(りゅう ちょう)
魏哲鳴(ウェイ・ジャーミン)

李幼貞(りようてい)
張雅欽(チャン・ヤーチン)