あらすじ
現代に生きる青年・楊凌(ヤン・リン/演:ワン・ホーディー)は、ある日突然、大奉王朝という見知らぬ時代にタイムスリップしてしまう。目覚めた場所は、なんと牢獄の中。三日後には辺境の町へ流罪となる運命が待ち受けていた。
絶体絶命の状況から、楊凌(ヤン・リン)/許七安(シュー・チーアン)は持ち前の機転と勇気でなんとか自力で危機を脱する。その才覚が、王朝の影の組織「打更人(だこうにん)」の目に留まる。「打更人」とは、役人たちの監視、情報収集、そして都の治安維持を担う特殊な存在だった。
楊凌は「許七安(シュー・チーアン)」という新たな名を与えられ、「打更人」の一員として活動を始める。慣れない古代の世界で、彼は現代知識と知恵を武器に、次々と巻き起こる奇妙な事件の解決に挑んでいく。
その過程で、許七安は魏淵(ウェイ・ユエン/演:リウ・イージュン)や臨安(リンアン)公主(リンアンこうしゅ/演:ティエン・シーウェイ)といった、志を同じくする仲間たちと出会う。特に臨安公主とは、最初は反発し合いながらも、数々の困難を共に乗り越える中で、次第に惹かれ合い、愛を育んでいく。
しかし、彼らの前には宮廷内のどす黒い陰謀や、様々な立場からの妨害、そして過酷な試練が立ちはだかる。それでも許七安と仲間たちは、互いへの想いと正義への揺るぎない信念を胸に、困難に立ち向かっていくのだった。
この物語は、軽快なコメディタッチで描かれつつも、その裏には国家を揺るがす大きな謎や陰謀が隠されており、先の読めない展開が魅力です。主人公・許七安が現代人の感覚でツッコミを入れたり、自虐的なジョークを飛ばしたりする姿は、思わず笑いを誘います。また、賑やかな許七安の家族など、個性的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマも見どころの一つ。序盤の事件は、壮大な物語への序章に過ぎず、その先に待ち受けるスリリングな展開に期待が高まります。親情、友情、愛情といった様々な絆が、物語に深みを与えています。
一方で、タイムスリップ、ファンタジー、サスペンス、コメディといった多くの要素を盛り込んでいる点や、事件解決の手法がややご都合主義的に感じられるという意見もあります。また、原作の持つ独特のユーモアの表現や、登場人物の描き方については、視聴者の間で評価が分かれる部分もあるようです。特に、原作では多くの魅力的な女性キャラクターが登場するのに対し、ドラマ版では臨安公主との恋愛模様が中心に据えられています。
各話あらすじとネタバレ(全40話)
1話
現代の会社員・許七安(シュー・チーアン)は、会社の懇親会で昇進を告げられるが、上司の朱(ジュー)社長に妬まれる。気まずい雰囲気を変えるため、同僚の褚采薇(サイウェイ)の提案でマーダーミステリーに参加し、「打更人」の役を得る。しかし、ゲームの途中で意識を失い、目覚めると異世界の牢獄にいた。そこでは自分が許七安という名の囚人で、叔父の許平志(シュー・ピンジー)が税銀横領の濡れ衣を着せられ、一家離散の危機に瀕していることを知る。許七安は、現代知識を駆使して事件の真相を推理。税銀が水に入れると爆発する金属「ナトリウム」にすり替えられたことを見抜き、褚采薇の法術の助けを借りてそれを実証。見事、許平志の無実を証明し、一家を救う。事件解決後、許平志は甥である許七安の活躍を認め、家族として受け入れるのだった。
2話
一家が家に戻ると、許新年(シュー・シンニエン)が自殺を図ろうとしていたが、すんでのところで助けられる。許七安(シュー・チーアン)は家族に事件解決の真相を語る。その後、許七安は捕快となり、赴任初日に張友瑞殺害事件を担当することになる。許七安は、張友瑞の息子・張献と妾の共犯であると推理し、妾に自白させる。しかし、事件の結末は張献が釈放されるという不可解なものだった。
3話
浩気楼で牢破りに遭遇した許七安(シュー・チーアン)は、宋庭風(ソン・ティンフォン)と李玉春(リー・ユーチュン)に助けられ、打更人としての自覚が芽生え始める。しかし、手柄を立てたことで上司の甫頭に目をつけられ、事実上の軟禁状態に。叔父の許平志(シュー・ピンジー)も甫頭と結託し、許七安は完全に閉じ込められてしまう。状況を打開するため、許七安は甫頭に媚びへつらい、歓楽街での「社会勉強」を経てようやく自由を取り戻す。そんな中、妹が戸部侍郎(こぶじろう)の息子に絡まれる事件が発生し、許七安は新たなトラブルに巻き込まれてしまう。
4話
戶部侍郎の息子・周立(ジョウ・リー)の策略で投獄された許七安(シュー・チーアン)。牢番を通じて司天監の采薇(サイウェイ)に助けを求めるが、本は実験好きの宋卿(ソン・チン)の手に渡り、彼の興味を引く。許七安の叔父・許平志(シュー・ピンジー)も助けようとして捕まり、息子の許新年(シュー・シンニエン)に助けを託す。許新年は師である大儒に頼み、宋卿と大儒が尚書に許七安の解放を直訴。無罪放免となった許七安は周立に一撃を加える。その後、采薇から税銀横領事件の黒幕が周立の父・周顕平(ジョウ・シエンピン)であることを知らされ、彼を失脚させる計画を練る。許七安は周顕平の弱点調査を叔父と許新年に任せ、自身は司天監で宋卿の実験を手伝い、成功させて宝剣を得る。
5話
監正(かんせい)から謎多き宝剣を授けられた許七安(シュー・チーアン)。彼は、敵に狙われる家族の安全のため、妹たちを名門・雲麓書院へ入学させようと奔走する。書院の要求は、なんと詩集のための詩を二十首作ること。苦心しながらも才能の片鱗を見せる許七安だった。一方、叔父の事件の黒幕と目される周立(ジョウ・リー)の情報を得るため、彼がご執心の教坊司の花魁・浮香に接近することを計画。金策のために投壺で見事大金を得て教坊司へ向かうが、そこで父と弟に遭遇してしまうのだった。
6話
許家の男たちが教坊司で気まずい再会を果たす中、許七安(シュー・チーアン)は浮香から周立(ジョウ・リー)の弱みを握る情報を得る。玉石小鏡の力と巧みな情報操作で張雲鷹を操り、威武侯(いぶこう)を動かして戸部侍郎(こぶじろう)を弾劾。さらに司天監の師兄の協力を得て周立に罪を認めさせ、周親子を失脚に追い込むことに成功する。しかし、許家への累が及ぶことを恐れた許七安は旅に出ることを決意。最後に司天監で資金を調達し、そこで第二皇女・臨安(リンアン)と運命的な出会いを果たす。
7話
税銀錬成で騒動を起こす臨安(リンアン)公主。一方、許七安(シュー・チーアン)は打更人にその才能を見込まれスカウトされる。楊硯(ヤン・イェン)を師と選び、打更人になるための適性検査に挑む許七安は、知力テストを瞬時にクリアし、問心の鏡の試験では大胆さを見せる。魏淵(ウェイ・ユエン)はその才能を高く評価。最後の試験も見事「甲上」で合格し、南宮倩柔(ナンゴン・チエンロウ)と楊硯の間で取り合いになるほど。そして洗髓池では、常人離れした速さで練気境を達成するのだった。
8話
晴れて打更人となった許七安(シュー・チーアン)だが、初日から上司の李玉春(リー・ユーチュン)に水をかける失態を演じ、大量の書類整理を命じられるなど前途多難なスタートを切る。一方、臨安(リンアン)公主は詩会への参加を決意し、その準備に奔走する。そんな中、太康県で妖物による連続殺人事件が発生。許七安は術士の采薇(サイウェイ)と共に初めての事件捜査に赴くが、現場で謎の声を聞くことになる。
9話
許七安たちは土窯で妖獣「魅獣」と遭遇し、一度は制圧するも逃げられるが、その魅獣はすぐに謎の死を遂げる。許七安は声のする玉石の鏡を采薇(サイウェイ)に預ける。魏公への報告の際、許七安の民を思う提案は李玉春(リー・ユーチュン)に批判されるも、魏公には評価される。罰として便所掃除の後、教坊司へ向かった許七安は、以前「楊凌(ヤン・リン)/許七安(シュー・チーアン)」として詠んだ詩で浮香に正体を知られ、注目を浴びる。即興で詩を披露する際、長公主の侍女と勘違いした相手(実は二公主・臨安(リンアン)の侍女)に『愛蓮説』を捧げて怒らせてしまう。後日、二公主・臨安本人に呼び出され、門下生に誘われるも、相手が二公主と気づかない許七安は尊大な態度をとってしまう。
10話
臨安(リンアン)姫は許七安(シュー・チーアン)を配下にしようとするが、許七安は懐慶(ホワイチン)への忠誠を誓う。脅しにも屈しない許七安だが、解放後、長公主に会うまで帰らないと座り込む。現れた臨安を長公主と勘違いした許七安は忠誠を誓い、臨安はその勘違いを利用する。打更人府では李玉春(リー・ユーチュン)の態度が軟化し、許七安は臨安のおかげだと信じる。さらに許七安は「白皮書」で打更人の問題点を指摘し、魏淵(ウェイ・ユエン)に評価される。詩作のため休暇を取った許七安に、叔父がコネを頼む。一方、臨安は許七安の詩を評価するため勉強を始めるが、許七安と本物の長公主である姉・懐慶が司天監で鉢合わせする可能性に慌てる。
【大奉打更人 第10話】許七安、まさかの勘違いで大出世?!爆笑あらすじ&ネタバレ!長公主のフリをする臨安姫の運命やいかに!?
11話
許七安(シュー・チーアン)は謎の玉石小鏡を手に入れ、その鏡を通じて天地会と地宗の争いに巻き込まれる。鏡の危険性を察知し魏淵(ウェイ・ユエン)に相談した結果、楊硯(ヤン・イェン)が調査に乗り出す。一方、許七安は魏淵に取り入ろうと画策し、特製のお茶台を献上して気に入られる。その夜、鏡の元の持ち主である金蓮(ジンリエン)道長が現れ、許七安を天地会に勧誘。許七安はこれを受け入れ、天地会のメンバー「三号」となる。
12話
潜入捜査を進める許七安(シュー・チーアン)は、上司の魏淵(ウェイ・ユエン)に天締会の情報を報告する。そんな中、平遠伯(へいえんはく)殺害事件が発生し、容疑者は許七安の恩人でもある天締会の恒遠(ホンユエン)だった。許七安は葛藤の末、恒遠の無実を信じて逃亡を手助けする。後に魏淵(ウェイ・ユエン)に真相を告白するが、意外にも潜入捜査の継続を命じられる。一方、天締会では恒遠を救った許七安の評価がさらに高まるのだった。
13話
臨安(リンアン)公主は、許七安(シュー・チーアン)が長公主に忠実なことに嫉妬し、長公主の悪評を流そうとするが、許七安に見抜かれてしまう。一方、許七安の才能を高く評価する姜(ジャン)金鑼と楊硯(ヤン・イェン)金鑼は、彼を自分の配下に引き入れようと争奪戦を繰り広げる。魏淵(ウェイ・ユエン)の裁定により、許七安は今後3年間、引き続き李玉春(リー・ユーチュン)の下で働くことになり、がっかりする。魏淵には、自由奔放な許七安を規律正しい李玉春の下で教育する狙いがあった。
14話
深夜、恒遠(ホンユエン)からの知らせで安済館の孤児たちが朝廷に発見されたことを知る許七安(シュー・チーアン)。魏公の計らいだと察する。その後、李玉春(リー・ユーチュン)らと大黄山の妖獣調査に向かった許七安は、魏公がかつて武功を捨てた過去を知る。大黄山では褚采薇(サイウェイ)と出会い、劉漢殺害事件の捜査を開始するが難航。桑泊湖での祭祀大典の警備中、許七安は不穏な気配を感じる。祭祀が始まると桑泊湖が荒れ、鎮国剣が飛び出し刺客が襲来。許七安は臨安(リンアン)を救う。事件後、元景帝は意味深な言葉を呟き、臨安は許七安を面首にする策を侍女から提案される。
15話
久しぶりの休暇を楽しむ許七安(シュー・チーアン)だったが、宋廷風(ソン・ティンフォン)と朱広孝(シュ・グアンシャオ)に誘われ家宅捜索に同行する。そこで別の打更人グループのリーダー格である銀鑼の朱成鋳から理不尽な嫌がらせを受ける。朱成鋳の部下が家宅捜索先の女性に乱暴しようとしたため、我慢の限界を超えた許七安は朱成鋳を斬りつけ重傷を負わせてしまう。朱成鋳の父である朱金鑼は激怒し許七安を殺そうとするが、楊硯(ヤン・イェン)に阻止され、許七安は魏公の裁きを受けることに。魏公は朱成鋳を免職、許七安を腰斬の刑に処すと宣告する。許七安は絶望し、同僚や叔母までもが彼の助命のために奔走する。李玉春(リー・ユーチュン)は魏公に公正な裁きを求め、許七安の救済を訴えるのだった。
16話
許七安(シュー・チーアン)の処刑が迫る中、師の李玉春(リー・ユーチュン)は正義を訴え辞職。弟の許新年(シュー・シンニエン)は長公主に助けを求める。一方、新たな難事件「永鎮山河廟殺人事件」が発生。臨安(リンアン)公主は許七安を「面首」と偽って皇帝に助命を嘆願し、事件解決を条件に一時釈放される。その頃、叔父の許平志(シュー・ピンジー)は単身で劫獄を試みるも失敗し捕らえられ、釈放された許七安と皮肉にもすれ違う。家族と再会した許七安だが、叔父の行方は知れなかった。
17話
皇帝の命により釈放された許七安(シュー・チーアン)は、桑泊爆破事件の主審官に任命される。桑泊の水中調査で謎の陣形と石碑を発見し、事件の背後に司天監の関与を疑う。捜査を進める中で刑部の不審な動きを察知し強引に捜査を開始、火薬の入手経路に工部の関与が浮上する。やがて周赤雄(シュウセキユウ)という容疑者を特定するも、既に逃亡されていた。事件の犠牲者の無残な死に様から犯人の強大さを痛感する中、兄・許新年(シュー・シンニエン)の言葉から周赤雄の逃亡先が雲州である可能性に気づく。父・許平志(シュー・ピンジー)も無事(?)帰還するが、重要参考人であった太康県令が何者かによって殺害されてしまう。
18話
重要参考人の太康県令が牢獄で謎の死を遂げ、許七安(シュー・チーアン)は巫蠱師の関与を疑う。周赤雄(シュウセキユウ)逮捕のため雲州へ向かう準備を進める中、天行会の仲間である二号に協力を取り付ける。一方、魏淵(ウェイ・ユエン)との面会で、許七安は魏淵の深い配慮と事件の新たな手がかりを得る。そして皇宮で、自分が長公主の「面首」と噂されていることを知り、誤解を解こうとするが、そこで自分が臨安(リンアン)公主に騙され、本当の長公主が懐慶(ホワイチン)であったという衝撃の事実に直面する。
19話
許七安(シュー・チーアン)は長公主に事件の報告をする中で、鎮北王(ちんほくおう)に疑惑の目を向ける。長公主に才能を認められた許七安は彼女の配下となり、蔵書閣で「菩提珠」が気配を遮断する効果を持つことを知る。平陽(ヘイヨウ)郡主失踪の鍵を握ると考えられる臨安(リンアン)に話を聞くため、許七安は一芝居打って彼女の信頼を得る。臨安から、平陽(ピンヤン)郡主が青龍堂の恒慧(ホンフイ)と恋仲であり、賜婚を嫌って逃亡した過去を聞き出す。そんな中、皇宮の霊寵である小龍(しょうりゅう)が突如凶暴化し皇帝を襲う事件が発生。許七安は臨安を庇い、結果的に皇帝を救うが、事件解決の期限は15日のままとなる。
20話
宮中で霊龍が騒ぎを起こし、皇帝は都に夜間外出禁止令を発令する。許七安(シュー・チーアン)は臨安(リンアン)公主と長公主の間で板挟みになりつつ、天地会の仲間と恒遠(ホンユエン)の行方を追う。その過程で平遠伯(へいえんはく)の屋敷に潜入し、謎の刺客による平遠伯の嫡子殺害を目撃。刺客の正体は、平陽(ヘイヨウ)郡主と駆け落ちした僧侶・恒慧(ホンフイ)であり、桑泊事件にも関与している可能性が浮上する。一方、相次ぐ事件に業を煮やした皇帝は大臣たちを叱責。魏淵(ウェイ・ユエン)は巧妙な策で兵部尚書の張奉(チョウホウ)を動揺させ、逃亡を図ったところを逮捕する。そして、ついに恒慧が再び姿を現し、司天監の楊千幻(ヤン・チェンファン)や姜(ジャン)金鑼、楊硯(ヤン・イェン)らと対峙する場面で物語は幕を閉じる。
21話
強敵・恒慧(ホンフイ)との戦いで小柔(シャオロウ)が重傷を負う中、楊硯(ヤン・イェン)が助けに入るも、恒慧は致命傷を受けても復活する謎の力を見せる。そこに現れた楊千幻(ヤン・チェンファン)の加勢で恒慧は逃走する。許七安(シュー・チーアン)は魏淵(ウェイ・ユエン)の命で、顔を見せない謎の協力者・楊千幻と共に兵部尚書・張甚(ジャン・シェン)の捜査を開始する。一方、恒慧は旧知の僧・恒遠(ホンユエン)と再会するが、その直後に謎の死を遂げる。恒遠の口から、1年前に起きた平陽(ヘイヨウ)郡主の逃亡事件の悲しい真相と、恒慧が事件に巻き込まれ利用されていた衝撃の事実が語られる。親友の死の真相を知った臨安(リンアン)公主は、悲しみを乗り越え、事件の黒幕たちの罪を朝廷で告発することを決意するのだった。
22話
亡き平陽(ヘイヨウ)郡主のため、臨安(リンアン)は前朝で血書を奉上し、その衝撃的な行動が張奉(チョウホウ)の斬首を決定づける。悲しみに沈む臨安を案じた長公主は、許七安(シュー・チーアン)に平陽の遺した絵を届けさせる。一方、許七安は皇帝からの褒賞金で家族や仲間を喜ばせるが、自身の死罪は未だ赦されず不安を抱えていた。魏淵(ウェイ・ユエン)の助言を受け、周赤雄(シュウセキユウ)の捕縛が死罪回避の鍵となる中、天諦会の協力で周赤雄を捕らえた許七安は、白鹿書院の大儒と司天監の采薇(サイウェイ)と共に皇帝に面会し、起死回生を図る。
23話
許七安(シュー・チーアン)は周赤雄(シュウセキユウ)を朝廷で尋問し、黒幕が礼部尚書の李玉郎であることを暴く。皇帝は再調査を命じ、刑部尚書が担当することになるが、許七安は刑部尚書と李玉郎の癒着を疑う。朝議後、許七安は刑部尚書を詩でやり込め、魏淵(ウェイ・ユエン)の面目を保つ。その後、許七安は平陽(ヘイヨウ)郡主のことで落ち込む臨安(リンアン)を慰め、二人の仲は深まるが、臨安は平陽の遺志を継ぐため旅に出てしまう。3ヶ月後、許七安は税銀輸送任務中に賊を討伐し、その強さを見せつける。
24話
任務中に何者かに襲われ命を落としたかに見えた許七安(シュー・チーアン)。彼の死は魏淵(ウェイ・ユエン)や許家に大きな衝撃を与えるが、葬儀の最中、金蓮(ジンリエン)法師の術によって奇跡的に蘇生する。魏淵は襲撃者が巫神教(ふしんきょう)の霊慧師であると推察し、許七安の生還は司天鑑の薬によるものと公表するよう指示。一方、許七安の友人たちは仇討ちのため雲州へ向かい、許七安は彼らを呼び戻そうとする。そして、采薇(サイウェイ)から受け取った薬により、許七安は襲撃された日の記憶を取り戻し始めるのだった。
25話
悪夢にうなされた許七安(シュー・チーアン)は、謎の僧侶・神殊と出会い、その力を得る代わりに体内に宿すことになる。秘密を抱えたまま、許七安は魏淵(ウェイ・ユエン)に幻の背後を尋ねるもはぐらかされる。一方、許七安の殉職を信じ帰郷した弟・許新年(シュー・シンニエン)と感動の再会を果たす。そんな中、李妙真(リー・ミャオジェン)が京城に現れ、許七安に「血屠三千里」という謎の言葉を残して死んだ男の事件解決を依頼する。新たな事件の予感が漂う中、物語は次なる展開へ。
26話
許七安(シュー・チーアン)が持ち込んだ「血屠三千里」という衝撃的な情報により、朝廷は揺れ、北境への調査団派遣が決定する。一方、許府では、天地会のメンバーと勘違いされた許新年(シュー・シンニエン)が、訪ねてきた李妙真(リー・ミャオジェン)によってとんだ災難に見舞われる。李妙真の真の目的は、行方不明の蘇蘇の父親探しであり、許七安はその協力を約束する。魏淵(ウェイ・ユエン)の助言により、事件解決の鍵を握るかもしれないのは意外にも許新年だった。そんな中、臨安(リンアン)は許七安への想いを募らせながら帰路を急ぐ。許新年は吏部の友人に接触を試みるが…。様々な思惑が交錯する中、物語は新たな局面へ!
27話
太陽が照りつける中、許七安(シュー・チーアン)と許新年(シュー・シンニエン)は待ち人が現れず、夜に孔明灯で再度合図を送ることに。一方、京に戻った臨安(リンアン)は許七安が犠牲になったと聞き許家へ急ぐ。李妙珍は街で騒動を解決する。夜、孔明灯を上げる許七安たちの前に臨安が現れ、無事な許七安に泣きながら抱きつく。翌朝、臨安は昨夜の出来事が夢ではなかったと知る。許七安は臨安に食事を届けるが、侍女の剛子にうまくかわされる。昼、許新年は想い人の王思慕と再会。許七安の機転で王思慕に吏部での調査協力を頼むことに。吏部で王思慕は許新年に甲斐甲斐しく接するが、王思慕の父・王貞文に許新年が誤解され蹴り出される。落ち込む許新年だったが、王思慕が許家を訪れ、誤解を解き、許新年の両親に高価な贈り物を届け、歓心を得る。
28話
王思慕の訪問で許家は大わらわ。自殺を図ろうとした許新年(シュー・シンニエン)は許七安(シュー・チーアン)の機転で救われ、王思慕からの励ましで立ち直る。一方、朝廷では魏淵(ウェイ・ユエン)が王貞文を利用して不正役人の一掃を計画。許七安の提案で、その手柄は許新年のものとなり、王貞文は危機を脱する。その後、王貞文は魏淵の真意を知り、彼への認識を改めるのだった。
29話
王思慕のとりなしで許新年(シュー・シンニエン)の窮地は救われ、二人の仲は母親公認に。一方、李妙真(リー・ミャオジェン)と楚元稹は酒場で意気投合するも、互いが宿敵と知り決闘を始める。許七安(シュー・チーアン)は吏部の記録から、幻覚の覆面男が臨淵の戦いに関わっていたこと、そして宮中の密宝盗難事件の存在を知る。許新年と王思慕の恋はますます燃え上がり、李妙真と楚元稹の戦いが続く中、魏淵(ウェイ・ユエン)は不吉な予兆を感じ取る。
30話
突如現れた天域法相の脅威に都が震撼する中、許七安(シュー・チーアン)は法相の圧力を跳ね返す力を見せる。法相の真人の目的は神殊を天に連れ戻すことだったが、監正(かんせい)の交渉により一時的に阻止される。皇帝の命により、法相を斬るという無謀な任務を与えられた許七安は困惑しつつも、周囲の期待と不安を背負い、三日後の闘法盛会に挑むことになる。そんな中、許七安の抜擢に不満を持つ楊千幻(ヤン・チェンファン)が先んじて法相に挑もうとする。
31話
楊千幻(ヤン・チェンファン)が法相に敗れ、監正(かんせい)に泣きつくも一蹴される。数日後、許平志(シュー・ピンジー)一家は闘法盛会に招待され、会場では許夫人(きょふじん)が秀禾姐にマウントを取り、許平志は魏淵(ウェイ・ユエン)に取り入ろうとして失敗。許玲月(シュー・リンユエ)は魏淵に可愛がられる。王思慕の計らいで王貞文と許平志の席が近くなり、許平志は王貞文に息子の縁談をほのめかす。いよいよ許七安(シュー・チーアン)が法相に挑むことになり、臨安(リンアン)の励ましを受けて詩を詠みながら登頂。しかし、そこで幻境に囚われ、現代での一生を追体験し、人生の意味について悟りを開く。
32話
天域の使者との問答の末、幻境で法相を打ち破った許七安(シュー・チーアン)。その功績により皇帝から侯爵の位を与えられるが、同時に危険な「血屠三千里」事件の調査を命じられる。一方、許七安の体内に宿る神殊の秘密と、彼を狙う新たな脅威の存在が明らかになる。
33話
深夜、許七安(シュー・チーアン)はこれまでの不可解な出来事を整理し、巫神教(ふしんきょう)の陰謀と監正(かんせい)の存在を考察する。一方、魏淵(ウェイ・ユエン)も事件を追っており、許七安と腹を探り合う中で、大奉の国運の重要性と、許七安が神殊を宿していることを見抜いていると告げる。皇帝に警戒される許七安に、魏淵は修練に励むよう助言。その後、許七安は景帝より子爵の位と主判官の任を受け、七日後に楚州での「血屠三千里」事件の調査を命じられる。監正からは謎の書物『大荒拾遺』を授かり、その力で武功を大きく向上させる。出発の日、家族と別れを告げた許七安は、李妙真(リー・ミャオジェン)も密かに楚州へ向かう中、船上で大奉への複雑な思いを抱くのだった。
34話
楚州への危険な任務へ出発する許七安(シュー・チーアン)を、臨安(リンアン)公主が港まで追いかける。二人は劇的な再会を果たし、許七安は臨安に想いを告げる。船に戻った許七安は、魏淵(ウェイ・ユエン)が助けとしてよこしたのが小柔(シャオロウ)一人だったことを知り、肩を落とす。そんな中、船に鎮北王(ちんほくおう)妃が密かに乗っていることが発覚し、直後に魁族の襲撃を受ける。許七安は単独で王妃を護衛し、追っ手から救出。その後、王妃と共に内黄県へ向かい情報収集を始めるが、そこで西口郡の謎の封鎖という不穏な情報を耳にする。
35話
許七安(シュー・チーアン)は、西口郡で人々の記憶が何者かによって操作されている可能性に気づく。一方、謎多き鎮北王(ちんほくおう)妃は、その体内に強大な力を得るための「霊韻(れいいん)」を宿していることが判明。許七安は「血屠三千里」と呼ばれる事件の情報を追う中で、李妙真(リー・ミャオジェン)と合流。重要参考人である鄭興懐(ジョン・シンホワイ)との接触に成功し、彼の記憶を通して、護国公による民衆大虐殺という驚愕の真相を目の当たりにする。事件の背後には、人々の記憶を消し去るほどの強大な力が存在することが示唆される。
36話
許七安(シュー・チーアン)は、楚州の民を虐殺した鎮北王(ちんほくおう)の罪を暴くため、直接対決に臨む。振国剣の力により鎮北王の悪事が公になり、許七安は彼を討ち果たす。続けて魁族の首領も倒すが、力尽きて倒れてしまう。仲間たちの助けで回復した許七安は、尚書たちと景帝への報告を協議するが、協力者であった李将軍が自害するという悲劇に見舞われる。
37話
楚州から戻った許七安(シュー・チーアン)は、鎮北王(ちんほくおう)の罪を糾弾するも、感情的な態度を見せる皇帝に阻まれる。一方、魏淵(ウェイ・ユエン)は事件の裏に隠された深謀遠慮を明かし、許七安に自重を促す。弟の許新年(シュー・シンニエン)は、皇帝の不可解な対応に義憤を感じ、宮殿前で大胆な行動に出る。皇帝の異常な言動の裏には、何らかの意図が隠されているのか?宮廷内に渦巻く陰謀と、許七安の新たな戦いが始まろうとしていた。
38話
景帝が鎮南王の罪を決定できずにいる中、朝議では厲王が罪を魁族になすりつける案を出し、鎮南王の件はうやむやに。孤立する鄭興懐(ジョン・シンホワイ)は魏淵(ウェイ・ユエン)と許七安(シュー・チーアン)から長期戦を助言されるが、突如現れた闕永修の誣告により、鄭興懐は捕縛の危機に陥る。
39話
皇帝の非情な命令により捕らえられた鄭興懐(ジョン・シンホワイ)は、拷問の末に命を落とす。親友の無残な死を目の当たりにした許七安(シュー・チーアン)は、深い悲しみと怒りを胸に復讐を決意。鄭興懐を陥れた曹国公と護国公を捕らえ、彼が受けた苦しみと同じ方法で報復し、民衆の前でその罪を暴く。しかし、彼らを処断しようとした瞬間、皇帝の討伐隊が迫る。
40話(最終回)
許七安(シュー・チーアン)は曹国公と闕永修を処刑した後、打更人を辞職。鄭興懐(ジョン・シンホワイ)に感謝されるも、皇帝に襲われ謎の光と共に姿を消す。半年後、人々は許七安を忘れ、楚州事件の真相は「打更人」の手柄とされる。魏淵(ウェイ・ユエン)は皇帝に罪己詔を出させ、巫神教(ふしんきょう)討伐に向かうも戦死。許新年(シュー・シンニエン)が朝廷で活躍する一方、忘れられた許七安は孤独に過ごす。臨安(リンアン)公主も許七安を朧げに想う。最後に許七安は父・許平峰と再会し、自身に隠された大奉の国運の秘密を知る。
キャスト、登場人物

楊凌(ヤン・リン)/許七安(シュー・チーアン)
王鹤棣(ワン・ホーディー)

臨安(リンアン)
田曦薇(ティエン・シーウェイ)

魏淵(ウェイ・ユエン)
劉奕君(リウ・イージュン)

許新年(シュー・シンニエン)
晏紫東(イエン・ズードン)