あらすじ
朝廷直属の暗殺組織天窗(てんそう)の首領であった周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、組織から抜ける代償として、自らの体に釘を打ち込み、余命数年の身で自由を得る。彼は穏やかな余生を過ごすため、武芸を隠し、酒を好む放浪者に身をやつしていた。
そんなある日、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は謎の男、溫客行(ウェン・コーシン)に出会う。溫客行(ウェン・コーシン)は、一見すると人懐こい風流人だが、その正体は世を滅ぼすほどの憎しみを抱き、復讐のために行動する「鬼谷(きこく)」の谷主であった。
ひょんなことから伝説の武庫の鍵を巡る江湖の争いに巻き込まれた二人。お互いの素性を探り合いながらも、次第に惹かれ合い、共に陰謀に立ち向かう中で、互いの傷を癒やし、魂を救い合う唯一無二の「知己(ちき)」(無二の親友、ソウルメイト)となっていく。
一つの巨大な陰謀、二人の知己、五つに分かれた宝の地図、二十年にわたる恩讐、そして江湖に生きる人々の夢…。複雑に絡み合った運命の糸が、二人を固く結びつけていく。
見どころ
『山河令』は、伝統的な武侠の世界観を尊重しつつも、現代的な感性でキャラクターの心情を深く描いた「新武侠」ドラマとして、多くの視聴者を魅了しました。
傷つき、救いを求める「新しいヒーロー像」
従来の武侠ドラマに登場する完璧な英雄とは異なり、本作の主人公たちは心に深い傷を負い、救いを必要としています。特に、命の光が消えかけている周子舒と、復讐心に囚われた溫客行(ウェン・コーシン)が、互いにとっての光となっていく過程が丁寧に描かれており、キャラクターの人間的な魅力に引き込まれます。
キャラクターの心の機微を深く描く物語
国や大義といった壮大なテーマよりも、主人公たちの内面世界の告白や心理状態の描写に重点が置かれています。最初は傍観者であった二人が、様々な出来事や人々との出会いを通して、積極的に関わっていく心の変化が物語の核となっており、視聴者はより深く感情移入することができます。
舞うように美しく、詩的なアクションと映像美
本作の殺陣(たて)は、力強さだけでなく、まるで舞を踊るかのような流麗さと美しさが特徴です。また、全編を通して「唯美(耽美)」を追求した映像は、まるで一幅の絵画のよう。詩的で美しい世界観が、物語をより一層引き立てています。
セリフに散りばめられた美しい古典詩詞
劇中のセリフには、中国の古典詩詞が巧みに引用されており、登場人物の心情や状況を見事に表現しています。これにより、物語に文化的な深みと格調高い雰囲気を与え、中国古典の美しさを堪能することができます。
各話あらすじとネタバレ(全36話)
1話
天下無敵の力を得られるという武庫の伝説が囁かれる中、晋王(しんおう)に仕える暗殺組織天窗の首領・周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、非情な任務に心をすり減らしていた。仲間を次々と失い、自らの行いに疑問を抱いた彼は、組織を抜けることを決意。厳しい掟により余命3年という運命を受け入れ、顔を変えて自由の身となり、江湖の放浪者となる。ある日、橋のたもとで日向ぼっこをしていた彼は、謎めいた貴公子・溫客行(ウェン・コーシン)とその侍女に出会う。この出会いが、彼の運命を大きく動かしていくことになる。
2話
世を捨てた元暗殺組織の首領・周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、身分を隠して旅をする途中、謎の男・溫客行(ウェン・コーシン)にその素性を見抜かれそうになる。彼はひょんなことから出会った心優しい少年・張成嶺(ジャン・チョンリン) の故郷である鏡湖山荘へ向かうが、そこは琉璃甲を巡る江湖の争いの真っ只中にあった。一夜にして起きた惨劇により、山荘は壊滅。周子舒は、たった一人生き残った張成嶺を守るため、再び剣を抜くことを決意する。
3話
暗殺組織を抜け、穏やかな余生を求める周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、謎の少年・張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護し、旅を続けることになります。しかし、彼の行く先々には、その素顔と正体を知りたがる謎の男・溫客行(ウェン・コーシン)がつきまといます。一方、張成嶺の一家が惨殺された事件の裏では、江湖の勢力図を塗り替える力を持つという伝説の宝琉璃甲を巡り、五湖盟や鬼谷といった各門派の思惑が渦巻き始めていました。追う者と追われる者、それぞれの運命が、万里の山河で交錯し始めます。
4話
張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護する周子舒(ジョウ・ズーシュー)の前に、新たな追手として丐幇(かいほう)が現れる。多勢に無勢の中、持病の傷が痛み窮地に陥る周子舒。その彼らを助けたのは、またしても溫客行(ウェン・コーシン)だった。目的地である三白山荘を目指す道中、一行は毒蝎(どくかつ)の刺客による音を使った特殊な攻撃を受ける。周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)は、言葉を交わさずとも連携し、この危機を乗り越える。そして、ついに三白山荘に到着するが、そこでは新たな事件が彼らを待ち受けていた。
5話
張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護した周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は、五湖盟の趙敬(ジャオ・ジン) が治める三白山荘に招かれ、歓迎の宴に参加する。溫客行が各門派と交流を深める一方、周子舒はその偽善的な空気を嫌い、一人で行動する。しかし、その平和な宴の裏では、鬼谷の恐ろしい刺客たちの影が忍び寄っていた。山荘の周辺で不可解な事件が次々と発生し、穏やかだったはずの場所は一転して不穏な空気に包まれる。周子舒と溫客行は、事件の真相を探るべく、危険な調査に乗り出すことになる。
6話
義荘に潜んでいた罠にかかり、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は薬人の群れに襲われる。この戦いをきっかけに、溫客行(ウェン・コーシン)は周子舒が抱える秘密に気づき、二人の間には大きな転機が訪れる。ついに周子舒は、ある決意を固め、溫客行(ウェン・コーシン)に本当の姿を見せることに。一方、奪われた琉璃甲を巡り、鬼谷や五湖盟、そして謎の勢力の思惑が交錯し始める。物語の舞台は英雄大会が開かれる岳陽へ。深まる謎と、近づく二人の距離から目が離せない。
7話
琉璃甲を巡る争いが激化する中、物語の舞台は五湖盟の英雄大会が開かれる岳陽へ。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は張成嶺(ジャン・チョンリン) を岳陽派へ送り届けるため、溫客行(ウェン・コーシン)と共に岳陽城に足を踏み入れる。そこで彼は、かつての組織天窗や、新たな暗殺組織毒蝎の不穏な動きを察知する。一方、鬼谷では喜喪鬼(きそうき)による残忍な儀式が執り行われ、江湖の緊張は一層高まっていく。そんな中、溫客行(ウェン・コーシン)の侍女である顧湘(グー・シアン)は、清風剣派の若荘主・曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) と運命的な出会いを果たす。様々な人々の思惑が交錯し、物語は新たな局面を迎える。
8話
五湖盟の岳陽派に保護された張成嶺(ジャン・チョンリン) だったが、伝説の武庫の鍵琉璃甲を巡り、盟主の高崇(ガオ・チョン)から厳しい追及を受ける。一方、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は、ひょんなことから清風剣派の純朴な青年・曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) と出会う。
溫客行(ウェン・コーシン)の侍女・顧湘(グー・シアン)は、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) を利用して岳陽派に潜入し、張成嶺(ジャン・チョンリン) の様子を探ろうとする。そんな中、周子舒(ジョウ・ズーシュー)のかつての組織天窗が岳陽に現れ、さらに鬼谷を名乗る者による残忍な事件が発生する。様々な勢力の思惑が交錯し、物語は新たな局面を迎える。
9話
岳陽城では、伝説の秘宝琉璃甲を巡る噂が広まり、不穏な空気が漂い始めていた。周子舒(ジョウ・ズーシュー)は自身の体調の異変を感じつつも、溫客行(ウェン・コーシン)との絆を深めていく。二人は街で、江湖の喧騒から離れて暮らす賢人安吉四賢(アンジーしけん)の穏やかな姿を目にし、心を和ませる。一方、岳陽派に身を寄せる張成嶺(ジャン・チョンリン) は、慣れない環境で苦悩していた。そんな中、琉璃甲を求める者たちの欲望が暴走し、岳陽の街は一夜にして血で血を洗う争いの舞台と化す。その騒乱は、ついに罪なき人々をも巻き込み、悲劇へと発展していく。
10話
安吉四賢(アンジーしけん)の悲劇的な死をきっかけに、溫客行(ウェン・コーシン)と周子舒(ジョウ・ズーシュー)の関係に深刻な亀裂が生じます。互いの過去と正義がぶつかり合い、二人はそれぞれ孤独に苦しむことに。その一方で、琉璃甲を巡る江湖の混乱はさらに激化し、五湖盟の内部でも不協和音が鳴り響きます。岳陽派に身を寄せる張成嶺(ジャン・チョンリン) の周りでも、高崇(ガオ・チョン)の思惑が動き出していました。そんな中、溫客行(ウェン・コーシン)はついに鬼谷の谷主として、江湖全体を揺るがすための恐ろしい計画を実行に移すことを決意します。
11話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)を慕う張成嶺(ジャン・チョンリン) に、危険な罠が迫る。 周子舒からのものと偽られた手紙によって誘き出された成嶺は、謎の暗殺集団毒蝎に誘拐されてしまう。 絶体絶命の成嶺を救うため、周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)が奔走。激しい戦いの中で、三人の絆が試される。そして、これまで謎に包まれていた琉璃甲と五湖盟にまつわる過去の因縁の一端が、ついに明らかになる。物語が大きく動き出す、見逃せないエピソード。
12話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)の間に確かな信頼が芽生える一方、張成嶺(ジャン・チョンリン) は江湖を揺るがす琉璃甲に秘められた20年前の悲劇を知ります。父の遺志と己の未来との間で葛藤した末、彼は大きな決断を下すことに。舞台は再び岳陽派へと移り、英雄大会を前に各々の思惑が激しくぶつかり合います。深まる謎、育まれる絆、そして新たな恋の予感。物語が大きく動き出す、見逃せないエピソードです。
13話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)は顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の仲を取り持とうとするが、なぜか溫客行(ウェン・コーシン)は不機嫌になる。その裏で溫客行は、江湖にさらなる混乱を巻き起こすための策略を着々と進めていた。そんな中、岳陽で開かれる英雄大会を前に、伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)が姿を現す。彼は圧倒的な力を見せつけ、鬼谷討伐を宣言し、江湖に新たな緊張をもたらす。一方、周子舒は溫客行の謎めいた過去についてある推測を立てるが、それがきっかけで二人の間に初めて深刻な対立が生まれてしまう。物語が大きく動き出す、見逃せない展開が続く。
14話
伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)の登場により、周子舒(ジョウ・ズーシュー)が抱える深刻な秘密が暴かれようとする。彼の身を案じる溫客行(ウェン・コーシン)は葉白衣と対立するが、やがて知られざる真実を目の当たりにし、深い苦悩に沈むことになる。二人の間に生まれた溝は、雨と共に深まっていく。一方、英雄大会を目前にした五湖盟では、鬼谷の暗躍を巡って各門派の対立が激化。岳陽派に集った猛者たちの間で、新たな陰謀の火種がくすぶり始めていた。
15話
英雄大会を翌日に控え、五湖盟の盟主・高崇(ガオ・チョン)は伝説の武庫の鍵琉璃甲を巡り、各門派から厳しい追及を受ける。一方、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は大会に紛れ込んだ不審な人物の存在に気づき、一連の騒動の裏に巨大な陰謀が渦巻いていることを察知する。高崇が事態の収拾を図る中、彼の娘・高小怜(ガオ・シャオリエン)に魔の手が迫る。様々な人々の思惑と策略が交錯し、高崇は絶体絶命の窮地に立たされてしまう。
16話
琉璃甲を巡る各門派の対立が激化する英雄大会は、ついに悲劇的な結末を迎えます。五湖盟の盟主・高崇(ガオ・チョン)は、裏切りの汚名を着せられ、絶体絶命の窮地に立たされます。混乱の中、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護しようと奔走。しかし、この騒動の裏では、誰も予想しなかった人物が邪悪な笑みを浮かべていました。江湖の秩序が崩壊し、物語は新たな陰謀の渦中へと突き進んでいきます。
17話
龍淵閣の謎を追う周子舒(ジョウ・ズーシュー)一行。周子舒は、弟子の張成嶺(ジャン・チョンリン) に厳しい修行を課すが、その裏には彼の成長を願う切実な想いがあった。一方、溫客行(ウェン・コーシン)はそんな二人を複雑な心境で見守る。その頃、五湖盟では趙敬(ジャオ・ジン) が新たな盟主となり、その権力を使い、江湖に不穏な影を落とし始めていた。旅の途中、一行は宿で束の間の休息を得るが、そこで周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)は互いの秘めたる想いに触れることになる。それぞれの正義と過去が交錯し、物語は新たな局面へと向かっていく。
18話
ついに伝説の龍淵閣に足を踏み入れた周子舒(ジョウ・ズーシュー)、溫客行(ウェン・コーシン)、葉白衣(イエ・バイイー)、そして張成嶺(ジャン・チョンリン) の一行。しかし、彼らを待ち受けていたのは、案内役の少年・龍孝(ロン・シャオ)が仕掛けた巧妙かつ残忍な罠の数々だった。予期せぬアクシデントにより、一行は離れ離れになってしまう。それぞれが絶体絶命の危機に陥る中、彼らは龍淵閣に隠された恐ろしい秘密へと迫っていく。果たして、彼らは無事に再会し、この迷宮から脱出することができるのか。そして、謎に包まれた閣主の正体とは。
19話
龍淵閣の主・龍雀(ロン・チュエ)がついに重い口を開き、20年前に起きた悲劇の真相を語り始めます。武庫設立の本当の理由、若き英雄たちの輝かしい友情、そして彼らを引き裂いたある事件…。溫客行(ウェン・コーシン)が信じてきた物語は覆され、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は彼の側で静かに真実を見つめます。一方、葉白衣(イエ・バイイー)が頑なに追い求める答えとは一体何なのか。今まで散りばめられてきた謎が一点に収束していく、物語の核心に迫る必見のエピソードです。
20話
龍淵閣の主・龍雀(ロン・チュエ)は、自らの最期を悟り、後事を周子舒(ジョウ・ズーシュー)と張成嶺(ジャン・チョンリン) に託します。その死をきっかけに、これまで謎に包まれていた溫客行(ウェン・コーシン)の過去と、彼が背負う深い悲しみが明らかになります。知己の苦しみを知った周子舒は、彼を光の中へ導こうとしますが、溫客行の心の傷はあまりにも深いものでした。一方、江湖では五湖盟の新盟主・趙敬(ジャオ・ジン) がその野心を露わにし始め、新たな争いの火種が生まれようとしていました。
21話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)の師匠と溫客行(ウェン・コーシン)の意外な過去の繋がりが明らかになり、二人の絆はさらに深まる。そんな中、伝説の達人・葉白衣(イエ・バイイー)が現れ、周子舒の体を蝕む傷の治療に希望の光が見えてくる。溫客行(ウェン・コーシン)、周子舒、張成嶺(ジャン・チョンリン) の三人は、ひとまず四季山荘を目指し旅を続ける。しかしその裏では、趙敬(ジャオ・ジン) と蝎王(さそりおう)が鬼谷を使い、江湖に新たな混乱を巻き起こそうと画策していた。道中、一行は名門一派が襲撃された無残な現場を目の当たりにし、不穏な事件に巻き込まれていく。
22話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)、溫客行(ウェン・コーシン)、張成嶺(ジャン・チョンリン) の一行は、旅の途中で偶然にも顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) と再会を果たす。和やかな雰囲気も束の間、彼らは毒蠍(どくさそり)と名乗る刺客集団の襲撃を受ける。その戦いの最中、意外な人物である大孤山派の沈慎(シェン・シェン)が現れて共闘することに。沈慎との出会いは、張成嶺に五湖盟にまつわる新たな真実を知らせるきっかけとなる。一方、溫客行(ウェン・コーシン)は沈慎との対峙により、自らが封印してきた壮絶な過去と向き合うことを迫られ、彼の心は大きく揺さぶられる。
23話
昏睡から目覚めた溫客行(ウェン・コーシン)は、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と意見を違え、激しく対立する。そして、これまで謎に包まれていた彼の壮絶な過去と、復讐を誓った理由が、ついに顧湘(グー・シアン)に語られる。一方、周子舒の身体には、彼の命の期限が迫っていることを示す静かな異変が起きていた。そんな中、溫客行(ウェン・コーシン)は一つの大きな決断を下す。それは、かけがえのない家族である顧湘と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) を、自らの血塗られた道から遠ざけ、旅立たせることだった。
24話
周子舒(ジョウ・ズーシュー)は溫客行(ウェン・コーシン)と張成嶺(ジャン・チョンリン) を連れ、ついに故郷の四季山荘へ帰還する。しかし、美しい思い出の場所は見る影もなく荒れ果てていた。感傷に浸る周子舒を、溫客行(ウェン・コーシン)たちは懸命に支えようとする。一方、江湖では趙敬(ジャオ・ジン) の策略により、溫客行(ウェン・コーシン)の正体に関する衝撃的な噂が広まり始めていた。穏やかな山荘での時間の中、周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)は、それぞれが抱える過去の悪夢と罪に向き合うことになる。二人の絆が試される時が、静かに近づいていた。
25話
再建された四季山荘で、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は静かな夜を過ごします。酒を酌み交わしながら語り合う中で、二人の間にはこれまで以上の強い絆が芽生え始めていました。一方、旅を続ける曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) と顧湘(グー・シアン)は、人質に取られた高小怜(ガオ・シャオリエン)を巡る争いに巻き込まれます。そこで彼らが耳にしたのは、五湖盟の過去と現在にまつわる衝撃的な陰謀でした。それぞれの場所で、登場人物たちが重大な真実と向き合い、未来への覚悟を決める重要なエピソードです。
26話
悪夢から覚めた溫客行(ウェン・コーシン)は、復讐を誓う張成嶺(ジャン・チョンリン) に稽古をつける。そんな穏やかな日常の中、周子舒(ジョウ・ズーシュー)のもとに届いた一通の手紙が彼らを新たな場所へと導く。そこで周子舒の傷を癒すための大きな希望が見つかるが、時を同じくして、趙敬(ジャオ・ジン) の策略により鬼谷は江湖全体から追われる窮地に立たされていた。一方、趙敬の義理の息子である蝎王(さそりおう)は、彼の隠された過去に触れ、心に大きな疑念を抱き始める。それぞれの場所で、物語が大きく動き出す。
27話
南疆から戻った葉白衣(イエ・バイイー)は、ある事実を知り激怒。四季山荘を訪れ、周子舒(ジョウ・ズーシュー)を厳しく問い詰めます。これをきっかけに、周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)の絆は最大の試練に直面することに。伝説の剣士を前に、二人は絶体絶命の窮地に立たされます。一方、清風剣派に身を寄せる顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の周りでは不穏な空気が流れ始め、趙敬(ジャオ・ジン) と蝎王(さそりおう)の関係にも決定的な変化が訪れます。それぞれの思惑が交錯し、物語は大きく動き出します。
28話
大晦日を迎え、周子舒(ジョウ・ズーシュー)、溫客行(ウェン・コーシン)、張成嶺(ジャン・チョンリン) の三人は四季山荘で家族のように穏やかな時間を過ごしていた。その一方で、英雄大会を前に武林の覇権を狙う趙敬(ジャオ・ジン) と晋王(しんおう)は、水面下で手を結び、邪悪な陰謀を推し進める。それぞれの思惑が渦巻く中、平和な四季山荘に一人の来訪者が現れる。血まみれのその男がもたらした一つの鍵と衝撃の真実は、周子舒たちの運命を大きく揺るがすことになるのだった。
29話
四季山荘に最大の危機が訪れます。忠実な部下である韓英(ハン・イン)を救おうと力を尽くす溫客行(ウェン・コーシン)。一方、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は仲間たちを守るため、そして過去と向き合うために、ある重大な決断を下すことになります。時を同じくして、溫客行は悪夢によって封印されていた過去の記憶を呼び覚まされ、抑えきれない激情に駆られます。また、別の場所では顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) も新たな争乱に巻き込まれており、それぞれの物語が大きく動き出す、緊迫感に満ちたエピソードです。
30話
ついに溫客行(ウェン・コーシン)の正体を知った曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) 。彼は恋人である顧湘(グー・シアン)の過去をすべて受け入れ、共に生きることを誓います。一方、晋王(しんおう)に捕らえられた周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、かつての主君と決別する道を選び、絶体絶命の危機に陥ります。その頃、清風剣派を追い詰めていた蝎王(さそりおう)の前には、義父である趙敬(ジャオ・ジン) が意外な形で現れ、蝎王は衝撃的な裏切りに直面することに。それぞれの覚悟と絶望が交錯し、物語は新たな局面を迎えます。
31話
晋王(しんおう)の天牢に囚われた周子舒(ジョウ・ズーシュー)を救うため、彼の仲間たちが決死の救出作戦に乗り出します。しかし、その行く手には周到に仕掛けられた罠が待ち構えていました。絶体絶命の窮地に陥った一行を救ったのは、意外な人物の登場でした。一方、武林では趙敬(ジャオ・ジン) の呼びかけにより鬼谷討伐軍が集結し、不穏な空気が高まります。そんな中、溫客行(ウェン・コーシン)はひとり鬼谷へと戻り、ある重大な覚悟を胸に秘めて行動を開始するのでした。
32話
師・溫客行(ウェン・コーシン)が鬼谷の谷主であるという衝撃の事実を知った張成嶺(ジャン・チョンリン) は、復讐心に燃え、稽古に没頭する。一方、二人の間の誤解を解くため、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は鬼谷へと向かうが、そこで彼を待ち受けていたのは、溫客行を追い詰める各門派との大規模な戦闘だった。武林の猛者たち、そして最強の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)も加わった乱戦のなか、物語は誰も予想しなかった悲劇的な結末を迎える。登場人物たちの運命が大きく交差し、物語が激しく動き出す、見逃せないエピソード。
33話
江湖の各門派が集結する英雄大会が、ついに開催される。武林の盟主の座を巡り、様々な有力者たちの思惑が渦巻く中、ある男の邪悪な野望がまさに成就しようとしていた。しかし、その計画を阻むように、次々と過去の因縁を知る者たちが現れる。そして、誰もが死んだと思っていたはずの人物が姿を現したことで、大会は誰も予測できなかった衝撃の展開を迎える。長きにわたる謎と偽りが暴かれ、物語が大きく動く、見逃せない一話。
34話
武林大会の混乱は、伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)の仲裁によって意外な形で幕を閉じる。溫客行(ウェン・コーシン)は大きな決断を下し、英雄たちの前を去った。その後、溫客行(ウェン・コーシン)の長年の宿願が果たされたことを祝う宴が開かれるが、周子舒(ジョウ・ズーシュー)の心は晴れない。そんな中、鬼谷では顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の婚礼準備が進み、谷はかつてない祝賀ムードに包まれる。愛する者たちの幸せな門出を誰もが祝福するが、婚礼の当日、予期せぬ人物の訪問が、束の間の平和に暗い影を落とす。
35話
鬼谷で執り行われる顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の盛大な婚礼。誰もが二人の未来を祝福するはずだったその日は、思いもよらぬ人物の裏切りによって、一瞬にして血塗られた惨劇の舞台へと変わります。鬼谷に鳴り響く鼓の音は、江湖全体を巻き込む巨大な陰謀の始まりを告げる合図でした。愛する者たちを襲う突然の悲劇に、溫客行(ウェン・コーシン)と周子舒(ジョウ・ズーシュー)は絶体絶命の危機に直面します。幸せの絶頂から突き落とされた登場人物たちの運命と、明らかになる黒幕の存在。物語が大きく動く、衝撃のエピソードです。
36話(最終回)
晋王(しんおう)との因縁に一つの区切りをつけ、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は残された命を懸けて最後の使命に臨むことを決意します。それは、江湖を揺るがした武庫の秘密を巡る争いに終止符を打つこと。愛弟子や仲間たちに後を託し、彼はたった一人、雪深い武庫へと向かいます。一方、武庫の前では蝎王(さそりおう)たちが扉を開けようと躍起になっていました。全ての物語が収束するその場所で、周子舒を待ち受ける運命とは。そして、彼と溫客行(ウェン・コーシン)が紡いできた絆の行方は。感動と衝撃の最終回です。
キャスト、登場人物

溫客行(ウェン・コーシン)
龔俊(ゴン・ジュン)

顧湘(グー・シアン)
周也(ジョウ・イエ)

曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)
馬聞遠(マー・ウェンユエン)

張成嶺(ジャン・チョンリン)
孫浠倫(スン・シールン)