溥儀の料理番

あらすじ

舞台は、清朝が滅亡し中華民国が成立した後の1923年。皇帝・溥儀(ふぎ)が退位した後も、紫禁城の中では依然として小さな朝廷が維持されていました。

民間のごく普通の娘・容児(ようじ)は、ひょんなことから宮女として紫禁城に入ります。持ち前の聡明さと明るさで溥儀に気に入られ、天賦の料理の才能で料理長である寿喜(じゅき)姑姑にもその腕を認められます。一方で、正義感の強い侍衛の李琪(り・き)とは運命的な出会いを果たし、互いに惹かれ合っていきます。

平穏に見えた宮中でしたが、容児は宦官のトップである孫義仁(そん ぎじん)が、宮中の宝物を盗み出し、私腹を肥やしていることを知ります。人命さえも軽んじる孫義仁の悪事を暴くため、容児は李琪(り・き)と協力し、命がけで事件の真相を追います。数々の危機を乗り越え、ついに孫義仁を追い詰めますが、その背後にはさらなる黒幕の存在が潜んでいました。

1924年、馮玉祥(ふう ぎょくしょう)のクーデター(北京政変)により、溥儀たちは紫禁城を追われることになります。この歴史的な混乱に乗じて、黒幕は国宝を外国商人へ売りさばこうと画策。その陰謀に気づいた容児たちは、国宝を取り戻すために最後の戦いに挑みます。

激動の時代を駆け抜け、紫禁城を離れた容児。彼女は北京の街で自身の料理店を開き、その波乱万丈な人生と確かな腕前から、人々から敬意を込めて「末代厨娘(最後の皇帝の料理番)」と呼ばれるのでした。

見どころ

  1. 激動の時代に生きる人々の物語

    清朝末期から民国へという、中国史上最もドラマチックな時代が舞台です。「ラストエンペラー」として知られる溥儀が暮らす紫禁城の内部や、皇室が故宮を追われる歴史の転換点「北京政変」が描かれ、歴史ロマンあふれる壮大な物語が楽しめます。

  2. 宮廷グルメと本格サスペンスの融合

    主人公は天才的な料理人。見た目も美しい豪華絢爛な宮廷料理の数々が、物語に華を添えます。それと同時に、宮中の宝物をめぐる盗難事件の謎を追うサスペンス要素も満載。誰が敵で誰が味方なのか、手に汗握るミステリー展開が待っています。

  3. 一人の女性の成長と身分違いのロマンス

    普通の町娘だった容児が、宮女として、そして一人の料理人として数々の困難を乗り越え、自立していく姿は大きな見どころです。また、誠実な侍衛・李琪との間に芽生える、身分違いの恋の行方からも目が離せません。

各話あらすじとネタバレ

  1. 1話

    清朝が終焉を迎えた後も、紫禁城に住み続ける最後の皇帝・溥儀(ふぎ)。外の世界から隔絶され、不満を募らせる彼の周りでは、様々な問題が起きていた。一方、城下町に暮らす旗人の娘・栄児(えいじ)は、料理の才能に恵まれていたが、博打好きの父・劉守貴(りゅう しゅき)にいつも振り回されていた。ある日、父が作った莫大な借金が原因で、栄児は自らの意思とは裏腹に、宮女として紫禁城へ上がることになる。厳しい規律と人間関係が渦巻く宮中で、失敗すれば過酷な未来が待っていることを知る栄児。彼女は天賦の料理の腕前だけを頼りに、この激動の時代を生き抜いていくことができるのか。一人の少女の運命が、今、大きく動き出す。

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  2. 2話

    宮中の宝物盗難事件を追っていた李琪(り・き)の恩師・沈大人(しんたいじん)が、犯人グループの凶刃に倒れるという悲劇が起きる。 悲しみに暮れる李琪は溥儀(ふぎ)に仇討ちを誓うが、事件の捜査から外されてしまう。 一方、宮中で修行に励む新米宮女の栄児(えいじ)は、あるトラブルから、皇帝溥儀に出すための大切な料理を台無しにしてしまう。 友人をかばった栄児は、絶体絶命の状況に追い込まれるが、持ち前の機転と度胸でその危機を乗り越えようと奮闘する。 紫禁城の外で渦巻く陰謀と、中で起こる人間ドラマが交錯し始める。

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  3. 3話

    宮女の栄児(えいじ)は、皇帝に献上するお菓子を台無しにしてしまう絶体絶命のピンチに。しかし、謎の助っ人の協力と意外な幸運が重なり、見事に危機を乗り越えます。一方、宮中の外では殺人事件が発生。侍衛の李琪(り・き)は、現場に居合わせた新聞記者の陸秋桐(りく しゅうどう)を犯人だと誤解してしまいます。宮中の厨房で奮闘する栄児と、城下で渦巻く陰謀。二つの物語が、やがて一つの大きな事件へと繋がっていきます。

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  4. 4話

    宮殿からの脱出を夢見る宮女・栄児(えいじ)は、以前自分を陥れた侍衛と最悪の再会を果たします。しかし、その侍衛の正体は皇帝・溥儀(ふぎ)でした。身分を知らない栄児は物怖じせず、二人の間には奇妙な関係が芽生え始めます。一方、宮中では悪徳宦官・孫公公(そんこうこう)が権力を振りかざし、賄賂を渡さない栄児に陰湿な嫌がらせを始めます。正義感の強い栄児は不正に立ち向かいますが、それが原因で絶体絶命の窮地に立たされてしまいます。

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  5. 5話

    親友の青児(せいじ)を助けた栄児(えいじ)だったが、二人の間には考え方の違いから溝が生まれてしまう。そんな中、孫宦官からの嫌がらせは続き、二人は御犬の世話を命じられる。しかし、その御犬が何者かに毒を盛られ、青児が罰せられることに。栄児は助けを求める中で、皇帝の侍衛だと名乗る心優しい青年と出会い、彼に望みを託す。理不尽な宮中の仕打ちに耐えかねた栄児は、ついに宮中から抜け出すという大きな決断を下すが、その計画は予期せぬ人物との遭遇によって、思いもよらない結末を迎えることになる。

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  6. 6話

    皇帝を無断で連れ出したことで窮地に立たされた宮女・栄児(えいじ)。仲間たちの助けを借りて宮殿から脱出する計画が持ち上がるが、宮中では謎の盗難事件が発生し、厳戒態勢が敷かれてしまう。侍衛の李琪(り・き)が犯人を追う中、栄児は自身の正義感と現実の間で葛藤する。そんな彼女に、皇帝・溥儀(ふぎ)から思いがけない贈り物が届けられ、宮中での立場が一変。周囲の態度が急変する中、栄児は新たな決意を固めることになる。

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キャスト、登場人物

溥儀の料理番

劉容児(りゅう・ようじ)
海陸(ハイ・ルー)

溥儀の料理番

李琪(り・き)
紀凌塵 (ジー・リンチェン)

溥儀の料理番

武天(ぶてん)
郭孟旭(グオ・モンシュー)

溥儀の料理番

愛新覚羅溥儀(あいしんかくら・ふぎ)
李明徳(リー・ミンドゥ)