あらすじ
時は中国唐代末期、蜀の地で生産される「蜀錦(しょっきん)」は、その美しさから「一寸の錦が一寸の金にも値する」と言われるほど珍重され、権力者たちの欲望と策略が渦巻く富の象徴でした。
蜀錦の名家である季家の当主は、門外不出の染色技術「蜀紅」を巡る陰謀によって非業の死を遂げます。それから8年後、亡き父の才能を受け継いだ娘の季英英(ジー・インイン)は、母と兄と共に染色工房を細々と営んでいました。持ち前の明るさと情熱で困難に立ち向かう彼女の前に、ある日、一人の役人が現れます。彼の名は楊静瀾(ヤン・ジンラン)。
遊び人を装う楊静瀾(ヤン・ジンラン)でしたが、その胸には大きな秘密が隠されていました。彼はかつて季家の悲劇を目の当たりにした少年であり、新任の錦織物監督官「錦官」として故郷に戻り、師匠と季英英(ジー・インイン)の父の死の真相を密かに追っていたのです。
快活で正義感の強い英英と、冷静沈着で秘密を抱える静瀾。二人は反発しあいながらも、蜀錦をめぐる様々な事件を共に解決していくうち、次第に惹かれ合っていきます。しかし、彼らの前には、英英の幼なじみである趙修縁(ちょう・しゅうえん/演:ジャオ・ホワウェイ)との複雑な関係や、蜀の技術を狙う南詔国の白王(はくおう)・晟豊澤(ション・フォンゾー)の巨大な陰謀が待ち受けていました。
愛する人々、そして失われゆく蜀錦の伝統と職人たちを守るため、季英英(ジー・インイン)は自らの知恵と才能を武器に立ち上がります。彼女と楊静瀾(ヤン・ジンラン)が、幾多の困難を乗り越えながら紡いでいく愛と再生の物語です。
見どころ
人気と実力を兼ね備えた豪華キャストの競演!
ヒロインを演じるのは、『宮廷の諍い女』や『家族の名において』で日本でも絶大な人気を誇るタン・ソンユン。逆境の中でも笑顔を絶やさず、自らの手で運命を切り開く芯の強い女性を魅力的に演じています。相手役には、『三千鴉の恋歌』や『シンデレラはオンライン中!』で人気を集めたジェン・イェチョン。秘密を抱えたミステリアスな青年をクールに演じ、二人が織りなすロマンスは必見です。
伝統文化×サクセスストーリー!『月に咲く花の如く』に続く女性一代記
本作は、中国の非物質文化遺産である「蜀錦」のきらびやかな世界を舞台に、一人の女性が偏見や困難に屈することなく、業界のリーダーへと成長していくサクセスストーリーです。女性の自立や事業の成功を描いた点で名作『月に咲く花の如く』を彷彿とさせ、仕事に恋に奮闘するヒロインの姿が、現代を生きる私たちの心にも響きます。
ロマンスだけじゃない!ミステリーと本格的な商戦が絡み合う重厚な物語
主人公の父の死の真相を追うミステリー要素を軸に、ライバル企業との駆け引きや、国を揺るがす大きな陰謀が展開されます。単なる恋愛ドラマにとどまらず、手に汗握る商戦やサスペンスが物語に深みを与え、最後まで観る者を飽きさせません。
ヒットメーカーが集結!壮大なスケールで描かれる映像美
演出を手がけるのは、大ヒット作『鳳凰の飛翔』のリュウ・ハイボー。脚本には『有翡-Legend of Love-』のチームが参加するなど、中国ドラマ界を代表するヒットメーカーが集結しました。精緻に再現された唐代の街並みや、息をのむほど美しい蜀錦の数々が、壮大な物語を彩ります。
ドラマを彩る美しい音楽
主題歌や挿入歌には、中国で絶大な人気を誇る歌手の毛不易(マオ・ブーイー)や摩登兄弟の劉宇宁(モダンブラザーズ リウ・ユーニン)らが参加。切ないバラードから壮大な楽曲まで、物語の世界観をより一層引き立てる美しい音楽も大きな魅力の一つです。
各話あらすじとネタバレ(全40話)
1話
かつて錦王と称えられた天才染色職人の父を持つ少女、季英英(ジー・インイン)。彼女の幸せな日々は、父が突然の悲劇に見舞われたことで終わりを告げる。全てを失い、一家は没落してしまう。
8年後、英英は染色工房を営みながら、母と兄を支え、たくましく生きていた。そんな彼女の前に、謎めいた青年・楊静瀾(ヤン・ジンラン)が現れる。彼の出現は、止まっていた英英の運命を再び動かし始める。父の死に残された謎と、季家の再興を懸けた物語が、今、幕を開ける。
2話
大手染物屋の花家から、共同の仕事場を一方的に追い出されてしまった季英英(ジー・インイン)。普通ならここで諦めてしまう状況だ。しかし、彼女はこの逆境を最大のチャンスと捉える。自分と同じように虐げられている小さな染物屋たちを集め、花家に対抗するための新しい事業を立ち上げようと画策する。その計画の鍵となるのは、有力者の息子であるお坊ちゃん。英英は彼に近づくため、大胆不敵な賭けに打って出る。彼女の知恵と度胸が、止まっていた時間を少しずつ動かし始める。新たな味方、そして謎めいた男も現れ、物語が大きく動き出す回だ。
3話
亡き父の技術の秘密を探る楊静瀾(ヤン・ジンラン)を家に招いた季英英(ジー・インイン)。しかし、彼女の家は火の車だった。頼りにしていた役人にも権限がないと突き放され、借金のカタに家業の命である織機まで奪われそうになる。まさに絶体絶命のピンチ。それでも諦めない英英は、新しく赴任してきたという錦官に直談判するため、大胆な行動に出る。しかし、その新しい錦官の正体は、彼女が全く予想していなかった人物だった。この出会いが、彼女の運命を大きく動かしていくことになる。
4話
染絲会を立て直すため、季英英(ジー・インイン)は織物の腕を競う大会斗芳菲への出場を決意する。しかし、参加するには高額な資金と有力者の推薦という大きな壁が立ちはだかった。兄の季耀庭(ジー・ヤオティン)は家族のため、プライドを捨てて工房で働き資金集めに奔走する。一方、英英は推薦人を探して街を駆け回るが、なかなか見つからない。そんな中、ある人物の紹介で会うことになった趙家の当主から、一筋縄ではいかない難題を突きつけられてしまう。同じ頃、錦官の楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、亡き母を巡る家族との確執から、周囲を巻き込む騒動を起こしていた。
5話
祭典で始めた露店商売が、婚約者・趙修縁(ジャオ・シウユエン)の助けもあって大成功を収める季英英(ジー・インイン)。しかしその裏では、父・季耀庭(ジー・ヤオティン)が過去の雇い主から盗みの濡れ衣を着せられ、窮地に立たされていた。父を救うため、インインは脅迫に屈し、仲間たちの期待を裏切る行動を取ってしまう。その結果、彼女は商売の機会だけでなく、仲間からの信頼も失い、完全に孤立してしまう。どん底に突き落とされたインインだったが、家族の支えと持ち前の気丈さで、再び立ち上がることを決意する。
6話
父の死が原因のトラウマを抱えながらも、主人公の季英英(ジー・インイン)は新しい赤い染料の開発に挑む。街では大きな染物の品評会が開催され、多くの職人が腕を競い合っていた。英英は誰もが驚くような方法で自身の新色朱顔砣を披露し、会場の注目を独り占めする。その一方で、彼女の家には多額の借金返済の期限が迫っていた。才能を妬むライバルの妨害や、かつての仲間たちとのすれ違いなど、多くの困難が彼女の前に立ちはだかる。英英は自らの力で未来を切り開くことができるのか。
7話
染め物の腕を競う品評会斗芳菲会が開かれる。季英英(ジー・インイン)はそこで自身の類まれな才能を発揮し、多くの注目を集める。その才能に目をつけた有力者の牛五娘(ニウ・ウーニャン)が、彼女に接近を図る。一方で、季英英の台頭を快く思わない花掌櫃(かしょうき)は、ついに危険な行動に出る。ある夜、季英英は刺客に襲われてしまう。この事件をきっかけに、季英英は役人である楊静瀾(ヤン・ジンラン)と協力し、花家の不正を暴くために動き出す。それぞれの思惑が交錯し、物語が大きく動き出す回だ。
8話
染物師の季英英(ジー・インイン)は、有力者である牛五娘(ニウ・ウーニャン)から協力を持ちかけられる。その誘いを断ったことで、インインは牛五娘の屋敷に監禁されてしまう。牛五娘は、伝説の染料蜀紅色を再現するようインインに強要する。さらに彼女は、インインの恋人である趙修縁(ジャオ・シウユエン)にも罠を仕掛け、趙家ごと取り込もうと画策する。修縁もまた、家の命令で牛五娘との縁談を進められ、板挟みの苦境に立たされる。絶体絶命のインインを救うため、仲間たちがついに動き出す。
9話
花掌櫃(かしょうき)の謎の死が、新たな波乱の幕開けとなる。季英英(ジー・インイン)は、宿敵・牛五娘(ニウ・ウーニャン)の非情な罠にはまり、染色のための重要な材料をすべて買い占められてしまう。さらに、納品を約束していた取引先からは返金を求められ、季家は創業以来の危機に立たされる。そんな中、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は表向きは厳しく季家を監視するが、その裏では彼女たちを守るために動いていた。一方、婚約者の趙修縁(ジャオ・シウユエン)は罪悪感に苛まれ、季英英との間に深い溝が生まれていく。果たして季英英は、この絶体絶命の状況を乗り越えることができるのか。
10話
商売敵である牛五娘(ニウ・ウーニャン)との対決に、インインは一つの罠を仕掛ける。しかし、相手の方が一枚上手で、インインは衝撃的な事実を突きつけられる。それは、恋人である趙修縁(ジャオ・シウユエン)の裏切りだった。突然の別れに、インインは悲しみのどん底に突き落とされる。仲間や家族が彼女を支えようとするが、その傷は深い。そんな中、錦官の楊静瀾(ヤン・ジンラン)が彼女にそっと寄り添い、前を向くための手助けをする。その裏では、新たな陰謀が静かに動き出していた。
11話
季英英(ジー・インイン)は蜀紅錦の価値を世に知らしめるため、街で斬新な発表会を企画し、多くの注目を集める。その一方で、益州に絶大な力を持つ牛将軍(ニウしょうぐん)が帰還。趙修縁(ジャオ・シウユエン)と牛五娘(ニウ・ウーニャン)の婚礼が盛大に行われることになる。華やかな宴の裏では、蜀錦の利権を巡る様々な思惑が渦巻いていた。過去の恋と決別し、新たな戦いへと歩みを進める英英。彼女は婚礼の席で、ある重大な真実を突きつけることになる。
12話
錦王の称号と父の名誉を奪われ、季家は最大の窮地に立たされる。絶望の淵にいた季英英(ジー・インイン)の前に、子供の頃に彼女を救った謎の青年が再び姿を現す。彼は敵か、味方か。彼の助けを借りて、季英英は父が遺した蜀紅絲の秘密に迫っていく。一族の誇りと未来をかけた年に一度の品評会斗錦会で、彼女はすべてを覆すための大勝負に挑む。果たして、偽りの王者を打ち破り、本物の輝きを取り戻すことはできるのか。反撃の幕が、今上がる。
13話
織物の腕を競う斗錦会が開かれる。季英英(ジー・インイン)は自信作で挑むが、彼女の出自や作品に対して次々と横やりが入ってしまう。不正が横行する中、権力によって理不尽な結果が下される。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は独自の調査を進めていた。そんな中、青城山で火事が発生し、駆けつけた人々はそこで恐ろしい秘密が隠された洞窟を発見する。次々と暴かれていく悪事と、それに伴う大きな犠牲。絶体絶命の窮地に陥った英英たちの運命は…。
14話
蜀紅錦を蘇らせた季英英(ジー・インイン)に、新たな脅威が迫る。牛将軍(ニウしょうぐん)は彼女の類まれな才能を逆手に取り、危険な立場に追い込もうと画策した。絶体絶命の状況で、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は誰も予想しなかった驚きの方法で反撃に出る。一方、季家を追われた趙修縁(ジャオ・シウユエン)は、力を渇望するあまり、一族を相手に危険な賭けに打って出る。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、益州の錦業界はさらに緊迫した空気に包まれていく。英英と楊静瀾は、この危機を乗り越えることができるのか。
15話
飛花会の再建を目指す季英英(ジー・インイン)は、新たな商機を探していた。そんな時、大金持ちの蕃商(外国の商人)が錦の品評会を開いているという噂を耳にする。興味を持ったインインは、家出してきた友人を連れてその品評会へ。そこで彼女は、主催者である謎の多い商人、晟豊澤(ション・フォンゾー)と出会う。彼の真の目的とは一体何なのか。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)の悪事を暴くため、危険な捜査を続けていた。そして、殺された役人の墓から重大な手がかりを発見する。益州の錦業界を巡る、それぞれの思惑が複雑に絡み合い始める回。
16話
古い織物の紋様を求めて、季英英(ジー・インイン)は仲間と共に古北村を訪れる。そこで彼女は、何かとちょっかいを出してくる謎の男、晟豊澤(ション・フォンゾー)と再会する。穏やかな村に見えたが、村の宝である古紋錦が盗まれる事件が発生。なんと、その犯人として晟豊澤が捕らえられてしまう。彼の無実を信じるわけではないが、事件に巻き込まれた季英英は、持ち前の聡明さで真犯人探しに乗り出す。一方、都では楊静瀾(ヤン・ジンラン)が、師匠の死の真相と兄の復讐を果たすため、危険な調査に足を踏み入れていた。
17話
新しい織物禾穗流波錦の開発を決意した季英英(ジー・インイン)。しかし、そのためには九十貫という莫大な資金が必要だった。彼女は前代未聞の資金調達計画を思いつく。それは、織物業者たちから出資を募るためのオークションを開催すること。失恋で落ち込む桑十四郎(サン・シーシーラン)を巻き込み、企画を進める英英。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は英英のビジネスパートナーである晟豊澤(ション・フォンゾー)に強い警戒心を抱き、彼女に忠告するが、二人の心はすれ違う。オークション当日、会場には招かれざる客も現れ、事態は思わぬ方向へ。英英の商才と度胸が試される、波乱に満ちた回。
18話
新しい錦の制作が始まるが、職人たちの間で意見が激しく対立し、工房は険悪な雰囲気に包まれる。季英英(ジー・インイン)は出資者である晟豊澤(ション・フォンゾー)との関係や、職人たちのまとめ役として奮闘する。そんな中、英英と楊静瀾(ヤン・ジンラン)の関係に大きな進展が訪れる。一方、完成した朝廷への貢物を都へ輸送する任務には、危険な陰謀が渦巻いていた。楊静瀾は罠が仕掛けられていることを察知し、敵の裏をかく作戦にでる。益州では英英が父の無実を証明するため、大胆な行動を起こす。
19話
季英英(ジー・インイン)の父の事件の鍵を握る輸送官・杜宇(ドゥ・ユー)の尋問が始まるが、彼の背後には大きな圧力がかかっていた。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)との絆を深める英英。その姿を見た趙修縁(ジャオ・シウユエン)の嫉妬は頂点に達する。彼は味方を装って英英たちに近づき、信頼を得ようと画策する。しかし、彼の純粋だった想いは歪んだ執着へと変わり、ついに英英に対して衝撃的な行動を起こしてしまう。物語が大きく動き出す、緊迫の一話。
20話
長年の悲願だった父の冤罪が晴らされ、季家はようやく平穏を取り戻すかに見えた。しかし、娘・季英英(ジー・インイン)の身を案じる母・季徐氏(ジー・シューし)は、彼女を危険から遠ざけるため、ある計画を実行する。その行動が、季英英と楊静瀾(ヤン・ジンラン)の関係に思わぬ溝を作ってしまう。一方、楊静瀾は事件の真相を解明するため、一人で危険な南詔へ向かうことを決意する。母の想い、そして愛する人を守りたいという気持ちが、二人を皮肉にもすれ違わせてしまう。
21話
飛花会に、破格の条件で大量注文を持ちかける商人、銭掌櫃が現れる。季英英(ジー・インイン)はリスクが高いと判断し、一度はこの話を断った。
一方、季家には礼儀に厳しい叔母が訪れ、英英の将来について何かと口を出す。そんな中、兄の季耀庭(ジー・ヤオティン)は長年想いを寄せていた玉玲瓏(ユー・リンロン)に告白するが、受け入れてもらえない。
穏やかな日常は、叔母の家族が抱える大きな金銭トラブルによって終わりを告げる。追い詰められた英英は、家族を救うため、危険を承知で以前断った銭掌櫃の注文を受け入れるという、苦渋の決断を迫られることになる。
22話
季英英(ジー・インイン)の母・季徐氏(ジー・シューし)は、金銭問題で困っていた親戚を見送るため、船に同乗する。しかし、船上で思わぬトラブルが発生し、季徐氏は殺人の濡れ衣を着せられ、役所に連行されてしまう。母の無実を信じる季英英たち兄妹は、母を救い出そうと必死に奔走する。そんな中、季家には生糸の盗難や放火といった、さらなる災難が次々と降りかかる。絶望的な状況に追い込まれた季英英は、ある人物に命を救われるが、その人物もまた別の思惑を抱えていた。
23話
投獄された母を救うため、兄の季耀庭(ジー・ヤオティン)は拷問も恐れず無実を訴え続ける。妹の季英英(ジー・インイン)は、兄の行動を支えつつ、冷静に活路を探すが、状況は悪化する一方だった。あらゆる手を尽くしても出口が見えない中、彼女は家族を守るために、自らの人生を懸けたあまりにも大きな決断を迫られる。一方、遠く離れた南詔にいる楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、季英英の危機を知り、危険を顧みず益州へと馬を走らせる。二人の運命が、無情にもすれ違っていく緊迫の展開だ。
24話
季英英(ジー・インイン)は、楊家の次男・楊静林(ヤン・ジンリン)との望まぬ結婚式に臨んでいた。諦めと絶望の中、儀式が進められていく。その時、死んだはずの楊静瀾(ヤン・ジンラン)が傷だらけの姿で式場に現れる。彼は力ずくで式を中断させ、その場で皆が驚くような大胆な宣言をする。
しかし、二人の前には新たな危機が迫っていた。役人たちが家に乗り込み、楊静瀾に重い罪を着せて捕らえようとする。絶体絶命の状況の中、これまで隠されてきた楊静瀾の本当の身分が明らかになる。
25話
26話
楊家の家宴に招かれた季英英(ジー・インイン)は、親族たちから屈辱的な仕打ちを受ける。楊静瀾(ヤン・ジンラン)は彼女を毅然と守り、二人の距離はさらに縮まっていく。気まずい宴の後、ついに楊静瀾は季英英へ秘めていた想いを告白し、二人の関係は新たな段階へ。一方、飛花会を我が物にしようと企む楊家の親族に対し、季英英は見事な機転でその野望を打ち砕く。しかし、そんな二人の前に、正体に謎多き商人・晟豊澤(ション・フォンゾー)が再び姿を現す。
27話
楊家の事業に貢献するよう求められた季英英(ジー・インイン)は、楊静瀾(ヤン・ジンラン)の母から一つの店を任されることになる。店の古い錦の在庫を見て、彼女は庶民でも蜀錦に親しめるような新しい商品を思いつく。それは、古い錦を使った手頃な価格のアクセサリーだった。
一方、インインを快く思わない楊家の次男・楊二爺(ヤン・アルイエ)は、謎の商人ション・フォンゾーと手を組み、楊家を内部から崩壊させようと画策する。ション・フォンゾーはさらに趙修縁(ジャオ・シウユエン)も巻き込み、楊家の顧客を奪う計画を進める。インインが新たな挑戦を始めた市場で、ついに敵との直接対決が始まる。
28話
蜀錦の端切れを使った新しい商売を始めた季英英(ジー・インイン)。しかし、それが原因で楊家の一族から猛反対を受けてしまう。伝統を重んじる親族たちは、庶民に蜀錦が渡ることを許さない。楊家の当主である楊氏(ヤンし)からも商売の中止を命じられ、英英は孤立してしまう。そんな中、散花楼の仲間たちが彼女の支えとなる。さらに、謎多き蕃商の晟豊澤(ション・フォンゾー)が協力すると申し出てくる。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は晟豊澤の正体に危険な秘密があることを突き止め、彼の動きを警戒する。四面楚歌の状況で、英英は古いしきたりに立ち向かい、自分の信じる道を進むことができるのか。
29話
楊家の古い体質を内側から変えようと動く季英英(ジー・インイン)と楊静瀾(ヤン・ジンラン)。静瀾は、改革に反対する親族たちを太子の名を使い、一時的に黙らせることに成功する。その頃、趙修縁(ジャオ・シウユエン)は牛五娘(ニウ・ウーニャン)を使い、長安で楊家の錦の評判を貶める策略を着々と進めていた。その影響はすぐに楊家に及び、騒動の責任を問われた英英は窮地に立たされる。彼女は売れ残った錦を全て売り切ると宣言し、新たな販路の開拓を提案するが、その計画には大きな危険が伴うものだった。
30話
季英英(ジー・インイン)は、新しい商路を開拓するため、危険な奪命谷へ向かう旅を決意します。彼女の父が命を落としたその場所へ行くことに玉玲瓏(ユー・リンロン)は強く反対しますが、最終的には英英の覚悟を知り同行することを選びます。怪しい動きを見せる晟豊澤(ション・フォンゾー)や、英英を心配する飛花会の仲間たちも加わり、一行の困難な旅が始まります。
その頃、故郷の益州では、楊家の内部崩壊を狙う陰謀が進行していました。長安から急ぎ戻った趙修縁(ジャオ・シウユエン)も、その渦中に巻き込まれていきます。旅先で商隊を待ち受ける過酷な運命と、故郷で渦巻く策略。二つの物語が交錯し、登場人物たちは大きな試練に直面することになります。
31話
仲間の死という大きな犠牲を払い、季英英(ジー・インイン)は悲しみに打ちひしがれる。しかし、商隊には休む間もなく、山賊による新たな脅威が迫っていた。仲間が人質に取られ、絶体絶命の状況に追い込まれる。季英英と楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、仲間を救い出し、商路を守るために危険な罠を仕掛けることを決意する。一方、謎に包まれていた同行者、晟豊澤(ション・フォンゾー)の本当の目的と正体が、少しずつ明らかになっていく。裏切りと策略が渦巻く中で、彼らはこの危機を乗り越えることができるのか。
32話
季英英(ジー・インイン)は楊家を救うため、吐蕃との新たな商路を開拓する旅に出る。一方、都では牛将軍(ニウしょうぐん)が節度使の座を狙い、不穏な動きを開始していた。楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、逃亡した南詔の使者・晟豊澤(ション・フォンゾー)を追跡するが、彼の巧妙な罠にはまり、殺人犯の濡れ衣を着せられてしまう。指名手配犯となった楊静瀾は、愛する妻を巻き込まないため、ある決断を下す。その頃、大きな成果を手に楊家へ戻った季英英を待っていたのは、夫の危機と、家の中で渦巻く新たな陰謀だった。彼女は持ち前の気丈さで、この窮地に立ち向かっていく。
33話
季英英(ジー・インイン)は楊家の改革に乗り出し、ついに事業の実権を任されるまでになる。その一方で、趙修縁(ジャオ・シウユエン)は牛五娘(ニウ・ウーニャン)の仕掛けた巧妙な策略にはまってしまう。母親の誕生祝いに付き添った趙修縁を待っていたのは、牛五娘が自らの命を使った恐ろしい罠だった。結果、趙修縁は殺人という濡れ衣を着せられ、絶体絶命の危機に陥る。楊静瀾(ヤン・ジンラン)も追われる身となり、仲間たちはバラバラになってしまう。巨大な陰謀が渦巻く中、季英英は事態を打開するため、ある大きな決断をする。
34話
益州に最大の危機が訪れる。晟豊澤(ション・フォンゾー)が邪悪な計画を実行に移し、趙家や飛花会の職人たちなど、多くの人々が人質となってしまう。大切な人たちを守るため、季英英(ジー・インイン)は危険を承知で、たった一人で交渉に挑むことを決意する。一方、軍営で異変を察知した楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、急ぎ益州へと向かう。しかし、信頼していたはずの人物による最悪の裏切りが明らかになり、益州は混乱と殺戮の渦に巻き込まれていく。
35話
ション・フォンゾーによって故郷の益州から遠く離れた南詔の地へ、無理やり連れてこられたジー・インイン。彼女は、共に連行された職人たちの命を盾に、ション・フォンゾーから王妃になるよう理不尽な要求を突きつけられる。そこは、一癖も二癖もある者たちが権力争いを繰り広げる、危険な場所だった。絶望的な状況の中、インインは自らの織物の知識と類まれな度胸を武器に、生き残りをかけた危険な賭けに出ることを決意する。彼女の運命は、一筋の糸のように危うく、そして強く紡がれていく。
36話
南詔で錦織りに取り組む季英英(ジー・インイン)。プレッシャーを感じる彼女の前に、ある人物が危険を冒して現れる。その再会は束の間の安らぎをもたらすが、彼女は職人たちを守るため、その場に残る決意を固める。一方、南詔王(なんしょうおう)の晟豊澤(ション・フォンゾー)は、錦の完成を急がせるため、季英英に協力を申し出る。彼は季英英を特別な場所へ案内し、織物の秘密を明かしていく。しかし、彼の親切の裏には別の目的が隠されていた。やがて彼の執着は危険な策略へと変わり、季英英と彼女の大切な人を絶体絶命の窮地に追い込んでいく。
37話
- 蒋老六(ジャン・ラオリウ)
38話
南詔で中秋節を迎えた季英英(ジー・インイン)たちは、ささやかな宴を開き、故郷を想う。そこで新たな恋が芽生える一方、季英英は南詔の人間である慕蘭(ムー・ラン)と心を通わせる。
その頃、故郷の益州では、牛将軍(ニウしょうぐん)による圧政が激化していた。職人たちの苦境を見かねた季英英の父・季耀庭(ジー・ヤオティン)は、仲間と共に危険な直談判に臨む。
一方、囚われの身である楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、絶体絶命の状況を打開するため、晟豊澤(ション・フォンゾー)を相手に命がけの取引を開始する。それぞれの場所で、未来を賭けた大きな決断が下される、見逃せない回だ。
39話
南詔での錦織りの期限が刻一刻と迫る中、季英英(ジー・インイン)たちは技術的な壁にぶつかり、計画は難航する。焦りが募る職人たちを前に、英英は周囲をあっと言わせる大胆な作戦で、この窮地を乗り越えようと決意する。
一方、英英が故郷へ帰ることを知った王子・晟豊澤(ション・フォンゾー)は、彼女を引き留めたい一心で感情を爆発させてしまう。
ついに南詔王(なんしょうおう)に成果を披露する運命の日が訪れるが、そこで英英たちは最大の危機に直面することに。果たして彼女は、仲間たちと共に無事、故郷の土を踏むことができるのか。
40話(最終回)
ジー・インインへの嫉妬に狂ったニン・ダイの策略により、インインの周りで悲劇が巻き起こる。一方、ジー・ヤオティンとユー・リンロンは、益州の錦業を牛耳る諸悪の根源、牛将軍(ニウしょうぐん)を討つため、命がけで敵の本拠地へと乗り込む。ヤン・ジンランもまた、長年の因縁に決着をつけるべく、牛将軍との最後の戦いに挑む。それぞれの場所で、愛する者と故郷の未来をかけた最終決戦の火蓋が切って落とされる。多くの犠牲と涙を乗り越え、ジー・インインとヤン・ジンランは蜀錦の未来を守り、平穏な日々を取り戻すことができるのか。壮大な物語が、ついに感動の完結を迎える。
キャスト、登場人物

季英英(ジー・インイン)
譚松韻(タン・ソンユン)

楊静瀾(ヤン・ジンラン)
鄭業成 (ジェン・イェチョン)

晟豊澤(ション・フォンゾー)
経超(ジン・チャオ)

玉玲瓏(ユー・リンロン)
陳小紜(チェン・シャオユン)