あらすじ
舞台は北宋の時代。盛(せい)家の六女として生まれた明蘭(みんらん)は、聡明で美しい少女でしたが、正室である嫡母(ちゃくぼ)からは疎まれ、腹違いの姉妹たちには虐げられる日々を送っていました。さらに、実の母親を幼い頃に亡くし、父親からも関心を寄せられないという不遇な環境に置かれます。
自分の身を守るため、明蘭は聡明さや才能をひた隠しにし、目立たぬよう息を潜めて生きることを決意します。しかし、その類まれな知性と芯の強さは隠しきれるものではなく、やがて彼女は様々な苦難や陰謀に立ち向かいながら、逆境の中でたくましく成長していきます。その目的は、亡き母の仇を討つことでした。
その過程で明蘭が出会うのが、寧遠侯(ねいえんこう)府の次男である顧廷燁(こていよう)です。彼は時に明蘭を助け、時に辛辣な言葉を投げかける存在でしたが、明蘭が弱い仮面の下に隠している鋭い知性と、その強い生き様の裏にある孤独と脆さを見抜き、次第に心惹かれていきます。
やがて朝廷では大きな政変が勃発。顧廷燁(こていよう)は新しい皇帝を擁立し、新王朝第一の功臣となります。そして、彼は巧みな策を巡らせ、ついに想い人であった明蘭を妻として迎えるのでした。
結婚後、明蘭はその知性を存分に発揮し、広大な屋敷を取り仕切り、家の中に渦巻く悪意や陰謀を排除していきます。幾多の誤解を乗り越え、深い愛情で結ばれた明蘭と顧廷燁(こていよう)は、夫婦で力を合わせ、賢君を助けて国の安定に貢献し、二人自身もまた、この上なく満ち足りた幸せな人生を掴み取るのでした。
放送予定
「明蘭~才媛の春~」BS11にて再放送!11月14日より毎週月曜から金曜、午後1時00分から2時00分まで。
見どころ
知恵と忍耐で運命を切り開く、ヒロインの成長物語
本作は、単なるシンデレラストーリーではありません。不遇な環境に生まれたヒロインが、自らの知恵と不屈の精神でたくましく生き抜き、家族間の権力闘争から国家の政変に至るまで、様々な困難を乗り越えていく姿が丁寧に描かれています。そのサクセスストーリーは、多くの視聴者に勇気と感動を与えます。
宋代の美意識を追求した、圧巻の映像美
衣装や化粧、道具、そしてセットに至るまで、制作陣のこだわりが光ります。当時の貴族の邸宅から庶民の暮らす街角、華やかな宴の食事から私塾の様子まで、まるで宋代の風俗画がそのまま動き出したかのような、古風で優雅な映像が楽しめます。その色調や美術の細やかさは、中国ドラマ史上でも屈指のクオリティと高く評価されています。
実力派俳優たちが織りなす、深みのある人間ドラマ
主演のチャオ・リーインとウィリアム・フォンをはじめ、脇を固める俳優陣も実力派揃いです。それぞれのキャラクターが抱える複雑な心情を見事に演じきっており、彼らの熱演が、愛、憎しみ、裏切り、そして絆が渦巻く重厚な人間ドラマに一層の深みを与えています。
時代劇でありながら現代にも通じる普遍的なテーマ
本作で描かれるのは、一見すると昔の日常ですが、その中には家族内の複雑な人間関係、女性の自立、夫婦の信頼関係の構築といった、現代の私たちにも通じる普遍的なテーマが隠されています。単なる時代劇としてだけでなく、深く考えさせられる人間ドラマとしても楽しめる作品です。
各話あらすじとネタバレ(全73話)
1話
北宋時代、官僚の家・盛家に嫁いだ側室の衛恕意(えいじょい)と、その娘・明蘭(みんらん)は、不遇な日々を送っていた。ある日、盛家の長女・華蘭の結納の儀で、一家の面子を揺るがす大問題が発生する。弟の長楓が、大事な結納品を賭けた遊戯で負けてしまったのだ。父や兄たちも為す術なく、盛家が恥辱にまみれようとしたその時、これまで誰にも注目されてこなかった少女・明蘭が、その場に立ち上がる。これは、聡明な少女が自らの才覚で運命を切り拓いていく物語の序章である。
2話
母・衛恕意(えいじょい)が側室の林噙霜(りんきんそう)から冷遇されていることに心を痛める幼い明蘭(みんらん)。彼女は、屋敷を訪れた父・盛纮(せいこう)に、炭や食料が足りない窮状を涙ながらに訴える。娘の訴えに激怒した盛纮は、家の中を問い詰めるが、これが盛家の女たちの間に大きな波紋を広げることに。一方、長男の盛長柏(せいちょうはく) は、友人の白燁(はくよう)といたところを襲われ、川に落ちて行方不明になってしまう。盛家の内外で起こる事件が、やがて一つの悲劇へと繋がっていく。
3話
父・盛纮(せいこう)が留守の間に、母・衛恕意(えいじょい)が突然産気づきます。しかし、頼りにしていた産婆は現れず、屋敷の者たちも見て見ぬふり。母の命の危機を察した幼い盛明蘭(みんらん)は、助けを求めて必死に屋敷を飛び出します。そこで偶然出会ったのが、気性の激しい青年・顧廷燁(こていよう)でした。彼の助けは、果たして間に合うのでしょうか。この悲しい出来事をきっかけに、盛家の権力図は大きく塗り替えられ、明蘭の運命もまた、予期せぬ方向へと導かれていきます。
4話
母を亡くした悲しみを胸に、明蘭(みんらん)は一家と共に都・汴京へ移り住む。船上では、父の寵愛をめぐる正室・王若弗(おうじゃくふつ)と側室・林噙霜(りんきんそう)の激しい争いが繰り広げられていた。新天地で始まった学堂での生活。そこで明蘭は、眉目秀麗な貴公子・斉衡(せいこう)と出会う。目立たぬよう、才能を隠して過ごそうとする明蘭だったが、斉衡の真っ直ぐな好意は、かえって姉妹たちの嫉妬の炎を燃え上がらせてしまう。新たな出会いと渦巻く策略の中、明蘭の試練の日々が幕を開ける。
5話
斉国公(せいこくこう)府の若様・斉衡(せいこう)からの贈り物を巡り、盛家の姉妹たちの間で見えない火花が散る。自分の立場をわきまえる明蘭(みんらん)は、波風を立てないよう賢く立ち回るが、その行動が斉衡の心を深く傷つけてしまう。一方、盛家には永昌伯爵家から新たな縁談の気配が。色めき立つ母と姉たちを横目に、明蘭は騒動に巻き込まれていく。さらに、顧廷燁(こていよう)の複雑な家庭の事情も明らかになり、若き登場人物たちの想いと運命が静かに交差し始める。
6話
永昌伯爵家が訪れた際、四女・墨蘭が客間の様子を覗き見したことが発端となり、姉妹喧嘩が勃発。結果、五女・如蘭と六女・明蘭(みんらん)は父・盛纮(せいこう)の逆鱗に触れ、祠堂で罰を受けることになってしまいます。一方、顧家の顧廷燁(こていよう)も、乳母を都に呼び寄せたことで父と対立し、厳しい罰を受けます。盛家では、娘を思う母・王若弗(おうじゃくふつ)が奔走しますが事態は好転しません。しかし、祖母である盛おばあ様の機転により、事態は思わぬ方向へと動き出します。
7話
顧廷燁(こていよう)は、都に戻ってきた乳母の常(じょう)ばあやと再会します。彼女の口から、顧廷燁(こていよう)の出生と、亡き母・白氏(はくし)にまつわる衝撃的な過去が明かされることになります。一方、盛(せい)家では、娘たちの行儀作法を指導するため、宮中から孔(こう)ばあやが招かれます。正室の王若弗(おうじゃくふつ)と側室の林噙霜(りんきんそう)は、自分の娘にこの貴重な教育を受けさせようと、水面下で激しい火花を散らします。それぞれの家で、新たな波乱の幕が静かに上がろうとしていました。
8話
宮中から来た教育係・孔嬷嬷(こうまま)の指導が始まり、盛家の三姉妹、明蘭(みんらん)・墨蘭・如蘭の間に新たな緊張が走ります。特に、父の偏愛を受ける墨蘭が授業に加わったことで、如蘭の不満が爆発。孔嬷嬷は冷静に三姉妹を観察し、それぞれの本質を見抜き始めます。一方、顧廷燁(こていよう)は愛する女性と子供たちを乳母に紹介しますが、乳母は彼女に不信感を抱きます。そんな中、明蘭のもとをある人物が訪れ、彼女の亡き母にまつわる過去の事件について、衝撃的な事実を告げるのでした。
9話
盛家の三姉妹、墨蘭・如蘭・明蘭(みんらん)の教育係として招かれた孔嬷嬷(こうまま)は、ついにその手腕を発揮します。絶えない姉妹喧嘩をきっかけに、孔嬷嬷は三姉妹だけでなく、その親である盛纮(せいこう)、側室の林噙霜(りんきんそう)をも巻き込んで、厳しい指導を行うのです。それぞれの過ちを的確に指摘し、家族としての在り方を説く孔嬷嬷。争いに加わらなかった明蘭も連帯責任として罰せられることになりますが、その裏には深い意図が隠されていました。この一件を通して、明蘭は人として、大家族の一員として、大きな学びを得ることになります。
10話
宮中から来た孔(こう)ばあやが去り、盛(せい)家の三姉妹は再び学堂での勉学を再開する。そこで家督を継ぐのは嫡子か賢者かという、皇位継承問題にも通じる難しい議題で討論が始まることに。姉たちから意見を求められ、追い詰められた明蘭(みんらん)は、これまで隠してきた類まれな知性で、見事にその場を切り抜ける。一方、母の死の真相を探る彼女は、敵をおびき出すため、密かにある計画を実行に移していた。
11話
人生を左右する科挙の試験がいよいよ目前に迫る。盛家の明蘭(みんらん)は、斉衡(せいこう)からの贈り物に悩みつつも、秘めた想いを込めた手作りの護膝を贈る。一方、顧廷燁(こていよう)は父との確執から家を飛び出し、孤独のうちに試験へ向かう。試験当日、各家の親たちは固唾を飲んで祈り、若者たちの運命を待つ。そして訪れる合格発表の日。喜びの声が上がる家もあれば、失意に沈む家もあり、その結果はそれぞれの家族の人間関係に大きな波紋を広げていく。若者たちの未来と恋の行方が大きく動き出す、注目のエピソード。
12話
科挙に落第した顧廷燁(こていよう)は、その衝撃的な理由を知り、父や兄への不信感から絶望の淵に立たされる。彼はついに顧家との決別を決意し、愛する人と新たな人生を歩もうとするが、父との間に決定的な亀裂が生じてしまう。一方、盛家では主君である盛纮(せいこう)が突然宮中に留め置かれるという一大事が発生。家中が混乱に陥る中、妻の王若弗(おうじゃくふつ)はこれを好機と捉え、長年対立してきた側室・林噙霜(りんきんそう)を失脚させるべく大胆な計画を実行に移す。二つの名家で、運命を揺るがす嵐が吹き荒れる。
13話
盛家の主・盛纮(せいこう)の留守中、正室の王若弗(おうじゃくふつ)は、積年の恨みを持つ側室の林噙霜(りんきんそう)を家から追い出すための計画を実行に移す。しかし、林噙霜の必死の抵抗によって計画はこじれ、盛家の内宅は大騒動に発展。大奥様の采配で一度は収まるかに見えたが、宮中から帰宅した盛纮が、息子の長楓が起こしたある問題を知り激怒。家の内紛だけでなく、外からの政治的な圧力も明らかになり、盛家は最大の危機を迎える。
14話
当主・盛纮(せいこう)の留守中に起きた騒動で、正室・王若弗(おうじゃくふつ)と側室・林噙霜(りんきんそう)の金銭問題が明るみに出る。妻たちの醜い争いに失望した盛纮は、家計の管理を誰に任せるか頭を悩ませるが、盛家のトップである大奥様の強い推薦により、これまで才気を隠してきた六女・明蘭(みんらん)が当主代理に抜擢される。突然の大役に戸惑いながらも、明蘭は持ち前の聡明さで家の差配を始めるが、そんな彼女のもとへ、王若弗と林噙霜から腹心の侍女が送り込まれてくる。一方、大奥様は明蘭の将来を案じ、ある出会いを画策していた。
15話
嫁ぎ先で苦労する長女・華蘭の計らいで、明蘭(みんらん)たち盛家の姉妹は呉大娘子(ごだいじょうし)が主催する華やかな馬球会に参加することに。そこで明蘭は、大親友の余嫣然(よえんぜん)と思いがけず再会し喜びを分かち合う。しかし、試合の景品に嫣然の亡き母の形見が出されたことから、事態は一変。嫣然は形見を取り戻すため、意地悪な異母妹・嫣紅との試合に臨むが、気弱な彼女は追い詰められてしまう。親友の涙を見た明蘭は、ある大きな決断をする。
16話
親友・余嫣然(よえんぜん)のため、呉大娘子(ごだいじょうし)が主催する馬球大会に出場することになった明蘭(みんらん)。そこで思いがけず斉衡(せいこう)と組むことになり、見事な連携で勝利を収め、会場の注目を一身に集める。しかし、その華やかな活躍は、姉妹の嫉妬やよからぬ噂の火種ともなってしまう。大会後、斉衡は二人きりになった明蘭に、ある固い誓いを立てる。一方、顧廷燁(こていよう)もまた、余嫣然の優しい人柄に触れ、彼女を正妻に迎えようと決意していた。それぞれの想いが、新たな波乱を呼び起こす。
17話
盛家では、林噙霜(りんきんそう)と娘の墨蘭が、斉家との玉の輿を狙って画策を始める。一方、父から罰を受けた明蘭(みんらん)は、自身の屋敷内の人間関係を静かに見極めながら、穏便に日々を過ごしていた。
その頃、顧廷燁(こていよう)は馬球大会で見かけた心優しい令嬢・余嫣然(よえんぜん)に心を奪われ、正式に縁談を申し込む。しかし、彼の素行の悪さを聞き及ぶ余家、特に嫣然の祖父である余老太師から猛反対されてしまう。
誠意を伝えようと必死になる顧廷燁だったが、彼の縁談を知ったある人物がとんでもない行動に出る。その結果、余家は前代未聞の大騒動に巻き込まれ、親友である嫣然は窮地に立たされることになるのだった。
18話
親友・余嫣然(よえんぜん)の縁談を巡り、ひと騒動が巻き起こる。嫣然を案じる明蘭(みんらん)は、彼女を守るため自ら問題の解決に乗り出すが、その大胆な行動が思わぬ波紋を広げることに。縁談の相手である顧廷燁(こていよう)から直接その真意を問いただされ、二人の間には激しい口論が勃発する。一方、こじれた縁談を巡り、それぞれの家では新たな思惑が動き始めていた。果たして、この騒動はどのような結末を迎えるのか。
19話
顧廷燁(こていよう)と激しく衝突し、長年の確執が悲劇的な結末を迎えます。父の死をきっかけに、これまで慈母のように振る舞っていた継母・小秦氏(しょうしんし)が本性を現し、顧廷燁(こていよう)は父殺しの汚名を着せられ顧家から追放されてしまいます。全てを失い絶望する彼を、親友の盛長柏(せいちょうはく) が案じますが、追い打ちをかけるように、愛人の朱曼娘(しゅまんな)にも不穏な動きが見え始めます。公私ともに最大の試練が顧廷燁を襲う、波乱の回です。
20話
顧廷燁(こていよう)は、長年連れ添ってきた朱曼娘(しゅまんな)が財産目当てであったという残酷な真実を知り、絶望の淵に立たされます。さらに息子を連れ去られた彼は、息子を探し出すため、京を離れることを決意します。一方、斉国公(せいこくこう)府の若様・斉衡(せいこう)は、ついに母である平寧郡主(へいねいぐんしゅ)に、盛家の六女・明蘭(みんらん)を正室に迎えたいと願い出ます。その知らせは明蘭の元にも届き、彼女の心はこれまで抑えてきた喜びと、身分違いの結婚に対する不安で大きく揺れ動くのでした。
21話
家政を任された明蘭(みんらん)の屋敷で、侍女たちの問題が深刻化。見かねた大奥様・王若弗(おうじゃくふつ)が自ら乗り出し、厳しい処分を下します。一方、兄・盛長柏(せいちょうはく) の婚礼の祝宴が開かれ、明蘭が想いを寄せる斉衡(せいこう)も母・平寧郡主(へいねいぐんしゅ)と共に出席します。縁談への期待が高まる中、郡主から思いもよらない提案がなされ、盛家全体に衝撃が走ります。この出来事に深く傷ついた明蘭を案じた大奥様は、彼女を連れて故郷へ旅立つという大きな決断を下すのでした。
22話
祖母と共に故郷の宥陽へ船で向かう明蘭(みんらん)。その道中、思いがけず斉国公(せいこくこう)府の若様・斉衡(せいこう)と再会し、彼の変わらぬ想いと結婚の約束を伝えられますしかし、身分の違いから素直に喜べない明蘭。そんな感傷に浸る間もなく、船は凶悪な水賊の襲撃を受け、船上は大混乱に陥ります。祖母を機転を利かせて避難させた明蘭でしたが、自らは賊に追い詰められ、絶体絶命の危機に。ついに川へ身を投げた彼女を、暗い水の底から救い上げたのは、意外な人物でした。
23話
祖母の実家がある宥陽を訪れた明蘭(みんらん)は、気の合う従姉の品蘭や、心優しい青年・賀弘文(がこうぶん)と出会い、穏やかな日々を過ごす。しかし、もう一人の従姉・淑蘭が、嫁ぎ先で夫とその母から酷い仕打ちを受けていることが発覚し、盛家に暗い影を落とす。時を同じくして、顧廷燁(こていよう)は軍に入隊するも、上官に疎まれ不遇な扱いを受けていた。そんな中、彼は持ち前の才覚で軍の危機を救う。やがて、淑蘭の夫が起こした騒動をきっかけに、盛家のおばあ様たちはついに立ち上がることを決意する。
24話
故郷の宥陽に戻った明蘭(みんらん)は、従姉の淑蘭が嫁ぎ先で夫とその母から非道な扱いを受け、心身ともに追い詰められていることを知ります。世間体を気にして決断できない大人たちを前に、明蘭は淑蘭を泥沼から救い出すため、前代未聞の大胆な計画を実行に移します。しかし、相手は恥知らずで強欲な孫親子。財産とプライドを巡る攻防は激化していきます。知恵と勇気を武器に、明蘭の女性の尊厳をかけた戦いが始まります。
25話
盛家の本家で大おばあ様が亡くなり、盛家は深い悲しみに包まれる。その出棺の道中、一行は突然流寇に襲われ、明蘭(みんらん)は混乱の中で皆とはぐれてしまう。森の中を一人で逃げ惑い、絶体絶命の危機に陥った明蘭。その彼女を救ったのは、偶然通りかかった顧廷燁(こていよう)だった。彼の助けで難を逃れた明蘭と祖母は、不穏な世情を察し、急ぎ都へ戻ることを決意する。しかし、その危険な道中にも、見えざる脅威が迫っていた。
26話
無事に都へ戻った盛家の面々。明蘭(みんらん)は、祖母との穏やかな日々が戻ってきたことを喜びます。しかし、呉大娘子(ごだいじょうし)から聞かされたのは、想い人・斉衡(せいこう)を巡るあまりにも衝撃的な知らせでした。彼の苦境と自分への深い想いを知り、心を痛める明蘭。祖母の心配をよそに、たとえ茨の道であろうと彼を裏切らないと固い決意を固めます。そんな中、元宵節の夜に都を揺るがす大事件が発生し、物語は不穏な空気に包まれていきます。
27話
亡き母・衛恕意(えいじょい)の死の真相を探る明蘭(みんらん)は、ついに当時の担当医を見つけ出し、母の死にまつわる衝撃的な事実を知ります。父・盛纮(せいこう)に訴えかけますが、冷たく突き放されてしまい、失意に暮れます。一方、顧家で開かれた宴に出席した明蘭は、思いがけず斉衡(せいこう)との再会の機会を得ます。やつれた姿の斉衡から変わらぬ愛を告げられ、彼の覚悟に心を揺さぶられる明蘭。しかし、この密会が、誰も予想しなかった悲劇の引き金となってしまいます。
28話
斉国公(せいこくこう)家の若様・斉衡(せいこう)は、突如として人生最大の岐路に立たされます。邕王(ようおう)家からの非情な脅迫により、彼の純粋な想いは踏みにじられ、一族の運命を背負う苦渋の決断を迫られることに。一方、何も知らない盛家の明蘭(みんらん)のもとには、心を打ち砕くような知らせが届きます。友の苦境を知った顧廷燁(こていよう)は、彼を救うため大胆な行動に出ようとしますが…。それぞれの運命が、権力という大きな渦に飲み込まれ、大きく動き出す回です。
29話
斉衡(せいこう)との縁談が破談となり、失意の底にいた明蘭(みんらん)。そんな彼女を、祖母は心優しい賀弘文(がこうぶん)と結びつけようとします。一方、有力な伯爵家の呉大娘子(ごだいじょうし)が、なぜか盛家の娘たちに興味を示し、馬球会へと招待状を送ってきました。彼女の真の目的は一体誰なのか。娘たちの幸せな結婚を願う親たちの思惑が交錯し、盛家に新たな波乱の予感が漂います。明蘭の周りで、またしても恋の駆け引きが始まろうとしていました。
30話
呉大娘子(ごだいじょうし)の屋敷に一人だけ招かれた明蘭(みんらん)。そのことが、かねてから明蘭に嫉妬していた姉・墨蘭の心を激しくかき乱します。日に日に増していく墨蘭の敵意は、やがて姉妹間の小さな亀裂では済まされない、盛家全体を揺るがす大きな事件へと発展。降りかかる火の粉に対し、明蘭はただ耐えるだけではありませんでした。自らの身を守り、理不尽な仕打ちに立ち向かうため、彼女はある覚悟を決めます。果たして明蘭は、嫉妬の渦巻く屋敷の中で、自らの立場を守り抜くことができるのでしょうか。
31話
姉の墨蘭に顔を傷つけられた明蘭(みんらん)。父・盛纮(せいこう)の甘い裁きにより、墨蘭への罰は軽いものに終わってしまう。このままではいけないと悟った明蘭は、水面下で静かな反撃の計画を練り始める。一方、墨蘭は母・林噙霜(りんきんそう)と共に、どうしても名家への嫁入りを諦めきれず、焦りを募らせていた。そんな中、明蘭のもとには新たな縁談が舞い込み、姉妹たちの運命の歯車が大きく動き出す。明蘭が仕掛ける巧妙な罠とは…。
32話
盛家の四女・盛墨蘭(せいぼくらん) が、永昌伯爵家の六男・梁晗と密会している現場を父・盛纮(せいこう)に目撃され、盛家は前代未聞の大騒動に見舞われます。母・林噙霜(りんきんそう)の画策により、この醜聞は瞬く間に都中に広まり、他の姉妹たちの縁談にも暗い影を落とし始めました。一族の名誉が地に落ち、進退窮まった盛家。愛娘たちの未来を守るため、そして家の体面を保つために、一家の主である盛纮と、彼を支える大奥様は、あまりにも過酷で屈辱的な決断を迫られます。
33話
盛墨蘭(せいぼくらん) が念願の梁家へと嫁ぐ日、盛家はお祝いムードとは程遠い、重苦しい空気に包まれていた。娘の結婚のために家の面目を汚した母・林噙霜(りんきんそう)に対し、父・盛纮(せいこう)はついに厳しい罰を下すことを決意する。その裏で、亡き母の無念を晴らすため長年耐え忍んできた盛明蘭(みんらん)もまた、静かに最後の計略を実行に移す。盛家の内宅で繰り広げられてきた女たちの長きにわたる権力争いが、一人の女性の死によって、衝撃的な形で一つの終焉を迎える。
34話
盛家に起きた大きな醜聞の裏で、明蘭(みんらん)は祖母にだけある重大な秘密を打ち明ける。それは、彼女が長年胸に秘めてきた強い決意の表れだった。一方、反乱鎮圧で功績を上げた顧廷燁(こていよう)は、旧友である趙策英(ちょうさくえい)・宗全親子と再会する。しかし、彼らが皇帝から密詔を受け取り、危険な陰謀に巻き込まれていることを知る。顧廷燁は彼らを守るため、新たな戦いに身を投じることを決意する。都では皇太子冊封の準備が進み、それぞれの思惑が静かに動き始めていた。
35話
父と兄に会うため宮中を訪れた明蘭(みんらん)。しかし、突如宮門が閉ざされ、栄妃(えいひ)が起こしたクーデターに巻き込まれてしまう。宮中が血の海と化す中、明蘭は父と兄の手で決死の脱出を図る。その道中、皇帝の未来を託された瀕死の宮女と出会い、国の運命を左右する重大な密命を託されることに。反乱軍の追手に追われる明蘭の運命は…?そして、最大の危機に現れた人物とは?物語が大きく動く、息もつかせぬ展開です。
36話
都で起きた大反乱を鎮圧すべく、顧廷燁(こていよう)が決死の覚悟で立ち上がります。彼は明蘭(みんらん)に無事を誓い、仲間と共に敵中へ。一方、宮殿から脱出した明蘭は、遠くから彼の成功を固唾をのんで祈っていました。反乱の行方、そして皇帝の運命は?激動の末、顧廷燁は都の英雄となり、その裏でそれぞれの運命もまた大きく動き始めます。虐げられてきた男の逆襲と、新たな時代の幕開けを告げる、見逃せない一話です。
37話
戦地へ赴く顧廷燁(こていよう)は、明蘭(みんらん)の縁談が気にかかる。一方、明蘭と賀弘文(がこうぶん)の縁談は順調に進むかに見えたが、都に戻ってきた賀弘文のいとこ・曹錦綉(そうきんしゅう)の出現により、大きな波乱が巻き起こる。予期せぬ事態に直面した明蘭は、自らの結婚観に基づき、人生を左右する重大な決断を迫られることに。その裏で、姉の如蘭にも人には言えない秘密の恋が芽生えていた。姉妹それぞれの愛の物語が、静かに動き出す。
38話
明蘭(みんらん)の縁談は、彼の従妹・曹錦繡(そう きんしゅう)の存在によって予期せぬ困難に見舞われる。明蘭は、女性としての幸せについて深く考えさせられることに。一方、姉の如蘭(じょらん)にも母が決めた縁談が持ち上がるが、彼女には心に決めた相手がおり、強く反発する。そんな中、戦から凱旋した顧廷燁(こていよう)が、突然、盛家に求婚の意を伝えてくる。彼の驚くべき申し出は、盛家の姉妹たちの運命の歯車を大きく回し始めるのだった。
39話
顧廷燁(こていよう)からの突然の求婚で、盛家は大騒ぎに。相手が気に入らない如蘭は反発しますが、皇帝からの賜婚という話まで持ち上がり、追い詰められていきます。彼女は心に決めた相手に別れを告げるため密会しますが、その現場を予期せぬ人物に目撃されてしまい、盛家全体を揺るがす大スキャンダルに発展。この窮地を脱するため、盛家の大人たちはある苦肉の策を思いつきます。一方、科挙に合格した斉衡(せいこう)も、ついに明蘭(みんらん)への求婚に動き出しますが…。
40話
顧廷燁(こていよう)からの突然の求婚に、盛明蘭(みんらん)は戸惑いを隠せない。彼の真意を問いただすと、全ては最初から自分を妻に迎えるための壮大な計画だったと明かされる。そのあまりに強引なやり方に明蘭は反発するが、彼の策略はそれだけでは終わらない。一方、明蘭との未来を断たれた斉衡(せいこう)は失意の底に。様々な人々の思惑が渦巻く中、明蘭の心を掴むため、顧廷燁(こていよう)は宮中をも巻き込んだ最後の一手を打つ。
41話
顧廷燁(こていよう)は、ついに盛明蘭(みんらん)へ真っ直ぐな想いを告げます。これまで自分の能力を隠し、耐え忍んできた彼女のすべてを理解した上での力強い言葉は、明蘭の心を深く揺さぶります。彼の求婚を受け入れた明蘭のため、盛家では盛大な婚礼の準備が始まりました。祖母は愛する孫娘の幸せを願い、多くの財産を持たせようとします。そして迎えた婚礼当日。家族との感動的な別れを経て、明蘭は顧廷燁のもとへと嫁いでいきます。
42話
ついに明蘭(みんらん)と顧廷燁(こていよう)の婚礼の日がやってくる。華やかな儀式の裏では、顧廷燁の継母・小秦氏(しょうしんし)の冷たい視線が注がれていた。祝宴が続く中、新房で待つ明蘭のもとへ、顧廷燁の娘・蓉姐児(ようじょじ)が現れる。はじめは明蘭に心を閉ざしていた蓉姐児だったが、次第に打ち解けていく。やがて新房に戻ってきた顧廷燁は、これまで誰にも明かさなかった自らの過去の苦悩と、明蘭への深い信頼を語り始める。二人の絆が確かなものとなり、夫婦としての新たな生活が幕を開ける。
43話
顧廷燁(こていよう)と結婚し、寧遠侯爵家の女主人となった明蘭(みんらん)。しかし新婚初日から、継母の小秦氏(しょうしんし)や叔母たちから、かつて顧廷燁の侍女だった女性を側女として迎えるよう、執拗に迫られます。明蘭は持ち前の知恵でこの窮地を切り抜けようとしますが、彼女を取り巻く環境は決して甘くはありません。夫・顧廷燁は、そんな明蘭を守るためにある大きな決断を下します。さらに、実家への里帰りでは、新たな厄介な親戚が待ち受けていて…。
44話
顧廷燁(こていよう)と共に新居へ移り、夫婦二人だけの甘い新生活を夢見た明蘭(みんらん)。しかし、その平穏は長くは続きませんでした。姑の小秦氏(しょうしんし)が、新米の女主人である明蘭を試すかのように、クセの強い古株の侍女たちを大勢送り込んできたのです。さらに、外では明蘭の悪評が流され始め、内と外から追い詰められていきます。一家の女主人として、そして顧廷燁の妻として、明蘭の真の手腕が問われる試練の幕開けとなる回です。
45話
澄園の女主人となった明蘭(みんらん)は、顧家から送り込まれてきた古参の女中たちが引き起こす問題に直面する。特に女中頭の頼媽媽の横暴は目に余るものがあった。しかし明蘭はすぐには動かず、使用人同士の対立を静観し、巧みに状況を操り始める。その狙いは、屋敷にはびこる悪習を一掃することにあった。一方、夫の顧廷燁(こていよう)はそんな明蘭を全面的に信頼し、すべてを彼女に委ねる。夫婦の絆が深まる裏で、ついに屋敷内の女たちの激しい権力争いが勃発する。
46話
顧廷燁(こていよう)の妻となった明蘭(みんらん)。しかし新居では、姑の小秦氏(しょうしんし)が送り込んだ侍女たちが問題を起こし、早くも当主の妻としての手腕が試される。明蘭は力ずくではなく、その知恵で家の中の騒動を鮮やかに収めていく。一方、夫の顧廷燁は明蘭に心から信頼されたいと願うが、二人の間にはまだ微妙な距離があった。家の問題を片付けた明蘭は、次に皇室から下賜された荘園の視察に向かう。そこでは新たな問題が彼女を待ち受けていた。
47話
顧家の奥方様となった明蘭(みんらん)は、夫・顧廷燁(こていよう)から皇荘の管理を任される。しかし、現地に乗り込むと、長年私腹を肥やしてきた悪質な管理人・呉光(ごこう)に行く手を阻まれてしまう。呉光は荘園の莫大な借金を盾に明蘭を脅し、彼女は手も足も出ない状況に。帰宅した顧廷燁は、怒りに震える明蘭のために自ら問題解決に乗り出すことを約束する。夫婦が初めて力を合わせ、家の外の大きな困難に立ち向かう。
48話
顧家の女主人として初めて入宮した盛明蘭(みんらん)は、早速、権力を手放さない皇太后との頭脳戦を繰り広げることになります。夫・顧廷燁(こていよう)の支えと自らの機転で難局を乗り切る明蘭。その頃、朝廷では新帝と皇太后の対立が深刻化していました。そんな中、逆賊の残党を捜査する役目を担った斉衡(せいこう)は、その厳しい追及の手を顧家の親族にまで伸ばします。公明正大な斉衡の行動が、顧家に新たな波乱を巻き起こすことになります。
49話
顧廷燁(こていよう)の屋敷に、息子たちの釈放を求める厚かましい叔母たちが乗り込んでくる。彼女たちは明蘭(みんらん)の過去についてのデマを武器に脅迫するが、明蘭は持ち前の知恵と度胸で鮮やかに迎え撃つ。その見事な反撃は、夫・顧廷燁をも感心させるものだった。一方、宮廷では玉璽を巡り、顧廷燁と太后の対立が激化。また、斉衡(せいこう)の妻・申氏(しんし)は、夫が今も心に秘める女性の存在を知り、静かな決意を固める。顧家、朝廷、そして夫婦の間に、新たな波乱の予感が立ち込める。
50話
顧家の従兄弟たちが罪に問われ、一族は存亡の危機に立たされます。跡継ぎの顧廷煒(こていい)までもが捕らえられ、母の小秦氏(しょうしんし)に助けを求めますが、彼は亡き母の名誉回復という重い条件を突きつけます。当主の顧廷煜(こていよく)はこれを頑なに拒否し、兄弟の対立は決定的に。しかし、牢での過酷な状況と、顧廷煜自身の病が、事態を誰もが予想しなかった方向へと動かしていきます。追い詰められた顧廷煜が下す、驚くべき決断とは?顧家の運命が大きく動く、見逃せない一話です。
51話
顧家の長兄・顧廷煜(こていよく)が、病床から顧廷燁(こていよう)を呼び寄せます。長年いがみ合ってきた兄弟が、祠堂で二人きりで対峙する中、顧廷煜は顧廷燁の母の名誉回復を約束すると共に、ある最後の願いを託します。それは、残される妻子を守るための、知略を尽くした深謀遠慮でした。一方、朝廷では顧家の縁者の処罰を巡り、顧廷燁が皇帝や重臣たちの前で驚くべき行動に出ます。彼の決断は、ライバルである斉衡(せいこう)との間に新たな火種を生み、朝廷の力関係にも静かな波紋を広げていくことになります。
52話
皇帝からの罰を覚悟の上で、亡き母・白氏(はくし)の名誉ある称号を勝ち取った顧廷燁(こていよう)。しかし、その代償は大きく、一族の恩人であるはずの彼に、親族は心無い言葉を浴びせる。一方、顧廷燁への憎しみを募らせる継母の小秦氏(しょうしんし)は、彼の元愛人である朱曼娘(しゅまんな)を利用した次なる策略を巡らせていた。そんな中、行方知れずだった朱曼娘が、息子の居場所をちらつかせながら顧廷燁の前に姿を現す。彼女の真の目的とは一体何なのか。顧廷燁と明蘭(みんらん)に、新たな嵐が吹き荒れる。
53話
行方知れずだった朱曼娘(しゅまんな)が、突然顧廷燁(こていよう)の屋敷に現れます。息子の死は顧廷燁のせいだと激しく罵る彼女に対し、顧廷燁は怒りを抑えきれません。しかし、妻の明蘭(みんらん)は冷静に夫をなだめ、この騒動の裏に何か陰謀が隠されていることを見抜きます。朱曼娘の狂気じみた言動からは真相を聞き出せないと判断した明蘭は、腹心の部下に命じて独自の調査を開始。一方、母を恋しがる娘の蓉姐児(ようじょじ)は、父に隠れて朱曼娘に会いに行きますが、そこで思いもよらない恐ろしい出来事に遭遇してしまいます。
54話
顧廷燁(こていよう)と明蘭(みんらん)は、屋敷から朱曼娘(しゅまんな)を追い出すことを決意します。しかし、路頭に迷った朱曼娘は、都の往来で顧廷燁に捨てられたと嘘の悲劇を演じ、彼の名声を地に落とそうと画策。この醜聞は瞬く間に広がり、朝廷をも巻き込む大騒動に発展します。ついには、旧友であったはずの斉衡(せいこう)までもが、朝議の場で顧廷燁を弾劾する事態に。公私にわたって追い詰められる顧廷燁。一方、朱曼娘の狂気はさらにエスカレートし、誰もが予想しなかった行動に出ます。
55話
朱曼娘(しゅまんな)との問題に一区切りをつけ、妻・明蘭(みんらん)と共に盛家の宴席に出向いた顧廷燁(こていよう)。しかし、その祝宴の席で、亡き母をめぐる長年の確執が噴出し、明蘭は父・盛纮(せいこう)と激しく対立してしまいます。場が騒然となる中、駆けつけた顧廷燁が明蘭を守り、事態を収拾します。夫婦の絆が深まったのも束の間、今度は顧家に新たな嵐が。顧廷燁の叔母が跡継ぎ問題を理由に、強引に側室を押し付けてきて…。
56話
顧廷燁(こていよう)は、新居である澄園(ちょうえん)のお披露目宴会を催す。しかし、その宴は穏やかなものではなかった。夫・顧廷燁との間に生まれた小さなすれ違いに、明蘭(みんらん)の心は揺れる。そんな中、宴には継母・小秦氏(しょうしんし)やその盟友・康姨母(こうおば)、そしてかつての想い人・斉衡(せいこう)が妻を伴って姿を現す。それぞれの思惑が渦巻き、飛び交う悪意と嫌味。明蘭は、侯爵家の女主人として、そして一人の女性として、過去のしがらみと対峙し、重大な決断を下すことになる。
57話
顧廷燁(こていよう)との間に、初めて深い溝ができてしまった明蘭(みんらん)。良かれと思ってしたことが裏目に出てしまい、夫の怒りを買ってしまいます。夫婦の間に流れる気まずい空気に、明蘭は戸惑うばかり。一方、宮中では国舅・沈従興(しんじゅうこう)の正室・張氏(ちょうし)と側室・小秦氏(しょうしんし)の争いが激化。皇后から直々に、この厄介な問題の仲裁を頼まれた明蘭は、新たな任務に挑むことになります。侯爵家の夫人として、そして一人の女性として、明蘭の真価が問われるエピソードです。
58話
友人である張氏(ちょうし)が家庭の悩みを抱えているのを知った明蘭(みんらん)は、彼女を元気づけるため、得意の馬球で一計を案じます。その甲斐あって、張氏と夫・沈従興(しんじゅうこう)の関係は改善に向かいますが、その一方で、夫の顧廷燁(こていよう)は、明蘭の振る舞いにどこか寂しさを感じてしまい…。夫婦の間に生まれた小さなすれ違いは、やがて顧廷燁の心の奥底にある不安を呼び覚まします。京城での評判を高めていく明蘭と、彼女に絶対的な愛情を求める顧廷燁。二人の想いが交錯する中、物語は新たな波乱を予感させます。
59話
顧廷燁(こていよう)と明蘭(みんらん)の間に、些細なことからすれ違いが生じ、二人は気まずい雰囲気になってしまう。そんな中、朝廷では新皇帝の実父の称号を巡って議論が紛糾。顧廷燁は自らの信念を貫き、皇太后の怒りを買ってしまい、厳しい罰を受けることに。一方、明蘭は長年連れ添った侍女の将来を思い、ある大きな決断をする。夫婦の絆が試されると同時に、宮廷内での権力争いが激化し、物語は新たな局面を迎える。
60話
新帝の亡き父母の追尊を巡り、朝廷の対立は激化。太后が追尊を認める手諭に印を押したことで、事態は収束するかに見えたが、斉衡(せいこう)はこれに猛反発する。彼は太后に直接会いに行くが、そこで聞かされた言葉を信じ、正義感から思わぬ行動に出てしまう。一方、顧廷燁(こていよう)と明蘭(みんらん)の夫婦関係にも、朝廷の緊張が微妙な影を落としていた。小秦氏(しょうしんし)がその隙を狙う中、顧廷燁と明蘭はお互いを静かに思いやる。政治の嵐と家の内の静かな絆が交錯する。
61話
顧廷燁(こていよう)と明蘭(みんらん)の夫婦仲が深まる一方で、朝廷では塩の専売を巡る調査が始まり、不穏な空気が漂う。調査団の主要メンバーである沈従興(しんじゅうこう)が突然弾劾され、さらには顧廷燁の盟友・小段将軍(しょうだんしょうぐん)が、妓楼で卑劣な罠にはめられてしまう。それは、新皇帝を支える者たちを一人ずつ失脚させようとする、巨大な陰謀の始まりだった。次々と襲いかかる黒い影に、顧廷燁と明蘭はどう立ち向かうのか。政変の嵐が、すぐそこまで迫っていた。
62話
皇帝の命で夫・顧廷燁(こていよう)が塩務巡察の旅に出ることになり、出発直前に明蘭(みんらん)の懐妊が判明します。夫婦が喜びを分かち合う一方、夫の留守宅を預かる明蘭には、姑の小秦氏(しょうしんし)や厄介な親戚・康夫人(こうふじん)の嫌がらせが待ち受けていました。そんな中、明蘭を助けるべく、頼もしい乳母の常ばあやが駆けつけます。しかし、宮廷では顧廷燁を陥れようとする陰謀が渦巻き始め、顧家には新たな火種が持ち込まれようとしていました。
63話
顧家で開かれた宴の席で、明蘭(みんらん)は厄介な親戚・康姨母(こうおば)から、その娘を妾として引き取るよう強要されます。背後で糸を引く小秦氏(しょうしんし)の思惑も絡み、明蘭は巧妙に仕掛けられた罠に追い詰められていきます。ついには一人の女性の命が危険にさらされる事態に発展し、明蘭は絶体絶命の窮地に。しかし、その知らせを聞きつけた頼れる味方が駆けつけ、明蘭は知恵と覚悟で、この卑劣な陰謀に立ち向かうことを決意します。
64話
康家の娘を側室に迎え入れるよう迫られた明蘭(みんらん)。実の母のように慕っていた王若弗(おうじゃくふつ)までもがその話に乗り気になってしまい、盛家は大混乱に陥ります。この事態に激怒した大奥様は、家の秩序を守るため、ついに厳しい決断を下すのでした。一方、顧家では小秦氏(しょうしんし)が明蘭への憎しみを募らせ、恐ろしい計画を企て始めます。それぞれの思惑が渦巻く中、盛家と顧家に新たな嵐が吹き荒れようとしていました。
65話
盛家の宴席で、康姨母(こうおば)が明蘭(みんらん)に嫌がらせを仕掛ける中、明蘭に緊急の知らせが届きます。それは、友人で英国公(えいこくこう)の娘・張氏(ちょうし)が予期せず産気づいたというものでした。明蘭は急いで沈家に駆けつけますが、そこでは張氏を陥れるための卑劣な罠が待ち受けていました。寵妾・小秦氏(しょうしんし)の妨害により、張氏は命の危機に瀕します。友を救うため、明蘭はこれまでにない大胆な行動に出ることを決意。一つの家の後宅で起きた事件は、やがて朝廷をも揺るがす大きな波紋を広げていきます。
66話
沈家の騒動を収め、ようやく一息つけるかと思った明蘭(みんらん)。しかし、彼女を待ち受けていたのは、実家からの祖母危篤という衝撃的な知らせだった。駆けつけた明蘭は、意識なく横たわる祖母と、どこか様子のおかしい侍医の姿に、ただの病ではないと直感する。家族の中に潜む悪意を確信した彼女は、愛する祖母を救うため、これまでの自分を捨てて非情な決断を下す。盛家の屋敷を舞台に、明蘭の人生で最も熾烈な戦いの幕が上がる。
67話
最愛の祖母が何者かの手によって倒れ、盛明蘭(みんらん)の怒りは静かに頂点に達する。盛家に乗り込んできた康夫人(こうふじん)と母・王若弗(おうじゃくふつ)が口論する中、明蘭は冷静沈着に騒動の裏を探り始める。妊娠中の身でありながら、自ら指揮を執り、証人や証拠を一つずつ確保。家の面子を気にする父・盛纮(せいこう)の葛藤を横目に、黒幕をじわじわと追い詰めていく。これは、愛する家族を守るため、明蘭が知恵と覚悟で悪に立ち向かう、緊迫の物語である。
68話
盛家の祖母・大奥様への毒殺未遂事件の真相を明らかにするため、盛家の広間に王家と康家の一族が集められます。明蘭(みんらん)は確固たる意志で場を仕切り、実行犯である康姨母(こうおば)を追い詰めていきます。しかし、康姨母は実の妹である王若弗(おうじゃくふつ)を巻き込み、母の王お婆様は必死に長女を守ろうとします。家の面子、家族の情、そして国の法。三つの間で板挟みになった盛纮(せいこう)は苦悩し、一族は分裂の危機に瀕します。正義を貫こうとする明蘭と長柏に対し、王家が突きつける非情な選択とは。盛家が迎える最大の試練の行方が描かれます。
69話
祖母・大奥様を襲った毒殺未遂事件は、首謀者である康姨母(こうおば)の投獄と、母・王若弗(おうじゃくふつ)の追放という形で決着します。しかし、この裁きに納得がいかない四姉・墨蘭は、事件の裏を探り始め、牢獄の康姨母と接触。一方、夫の顧廷燁(こていよう)が遠征先で命を落としたという悪意に満ちた噂が都を駆け巡ります。心労が重なる中、その凶報を耳にしてしまった妊娠中の明蘭(みんらん)は、予定より早く産気づいてしまいます。さらに、澄園を謎の火事が襲い、明蘭は最大の危機に直面するのでした。
70話
燃え盛る屋敷で、明蘭(みんらん)は命からがら男の子を出産する。夫の顧廷燁(こていよう)と共に喜びを分かち合うも束の間、予期せぬ人物の襲撃を受け、顧府は再び混乱に陥る。一方、宮中では皇帝が顧廷燁への不信感を募らせ、姑の小秦氏(しょうしんし)は復讐のための新たな策略を巡らせていた。王家や斉家など、多くの人々の思惑が複雑に絡み合い、顧廷燁と明蘭は夫婦となって以来、最大の試練に直面することになる。内外に渦巻く陰謀が、二人をじわじわと追い詰めていく。
71話
康王氏殺害の嫌疑をかけられた顧廷燁(こていよう)は、王家と小秦氏(しょうしんし)によって朝廷で弾劾される。盛家の名誉を守るため、顧廷燁はあえて不利な状況を受け入れ、妻の明蘭(みんらん)にも固く口止めする。しかし、敵の策略はそれだけでは終わらなかった。かつて顧廷燁と因縁のあった朱曼娘(しゅまんな)までもが朝廷に現れ、彼を殺人者だと告発する。四面楚歌の状況に追い込まれ、ついに投獄されてしまう顧廷燁。愛する夫を救うため、明蘭は決死の覚悟で行動を開始する。
72話
夫・顧廷燁(こていよう)が流罪となり、絶望の淵に立たされた明蘭(みんらん)。彼女は周囲の制止を振り切り、皇帝に直訴するため登聞鼓を叩くという決死の行動に出る。しかし、宮廷に渦巻く巨大な陰謀は、彼女の訴えを退けるばかりか、さらなる苦境へと追い込んでいく。味方が次々と現れる一方、敵の策略はより一層陰湿さを増し、ついに都を揺るがす大事件へと発展。明蘭と顧家は、最大の危機を迎えることになる。
73話(最終回)
宮廷の権力争いが激化し、澄園にまで謀反の魔の手が迫る。屋敷に賊が押し寄せる絶体絶命の状況で、女主人・盛明蘭(みんらん)は冷静に指揮を執り、家族を守るために毅然と立ち向かう。しかし、その裏では予期せぬ人物が密かに侵入し、赤子である団哥児の命を狙っていた。一方、死んだと思われていた顧廷燁(こていよう)の生存の知らせが、全ての局面を大きく動かすことに。宮廷で渦巻く巨大な陰謀と、長きにわたる顧家との因縁に、ついに決着の時が訪れる。明蘭が最後に手にするものとは何か。愛と知略の物語、堂々の完結。
キャスト、登場人物

盛明蘭(せいめいらん)
趙麗穎(チャオ・リーイン)

顧廷燁(こていよう)
馮紹峰(ウィリアム・フォン)

斉衡(せいこう)
朱一龍(チュー・イーロン)

盛墨蘭(せいぼくらん)
施詩(シー・シー)